2020年11月30日(月)

金型メーカー座談会 若手経営者が語る
ー業界の魅力高めるためには 第三部ー

人材育成の要諦

デジタルとアナログを融合

金型メーカー座談会 若手経営者が語るー業界の魅力高めるためには 第二部ー

 最終回となる今回のテーマは「連携」と「人材育成」。戦略云々よりも、経営者同士の感性や考え方が合った連携のほうがうまくいくようだ。人材育成では、デジタル世代の活用はもとより、アナログ人材の活かし方が差別化になると指摘。最終的には、人材育成は「愛がすべて」との意見で一致した。

座談会出席者(50音順)

▪︎連携、M&Aの考え方

司会 みなさん上手に連携されています。上手く進めるコツは何でしょうか。

小泉 好きな者同士で組んでいるだけですよ。連携しないと駄目とかではなく、気が合う者同士がお互いに仕事を分け合ったら、うまくいったというだけ。良いパートナーを見つければうまく行くけど、そうでな
ければ決裂してしまうだけだと思います。

宮城島氏 相性の良し悪しが連携のコツ

司会 何かがしたくてパートナーを探すのか、この人と決めたパートナーと何ができるのかを探すのと、どちらのケースが多いのでしょうか。

小泉 中小企業って好きか嫌いかだと思います。オーナー同士で気が合って、目指す方向性が合えば組むだろうし、合わなければそれまでというだけですね。

宮城島 テーマがあって相手を見つけるか、知り合ってからテーマを見つけるかで言うと、後者のお互い気が合ってからの方が上手くいくことが多いと思います。

司会 連携に限らず、踏み込んだM&Aなども増えていくでしょうか。

平林 お互いの価値観が合えばM&Aもあるだろうし、合わずに一匹狼でやるというケースもあると思います。お互いの意識を共有してできるかどうかだと思いますね。

▪︎人づくりについて

千葉氏 アナログの人はそのままで

司会 アナログとデジタルの過渡期にあるというお話も出ましたが、結局は重要なのは人の育成だと思います。

千葉 最近アナログの人間をデジタルにしようとしたら、辞めてしまったんです。年齢もあるので、アナログの人はそのままでいいと思います。

小泉 アナログの人は必ず必要です。ただ、今そういう人が少ないから困っているわけです。「インダストリー4・0」や「IoT」など、工場のデジタル化が進んでいますが、材料を真四角に削ったり、まっすぐに穴を開けたり基本的な技術がしっかりしていないと安定したものづくりはできないですからね。

平林氏 ベテラン活かし人材教育

平林 当社の大きな課題は、若手中心の方針でやってきたことで、若手は伸びてきているのですが、一方で中堅が一歩下がろうとする雰囲気になってしまっていることです。もっと豊富な経験やノウハウを活かして活躍して欲しいのですが。

小泉氏 ベテランからもヒーローを

小泉 若手中心にやってしまうとどうして年長者に僻みが生まれてしまいますよね。年配の従業員からもヒーローを作れば、モチベーション維持につながるはずです。そうすればみんなが良い雰囲気で仕事ができると思います。若手も自分たちが年を重ねたときに同じ扱いになるんじゃないかと感じるようになりかねないですから。

平林 そういう反省点があって、年配社員が活躍できるような企画をやっています。

司会 企画とは?

平林 年配の人にアナログ的なことを若手社員に教えてもらうために講師になってもらって、人材育成を進めています。デジタルの人はCAEなどを使って結果を出そうとしますが、それが全てではない。全てコンピュータでできてしまったら、みんな同じことができてしまいますよね。アナログの人は、自分たちの手を使って何度も試作を繰り返してきてスキルや経験を積み重ねています。失敗をしてもそれをどんどん積み重ねた先に匠の世界がある。これはいつまでもデジタル化できないと思います。そういう面を会社で研究開発費用として負担して、チャレンジできるような環境を提供しています。

小泉 結局、最後は「愛」ですよ。社員に対して、ちゃんと人として扱うことができるかが大事です。

千葉 当社も会社のあいさつの「あい」の漢字を愛情の「愛」にしていますよ。やっぱりそこが一番大事です。

平林 当社も先代の頃から、「社員は家族」というのが基盤にありますが、そこは自分の代になっても変えてない部分です。会社の方向性やビジョンは変えましたが、社員が家族という言葉だけは曲げてない。会社の文化や風土として、そういうのがちゃんと感じられるようにやっています。

司会 人や金型づくりは「愛」や「情熱」が一番大切なんですね。本日は長い時間どうもありがとうございました。

金型新聞 平成28年(2016年)3月10日号

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