金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

10

新聞購読のお申込み

小出製作所 海外企業との提携でギガに挑む【特集:ギガキャストの現在地】

ドイツ企業と業務提携、ギガ金型の技術を学ぶ

まだ日本国内では、ギガキャスト向けの金型を設計製作した金型メーカーはいない。そこで、ギガ向けの金型で先行する海外企業のノウハウを取り込み、参入を狙うのが小出製作所だ。7月にはドイツのダイカスト金型メーカー、シェフラー社を中心とするSF Tooling Groupと業務提携した。

シェフラー社は欧州の自動車メーカーに、多くのギガ向け金型の導入実績を持つ。日本の自動車メーカーにギガ向けの金型の導入を狙いたい同社と、設計を中心とした製作ノウハウを吸収したい小出製作所の考えが合致した。

シェフラー社は小出井製作所に対し、日本の自動車メーカーにギガ向けの金型を導入する際のサポートや、導入後の日本でのメンテナンス拠点としての役割を期待している。小出製作所はそうした役割に加え「ギガ向けの金型で重要になるのは熱交換に関する技術とガス抜き技術。その機能の肝は金型設計にあるので、そのノウハウを吸収したい」(小出悟社長)という。

とはいえ、ギガ向けの金型をサポートするには大型の設備も必要になる。現在は実績がないため、大幅な投資はしていないが将来を見据え、設備の増強も検討している。

小出製作所の小出悟社長とシェフラーツーリングのジークフリート・ハインリヒ氏

長崎工場にギガ向け金型の型合わせができるように大型のダイスポッティングの機能を持つ設備を調査しているという。また、「できる限り早いタイミングで、荷重能力60t超のクレーン設備の導入も検討したい」としている。

小出社長は「日本でのギガ向け金型はさまざまな制約から発生しないと考え、製品設計にて分割されメガキャストが主流となる。中国のように1万トン以上の設備は存在できない」と話す。しかし「大型のダイスポやクレーンは、従来の型づくりにおいても十分に活用できる」とし、今後の動向を見ながら、投資を検討する。またマシニングセンタなど、自社だけで不足する能力については、近隣の大型プレス金型メーカーなどとの協業も検討していくという。

会社概要

  • 本社:静岡県磐田市森本1045
  • 電話:0538・37・1147
  • 代表者:代表取締役社長 小出悟氏
  • 創業:1972年
  • 従業員:87人
  • 事業内容:ダイカスト用金型(小型~大型)、鋳造用金型

金型新聞 2024年9月10日

関連記事

新日本テック 電子・半導体・通信向け強化【特集:微細精密加工を究める】

微細精密技術を次世代分野へ 電子部品や光学部品向けの超精密金型や金型部品をはじめ、ダイヤモンド金型部品など幅広い製品群を手掛ける新日本テックは、精度±2μmを保証する微細精密加工技術を武器に、電子部品・半導体・通信分野へ…

ヴェステン 金型業界のスタートアップ、海外との取引を目標に【金型の底力】

「製造業の世界で有名なのがドイツ。だから、ドイツ企業と取引できる企業を目指そうと考えた」と語るのは西部正記社長。Westen(ヴェステン)はドイツ語で『西』を意味し、2022年の新工場立ち上げと同時に社名を変更。水栓関連…

金型メーカーアンケート 値上げ進むも道半ば【特集:どうする値上げ】

材料費や電気代の高騰が続き値上げが不可避の中、金型メーカーのユーザーへの価格転嫁は進んでいるのか。本紙はその実態を調べるため、金型メーカーにアンケートを実施した。結果から、値上げが受け入れられるようになりつつあるものの道…

黒田精工 モータコア金型を強化 合弁会社設立、工場増設

黒田精工(川崎市幸区、044-555-3800)がモータコア用金型などを手掛ける金型事業の強化に乗り出した。10月に伊藤忠丸紅鉄鋼グループと合弁でモータコア製造会社を設立すると発表。設立時期は2023年1月を予定。また、…

【特集】どうする、金型人材の確保と育成

目次PART1:日本工業大学専門職大学院専任教授 小田恭市氏インタビューPART2:人材確保編PART3:人材確保編PART4:金型経営者に10の質問PART5:あの指導が成長につながったPART6:記者の目 PART1…

トピックス

関連サイト