金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

22

新聞購読のお申込み

―スペシャリスト―リバン・イシカワ
金型の経験生かし心配り

精密金型部品

キャビティやコア、スライドコアなどの金型部品を専門に手掛ける会社がある。富山県南砺市のリバン・イシカワ。金型づくりで培った経験を生かし、独自の工夫や細やかな心配りで自動車関連メーカーの金型部門や金型メーカーなどの要望に応えている。一方、高硬度材の直彫りやプレス型用など、新たな分野にも挑戦し活躍の舞台を広げている。

高硬度材切削やプレス型用

ダイカスト金型の部品

ダイカスト金型の部品

いくつもの凹凸が連なり、滑らかな曲面が伸びる。複雑な形状の表面は、艶やかに銀色に輝く。これはダイカスト金型の部品(写真)。リバン・イシカワではこうした金型部品を全国の金型メーカーなどから受注し、マシニングセンタやワイヤ・形彫放電加工機を駆使して部品を作る。本社工場には、5軸マシニングセンタを中心に最新鋭の工作機械が並ぶ(写真)。

現在は金型部品専門だが、もともとは金型メーカー。創業(1970年)当時はプレス部品などを手掛けていたが、まもなく金型製作を開始。それから約30年、自動車部品などのプラスチック金型を作っていた。リバン・イシカワの強みは、これまでの金型づくりの経験を部品製作に生かしていること。

その一つが、製作に入る事前の打ち合わせ。例えば、依頼を受けて届いた図面に、指示が抜けていることがある。その部品の特性から、不備に気がつき、顧客に電話やメールで問い合わせる。顧客の手を煩わせず、かゆいところに手が届く。

切削加工した高硬度材金型部品やレンズ金型

切削加工した高硬度材金型部品やレンズ金型

金型部品の品質不良で多いのは、指示不足に気づけなかったことによる加工の不具合。石川幹人社長は「金型づくりの経験があるから気づけるし、こちらから提案もできる。寸法不良、加工不具合などは極めて少ない。お客様から絶大な信頼を得る自信がある」。

手掛ける分野広げる

そしてもう一つの工夫が、加工現場でも紙の図面で金型部品の製作の進捗や品質を確認するようにしていること。設計部門では加工データをつくる際、必ず設計図面を作図し、その図面は金型部品とともに切削や放電、測定と各部門を渡っていく。

「紙の図面と部品が一対になっているから間違いにくいし、ほかの技術者との相談もし易い。だからあえてペーパーレス化せずにいまも紙を使っている」という。

最新鋭の設備が並ぶ

最新鋭の設備が並ぶ

一方、高硬度材の直彫り切削や、レンズ金型の入れ子の製作など新たな技術にも挑戦している。共に数年前から取り組み始め、精度面では実用化できる技術を確立。今春のインターモールドでは、高硬度材の歯車の鍛造金型の入れ子や、レンズのリフレクターの入れ子を切削加工したサンプルを出品した。

石川社長は「製作分野も今の主力のプラスチックやダイカストからプレス、鍛造へと広げていきたい。技術力も磨き、対応できる分野も広げ、自動車関連メーカーの金型部門や金型メーカーなどの要求により一段と答えていけるようにしていく」。


会社概要

石川社長

石川社長

本社:富山県南砺市国広62
TEL:0763・62・1783
代表取締役:石川幹人氏
創業:1970年
事業内容:金型部品製作、航空機部品などの加工、機械加工。


金型新聞 平成28年(2016年)11月14日号

関連記事

田口型範 社長 田口 順さん(70)
〜ひと〜

親子2代で旭日単光章を受けた  昨年11月、秋の叙勲で「旭日単光章」を受賞した。創業以来72年連続で黒字経営を続けたこと、2007年に経済産業省から「元気なモノ作り中小企業300社」を受けたことなどが認められた。「個人で…

金型・プレス加工メーカーと精密板金加工メーカーがロックバンド・ギタリストとコラボし、特注ギターパーツを製作

プレス加工・金型製作を手掛ける新栄ホールディングス(東京都中央区、中村新一社長、以下「新栄HD」)と精密板金加工などを手掛ける浜野製作所(東京都墨田区、浜野慶一CEO)の2社が連携し、4人組ロックバンド「Plastic …

日新精機 社長 中村 稔さん
〜ひと〜

ユーチューブでものづくりの魅力伝える  「皆さん、どうもこんにちは」。動画投稿サイト「ユーチューブ」で、自身を模したキャラクターとアニメーションにのせてものづくりの基礎知識を解説する。話題は自身が手掛ける冷間圧造金型に関…

5年で売上高30億円
ジェービーエム 小谷 幸次社長に聞く

 Mastercamの世界販売1位を記録するジェービーエムは今年、創業50周年を迎えた。同社は近年、CAD/CAMのほか、ロボットシミュレーション、計測、積層技術など幅広い分野のソフトウェアを拡充し、生産現場の自動化・省…

オギハラ 長谷川 和夫 社長<br>〜新素材の金型に挑む〜

オギハラ 長谷川 和夫 社長
〜新素材の金型に挑む〜

いかにトライ数を減らすか ―アルミ材用金型に取り組んだきっかけは。  「1988年にホンダのNSXに関わったのがきっかけ。オールアルミボディを採用した自動車で、当社では一部の金型を手掛け、量産はほぼ全てのアルミ部品の生産…

トピックス

関連サイト