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金型業界でも浸透しつつある金属AM 大型化や新材料の登場目立つ【特集:2022年金型加工技術5大ニュース】

金型づくりの世界では、自動化やAM、脱炭素向けなどの最新技術が数多く登場し続けている。その進化は止まることがなく、4年ぶりに開催されたJIMTOF2022でも多数の最新技術が披露され、注目を集めた。今年最後となる本特集では、「AMによる金型づくりの拡大」、「微細加工への参入企業増加」、「プログラム効率化技術の進化」、「脱炭素対応技術の登場」、「多様化する自動化技術」の5つのテーマにフォーカスし、2022年の最新金型加工技術をまとめた。

大型化や新材料の登場

豊田自動織機が造形したダイカスト金型

設計や周辺装置の進化

金型づくりでも金属3Dプリンタの活用が徐々に浸透し始めている。コストや金型の保証など課題はあるものの、新たな材料開発や、装置の大型化・高速化、設計や周辺技術の開発が進んでいる。

金型で採用実績の多い3Dプリンタは敷き詰めた金属粉末にレーザーを照射し、造形する「PBF方式」。狙いの大半は水管を自由に設計することによる冷却効果の向上だ。

高い冷却効果を求めるため、樹脂やダイカスト型のモールド系の金型への採用が増えている。特に今年取材した中で、目立ったのがダイカスト金型での適用だ。

理由の一つが新材料の登場。これまで金型では、造形しやすいマルエージング鋼が多かったが、硬度が高いSKD61相当材の粉末が登場したことでダイカストでの採用が広がりつつある。

とはいえ、金属3Dプリンタの浸透が早くないのは、造形の難しさに加え、コストが高いからだ。また、金型の保証が難しいことも大きい。現状ではコストを成形まで含めてトータルで勘案しやすい上、金型を保証する必要のない、金型を内製化する部品メーカーでの採用事例が多いのもそのためだ。

しかし、こうした課題にも技術革新で対応が進む。その一つがレーザーの進化や装置の大型化。JIMTOFでは、ソディックやドイツEOS社、GEアデティブなど多くのメーカーが、レーザー本数を4本にした大型装置を発表した。また、レーザー出力の向上や、レーザーを最適に制御する技術の開発も進む。

設計や周辺技術も進化している。設計では「DfAM(AMのためのデザイン)」と言われるAM独特の設計が求められる。例えば、金型では今まで不要だった水管を最適に配置する設計が必要になる。長年金属3Dプリンタを使いこなす豊田自動織機では、水管設計の最適化や自動化を進めている。

また、水漏れや割れを防ぐため造形した水管内をきれいに保つ必要がある。今年金属3Dプリンタを導入した日本精機では、化学研磨液を用いた水管の研磨を開発した。

まだ金型メーカーが使いこなすにはハードルはあるが、日進月歩で技術開発は進み、金型づくりでもAM技術は着実に浸透し始めている。

この技術に注目!

オーエスジー「高い耐チッピング性能」

アディティブ・マニュファクチャリング用超硬エンドミル「AMシリーズ」

レーザー溶融法などの金属3Dプリンターによる「アディティブ・マニュファクチャリング(金属積層造形)」に対応するボールタイプ「AM-EBT」とラジアスタイプ「AM-CRE」、高送りラジアスタイプ「AM-HFC」を用意。

「AM-EBT」「AM-CRE」は3次元ネガ形状刃形、「AM-HFC」は複合ラジアス刃形を採用し、積層造形の高硬度かつ切削代が不安定となる被削材にでも、高い耐チッピング性を発揮。荒から仕上げまで高能率で安定した加工を実現する。

大同特殊鋼「150㎜以上の造形が可能」

大型対応のプリンタ用粉末 「LTX」

ダイカストや樹脂型の造形に適したダイス鋼系の3Dプリンタ用金属粉末。ダイス鋼系ではSKDに比べ熱伝導率の高い「HTC」を販売しているが、150㎜角以上の造形では割れリスクが高くなる課題があった。

LTXは成分の調整で150㎜角以上の造形も容易で、造形時のひずみもHTCに比べて大幅に低減。熱伝導率、機械的性質、耐ヒートチェック性、窒化特性はSKD61鋼材とほぼ同等を確保した。また、コバルトも含まず、硬さも52HRCを得ることができる。

金型新聞 2022年12月10日

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