金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

02

新聞購読のお申込み

型から成形まで一貫生産
コガネイモールド 村田 隆 常務

この人に聞く2018

 今年4月に樫山金型工業から社名を変更した「コガネイモールド」。携帯電話を中心としたプラスチック金型で一時代を築いた同社だったが、スマートフォンの登場によって需要が激減。しかし、一昨年に空圧機器メーカーのコガネイグループ傘下に入り、経営基盤を強化したことで業績を回復させてきた。「さらなる成長に向けて新たなスタートを切ったところ」と話す村田隆常務に現在注力している取り組みや今後の方向性などを聞いた。

村田隆常務

 1970年生まれ、長野県出身。88年小金井製作所(現コガネイ)入社、2007年調達本部資材調達2グループ課長、12年上海小金井電子総経理、16年樫山金型工業(現コガネイモールド)取締役工場長、18年常務取締役。

ー今年4月に社名を変更しました。
 一昨年2月にコガネイグループの傘下に入ったが、旧社名の認知度が高いこともあり、今までは社名を変更せずに事業を展開してきた。しかし、新規分野を開拓しさらなる飛躍を目指すには、より幅広い層への認知度向上が欠かせないと考え、今回の社名変更に至った。

ー携帯電話の金型が代名詞でしたが、現在はいかがでしょうか。
 以前は携帯電話の金型で売上の7割程度を占めていたが、スマホの登場によって需要が激減した。現在は、自動車の燃料系や電装関連部品、医療機器や住宅機器などの金型が中心。それ以外にも当社の強みである高精度な切削や放電加工技術を活かして顧客拡大を進めているほか、コガネイの主力製品である流体関連の金型も手掛けることで、金型の対応領域も広げている。

ー現在注力している取り組みは。
 金型製作から樹脂成形までの一貫生産体制の構築だ。昨年から成形事業を開始し、現在は樹脂成形機15台で約700種類、月200万~300万個を生産している。今後は樹脂成形機を増設し、対応できる樹脂材質も拡大することで、金型立ち上げから量産までのリードタイム短縮と製品改良ニーズにも迅速に応えられる体制を整え、新規分野を開拓していきたい。

ー成形に苦労する金型メーカーは多いと聞きます。
 当社の場合は、精密金型に対応した経験から得た金型管理技術とコガネイの量産成形ノウハウを融合させることで、短期間で成形事業を立ち上げることができた。今後は、一つひとつ実績を積み重ねていき、品質管理と品質保証体制、納期管理体制のレベルアップを進めていく。

ー金型製造ではいかがでしょうか。
 得意とする精密加工の短時間化に加えて、自社で製作できる部品の領域を広げることで納期対応力を強化していく。今年度の早い段階で生産エリアを拡大し、積極的に設備投資を進めるとともに人員補充と人材育成にも力を入れる。

ー今後の目標は。
 コガネイグループの傘下に入り、2年続けて増収を実現できた。これは当社を取り巻く受注環境が良かったこともあるが、会社の目標を明確にし、全社一体となって取り組んだことも大きい。今年もこのスタンスを変えずに会社全体のモチベーションを向上させ、増収増益を目指す。

金型新聞 平成30年(2018年)6月8日号

関連記事

【鳥瞰蟻瞰】牧野フライス製作所プロジェクト営業部スペシャリスト・山本英彦氏「日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要」

大事なのは、自信を持つこと日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要 1983年に牧野フライス製作所に入社してから、海外畑を歩んできました。キャリア当初は、アメリカ向け立形マシニングセンタや放電加工機の営業支援を担当…

KMC 社長 佐藤 声喜氏
〜鳥瞰蟻瞰〜

IOTの狙いはスピード 現場の正しい情報捉え、瞬時に改善することが重要  金型メーカーが今より儲けるためには、受注を増やすか、製造原価を下げるかの2つ。では、どうやってそれを実現するか。私は「スピード」だと考えています。…

己が戦力知り戦略
日本金型工業会学術顧問 /日本工業大学客員教授
横田 悦二郎氏に聞く

〜世界の需要どう取り込む〜  世界の金型需要を取り込むには何が必要か—。世界各地の金型工業会の設立に関わり、世界中の金型業界をよく知る日本金型工業会学術顧問の横田悦二郎氏は「コロナで世界の金型需要は高まるが、需要を確保す…

「魅力ある組織に人は集まる 楽しく役立つ活動増やす」 東北金型工業会会長(プラモール精工社長)・脇田高志氏【鳥瞰蟻瞰】

魅力ある組織でなければ人は集まってきません。東北金型工業会をより魅力ある団体にするために、会長就任後すぐに、3つの分科会を作りました。若手が中心となって積極的に参加してもらい、勉強会などを通じ、メリットや魅力を感じてもら…

次世代車で変わる型作り
冨山 隆アライアンス・グローバルダイレクターに聞く

 厳しくなる世界各国の燃費規制に対応するため電気自動車(EV)を始めとする、次世代自動車の浸透スピードは加速している。加えて、自動運転も次世代技術として注目を集めている。こうした自動車の変化は金型にどう影響するのか。電動…

トピックス

関連サイト