金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

FEBRUARY

28

新聞購読のお申込み

―スペシャリスト―リバン・イシカワ
金型の経験生かし心配り

精密金型部品

キャビティやコア、スライドコアなどの金型部品を専門に手掛ける会社がある。富山県南砺市のリバン・イシカワ。金型づくりで培った経験を生かし、独自の工夫や細やかな心配りで自動車関連メーカーの金型部門や金型メーカーなどの要望に応えている。一方、高硬度材の直彫りやプレス型用など、新たな分野にも挑戦し活躍の舞台を広げている。

高硬度材切削やプレス型用

ダイカスト金型の部品

ダイカスト金型の部品

いくつもの凹凸が連なり、滑らかな曲面が伸びる。複雑な形状の表面は、艶やかに銀色に輝く。これはダイカスト金型の部品(写真)。リバン・イシカワではこうした金型部品を全国の金型メーカーなどから受注し、マシニングセンタやワイヤ・形彫放電加工機を駆使して部品を作る。本社工場には、5軸マシニングセンタを中心に最新鋭の工作機械が並ぶ(写真)。

現在は金型部品専門だが、もともとは金型メーカー。創業(1970年)当時はプレス部品などを手掛けていたが、まもなく金型製作を開始。それから約30年、自動車部品などのプラスチック金型を作っていた。リバン・イシカワの強みは、これまでの金型づくりの経験を部品製作に生かしていること。

その一つが、製作に入る事前の打ち合わせ。例えば、依頼を受けて届いた図面に、指示が抜けていることがある。その部品の特性から、不備に気がつき、顧客に電話やメールで問い合わせる。顧客の手を煩わせず、かゆいところに手が届く。

切削加工した高硬度材金型部品やレンズ金型

切削加工した高硬度材金型部品やレンズ金型

金型部品の品質不良で多いのは、指示不足に気づけなかったことによる加工の不具合。石川幹人社長は「金型づくりの経験があるから気づけるし、こちらから提案もできる。寸法不良、加工不具合などは極めて少ない。お客様から絶大な信頼を得る自信がある」。

手掛ける分野広げる

そしてもう一つの工夫が、加工現場でも紙の図面で金型部品の製作の進捗や品質を確認するようにしていること。設計部門では加工データをつくる際、必ず設計図面を作図し、その図面は金型部品とともに切削や放電、測定と各部門を渡っていく。

「紙の図面と部品が一対になっているから間違いにくいし、ほかの技術者との相談もし易い。だからあえてペーパーレス化せずにいまも紙を使っている」という。

最新鋭の設備が並ぶ

最新鋭の設備が並ぶ

一方、高硬度材の直彫り切削や、レンズ金型の入れ子の製作など新たな技術にも挑戦している。共に数年前から取り組み始め、精度面では実用化できる技術を確立。今春のインターモールドでは、高硬度材の歯車の鍛造金型の入れ子や、レンズのリフレクターの入れ子を切削加工したサンプルを出品した。

石川社長は「製作分野も今の主力のプラスチックやダイカストからプレス、鍛造へと広げていきたい。技術力も磨き、対応できる分野も広げ、自動車関連メーカーの金型部門や金型メーカーなどの要求により一段と答えていけるようにしていく」。


会社概要

石川社長

石川社長

本社:富山県南砺市国広62
TEL:0763・62・1783
代表取締役:石川幹人氏
創業:1970年
事業内容:金型部品製作、航空機部品などの加工、機械加工。


金型新聞 平成28年(2016年)11月14日号

関連記事

パンチ工業 大連工場 研究開発部 呂 国健さん(26) 〜ひと〜

5軸MCで原寸大のシャトルを作った  原寸大のバドミントンシャトルをアルミ合金で作り上げた。羽の厚みは0.6㎜と薄く、細い。そんな加工難度の高い形状を、5軸マシニングセンタ(MC)を駆使して加工した。その高い技術力と柔ら…

特集〜世界の需要どう取り込む〜
金型のサムライ世界で挑む –中国–

 新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州そ…

久野金属工業 金型・プレス・組立一貫生産【金型の底力】

プレス業界の活性化に ハイテン材など高張力鋼板や難加工材のプレス金型及びプレス加工を手掛ける久野金属工業は、次世代車向けのプレス部品の製造を強化するため、約30億円を投じ、愛知県豊明市に新工場を建設。金型からプレス加工、…

―スペシャリスト―ファム<br>±2ミクロンの要望に応える

―スペシャリスト―ファム
±2ミクロンの要望に応える

測定ゲージで未来拓く 高級自転車部品や自動車部品などの加工品質を検査するためのゲージを手掛ける会社がある。創業29年のファム。精密金型部品で培ったノウハウを生かし、ゲージも製作。超精密なゲージを安定して作れる技術力で、メ…

日本金型工業会・山中雅仁会長に聞く 「稼ぐ力」高める4つの軸とは?

取引適正化の活動継続 今年の通常総会で、日本金型工業会が山中体制になって2年目を迎える。就任以来「稼ぐ力」の強化を訴えてきた山中会長はこのほど、稼ぐ力を鍛えるために4つの軸を設定した。「価格決定力」、「市場拡大の施策の推…

トピックス

関連サイト