金型メーカーの生産性向上が急務だ。少子高齢化による人手不足の深刻化に加え、金型メーカー事業所数の減少により1社当たりの生産負担が増加し、より多くの金型を生産できるかが金型メーカーの持続的成長の重要な要素の一つとなっている…
日本金型工業会 金型マスター制度発足
“世界”との差別化図る
日本金型工業会は日本の金型メーカーが作る高品質な金型を世界へ発信し差別化を図る「金型マスター認定制度」を発足させた。今年で設立60周年を迎える同工業会の記念事業として会員企業から金型製造経験10年以上の推薦者(受講者)を募り、マスター認定に向け第1回金型アカデミー(講義など)が7月25日、ウィンク愛知(名古屋市中村区)で開かれ25人が受講した。
金型マスター認定は認定制度を導入することで、他国との技術力の差別化を図り、日本の金型の真価を世界に示し、より分かりやすい形で見せる化することで日本のブランド力を高める取り組み。認定されるには金型アカデミーを受講する必要がある。受講する推薦基準は同工業会正会員に所属し、日本の金型作りを後進に伝える能力・意欲のある者で金型製造を10年以上経験し工場長・工場長に準ずる能力のある者を対象としている。
金型アカデミーは第1部(10講義)と第2部(10月)の講演があり、10月13日に東京都港区の機械振興会館で認定式を行う。
第1回アカデミーでは日本工業大学の横田悦二郎教授や同じく同大学の小田恭市教授が登壇し、日本の金型が直面する海外展開の課題やアジアの素形材産業の構造変化、変化する金型の市場変化について紹介。今後普及が予測される電気自動車などの影響で部品や求められる金型が変化していくとした上で、横田教授は「今後金型メーカーは変化する顧客に対応することと、世界に供給する金型のメンテナンスなど同業者との協力関係も必要になる」と話した。
金型新聞 平成29年(2017年)9月10日号
関連記事
検査画像品質が向上 NKワークス(東京都千代田区、03-3864-5411)はこのほど、ベーカー・ヒューズ社(旧GEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ社、米)の工業用内視鏡「Mentor Visual …
注目技術7選!! 放電加工機を遠隔保守三菱電機 iQ Care Remote4U(アイキューケアリモートフォーユー) IoT技術を活用して、放電加工機の様々な情報を収集・蓄積し、遠隔地からリアルタイムで確認・診断する…
コロナショックを機に、金型に求められること 5月12日、コロナウイルス拡大の影響が読めない中で、トヨタ自動車の豊田章男社長は「頼りにされ、必要とされる会社を目指し、世界中の仲間とともに強くなる」とのコメントを発表した。…
業界の弱体化は顧客にマイナス ユーザーと金型メーカーはどちらかが欠けても成り立たない「イコールパートナー」だと訴えてきました。我々の事業を安定させるためにも、値上げは粘り強く要求していくべきで、そのためには足並みをそろえ…



