金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

15

新聞購読のお申込み

日本精機 AM技術でギガに挑む【特集:ギガキャストの現在地】

ソディックと共同開発、大型3Dプリンタを導入

AM技術を武器にギガキャスト向け金型で需要開拓を狙うのが、ダイカスト金型メーカーの日本精機だ。まずは、高い熱交換機能が求められるギガ向け金型で、AMで造形した入れ子部品の採用を目指す。将来は金型全体の受注も狙う。

同社では、2021年に金属3Dプリンタを導入し、ダイカスト金型の入れ子などで採用を広げている。強みは造形が難しいとされる大同特殊鋼が開発したSKD61材「HTC」で造形できること。欧州では、ギガ向けの金型で、金属3Dプリンタで造形した入れ子部品の採用が増えていることから、日本でも増えると判断し、投資を強化する。

ソディックと共同開発した大型の3Dプリンタ

その一つがソディックと共同開発した大型サイズの造形できる「LPM450」の特殊仕様機を9月にも導入する。450㎜角サイズの大型が造形できるのが特長で、造形精度や速度を高められる機能を盛り込んだ。

同装置を導入した理由について、「ギガ向けの金型では大型の入れ子が求められるため、それに対応する狙いもある。しかし、既存の部品でも大型機だと多数個取りのように複数造形できるので、生産性向上にもつながる」(松原雅人常務取締役)。また、金属3Dプリンタ以外にも、大型造形したワーク向けに大型の熱処理装置も導入した。

こうして明確に投資に踏み切ることができるのは、欧州でギガ向けの金型メーカーに入れ子を納品した実績があるからだ。松原常務は「欧州では、3Dプリンタによる入れ子はマルエージング改良鋼がメインで、HTCで造形したいという声は多く、国内でも増えてくるはず」とみる。

将来的は3Dプリンタで造形した入れ子にとどまらず、ギガ向けの金型本体の受注にも広げていく考えだ。松原常務は「日本国内でも分割型になるのが既定路線だろう。当社の現有設備でも十分キャビやコアの加工ができる」。需要を見極めながら「型合わせに必要な大型のクレーンなどの投資も考えている」。

会社概要

  • 本社:愛知県名古屋市守山区中志段味2799
  • 電話:052・736・0611
  • 代表者:代表取締役社長辻村正稔氏
  • 創業:1920年
  • 従業員:62人
  • 事業内容:ダイカスト金型の設計製作、金属AM部品製造など。

金型新聞 2024年9月10日

関連記事

BtoC向け開拓に力 浦竹重行氏(東亜成型社長)【特集:次の10年を勝ち残る4つの道】

EV化などによる金型需要の変化やAMをはじめとする新たな製造技術の登場など金型産業を取り巻く環境はこれまで以上に大きく変化している。金型メーカーには今後も事業を継続、成長させていくため未来を見据えた取り組みが求められてい…

【金型応援隊】ゲートジャパン 製販一体でニーズに対応

製販一体でニーズに対応  金型部品や金型の設計・製作、自動機・治工具の製作など幅広く展開するゲートジャパン(京都市伏見区、075-661-0360)は製造販売一体で提案できる営業力を強みに、京都のみならず、名古屋、静岡、…

〜特集〜 金型づくりをスマート化する

生産現場を訪ねて三豊機工 鹿児島工場(南九州)  5台のAIV(Autonomous  Intelligent  Vehicle)が10棟の工場を跨いで縦横無尽に運行する金型工場。冷間圧造用金型を材料から製品まで一貫生産…

日本コーティングセンター 愛知に新工場

大型プレス金型を開拓 日本コーティングセンター(神奈川県座間市、046-266-5800)はこのほど、愛知県岩倉市に新工場を設立した。投資額は約9億円。金型やホブカッター、ピニオンカッターなどの表面処理を手掛ける。半導体…

トヨタ自動車 部品メーカーへの金型費一括払いに

供給網の競争力向上へ トヨタ自動車は7月から、部品メーカーに分割で支払っていた金型費用を一括支払いに切り替えた。部品メーカーが金型の製作に必要な費用を先行して負担しなくてもいいようにする。部品のサプライチェーンの資金繰り…

トピックス

関連サイト