金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

SEPTEMBER

23

新聞購読のお申込み

DMG森精機 金型エクセレンスセンタが始動
5軸加工機を販売強化

加工から計測まで提案

 DMG森精機は5月22日、伊賀事業所(三重県伊賀市)で行われた「伊賀イノベーションデー2018」で、金型専門チームの『金型エクセレンスセンタ』を立ち上げ、5軸加工機の販売を強化する。金型分野において5軸加工の強みと加工から計測までのトータルソリューションを提案し、顧客の生産性向上を図る。

 金型エクセレンスセンタは、同社エンジニアリング本部の5軸コンペテンスセンタといわれる5軸加工専門チーム内に設けられ、専門スタッフ6人が所属する。活動拠点は伊賀事業所グローバルソリューションセンタで、5軸加工機やシボ加工に使われるレーザ加工機など6台を展示し顧客提案を行う。

 グループ長の萩野重一氏は「金型加工に対する5軸加工のメリットは多い」と話す。大型金型の深い部位の加工では、工具もしくはワークを傾け工具ホルダとの干渉を回避し、短い突出し量で最適な切削条件での加工が可能となり、加工精度の向上や加工時間の短縮につながるほか、多面のワンチャッキング加工や加工ワークの機上計測で段取り替えの削減を推奨する。また、「エンドミルの長寿命化や面品位の向上で磨き時間など後工程も時間短縮できる」と、その効果を強調する。

 ある大型のプラスチック金型メーカーは5軸加工で切れ刃全体を使うことで加工に使用する工具本数を減らし、放電レスや磨き時間の短縮を実現させた事例もある。また、「機械操作や加工プログラムに不安を持つユーザーは多い」とし、加工技術者の育成を行うDMG森精機アカデミーでは1週間のユーザー向け講習を設けるなど、サポート体制も充実。

 日本の金型市場について萩野氏は「数年前から自動車の外装・内装部品の大型化で設備投資の案件が増加した」と語る。同じく金型エクセレンスセンタを設ける同社のドイツでは自動車向けの大型金型が活況で、豊富な加工機ラインアップと社内やグローバルで得た加工ノウハウを活かし、加工プログラムから機上計測までトータルソリューション提案を強化する。「5軸だと機械干渉を避ける必要があり、治具提案もソリューションの1つ」と自信を見せる。同社はインターモールド名古屋に出展。『5軸とレーザを融合させた最新の金型加工』をテーマに、様々な加工を披露する。

金型新聞 平成30年(2018年)6月8日号

関連記事

金型メーカー座談会 若手経営者が語る<br>ー業界の魅力高めるためには 第三部ー

金型メーカー座談会 若手経営者が語る
ー業界の魅力高めるためには 第三部ー

人材育成の要諦 デジタルとアナログを融合 金型メーカー座談会 若手経営者が語るー業界の魅力高めるためには 第二部ー 最終回となる今回のテーマは「連携」と「人材育成」。戦略云々よりも、経営者同士の感性や考え方が合った連携の…

岐阜県金型工業組合 工業高校生金型コンテスト、県内の10校が参加

人材の定着を促進  岐阜県内の工業高校生を対象にした第3回工業高校生金型コンテストが12月8日、岐阜県立国際たくみアカデミー(岐阜県美濃加茂市)で開かれ、県内10校、関係者も含め約90人が参加した。 可児工業と高山工業が…

学生教育でCAEを活用 岩手大学【特集:シミュレーションの使い方再発見!!】

CAEを活用しているのは企業だけではない。岩手大学では、樹脂流動解析ソフト「3DTimon」(東レエンジニアリングDソリューションズ)を学生の教育で利用している。樹脂を流す際、最適なゲート位置などを自らの勘や経験から教え…

がんばれ!日本の金型産業特集 <br> M・K・G 霜鳥 健一 社長

がんばれ!日本の金型産業特集
M・K・G 霜鳥 健一 社長

スピードとコストを追求 自動化とオール3次元化   品質の良い金型をいかに安く、早く作るか―。このテーマに挑むのが、プラスチック金型を手掛けるM・K・Gだ。「今や精密は当たり前。価格と納期でメリットが出せなければ、競争力…

9月の金型生産実績

9月の金型生産実績

前年同月比3.1%増の321億6,900万円 プレス型は10・0%増、プラ型は4・5%減 日本金型工業会(会長牧野俊清氏)は、経済産業省機械統計(従業員20人以上)による平成26年9月の金型生産実績をまとめた。それによる…

トピックス

AD

三菱電機 オイルミスト環境下における工場内環境改善のご提案 〈AD〉

エアー搬送ファン<オイルミスト対応タイプ>のご紹介 三菱電機株式会社はオイルミスト環境下の室内環境改善に貢献する新商品「エアー搬送ファン<オイルミスト対応タイプ>」を202... 続きを読む

関連サイト