掛け金率選択制に 税控除など利点大きく 社員の第2の人生豊かに 日本金型工業厚生年金基金は昨年11月2日、いったん解散し「日本金型工業企業年金基金」として生まれ変わった。高い予定利率などの旧制度の課題を解決するとともに、…
加工現場でも対応進むカーボンニュートラル CO2排出量の見える化【特集:2022年金型加工技術5大ニュース】
金型づくりの世界では、自動化やAM、脱炭素向けなどの最新技術が数多く登場し続けている。その進化は止まることがなく、4年ぶりに開催されたJIMTOF2022でも多数の最新技術が披露され、注目を集めた。今年最後となる本特集では、「AMによる金型づくりの拡大」、「微細加工への参入企業増加」、「プログラム効率化技術の進化」、「脱炭素対応技術の登場」、「多様化する自動化技術」の5つのテーマにフォーカスし、2022年の最新金型加工技術をまとめた。
CO2排出量の見える化

オイルポンプを効率化
脱炭素化などカーボンニュートラルを目指す動きが世界的に加速する中、金型メーカーにも二酸化炭素(CO2)排出量の少ない工場づくりが求められている。中には、顧客からCO2排出量を削減するよう要請されたという金型メーカーも少なくない。
とはいえ、多くの金型メーカーは「何から取り組めば良いか分からない」と頭を悩ませているのが現状だ。こうした中、金型づくりを支える工作機械や工具、機器メーカー各社は現場のCO2排出量の削減に貢献する製品の開発や提案などに動き始めている。
多くの工作機械メーカーがCO2排出量削減の第一歩として提案するのが、「見える化」だ。稼働監視システムなどを活用し、消費電力量や機械稼働時間などから機械のCO2排出量を算出。機械ごとにどれくらいのCO2を排出しているかが把握できる。運用を最適化することで、CO2排出量の削減につながるという。
各社、表示モニタや分析ツールなどを充実させ、改善に役立つ機能を強化する。主軸や送り軸のオイルコントローラや冷却クーラントなど個々の機器ごとに電力使用量を表示させたり、遠隔診断で最適な運用方法を知らせたり、さまざまな機能を開発している。
省エネ機能もこれまで以上に強化されている。特にオイルポンプの効率化が大きい。工作機械のエネルギー消費量の約70%がオイルポンプ関連とされており、
この技術に注目!
三菱電機「年間18.2tのCO2排出を削減」

Green Technology
独自のAI技術「Maisart(マイサート)」、省電力電源、リモートサービス「iQ Care Remote4U(ダッシュボード機能、リモート診断機能)」、独自駆動システムなどを活用。放電加工機の年間消費エネルギー、年間CO2排出量を大幅に削減する。
同社シミュレーションでは、ワイヤ放電加工機と形彫放電加工機の2台合わせて18.3tのCO2排出を削減できる。ガソリン車の7万9000㎞の走行距離、一般家庭の年間消費ベースで8・7戸分、針葉樹の61本分に相当する。
金型新聞 2022年12月10日
関連記事
52人が考える、リーダーが持つべきもの 自動車の電動化や市場のグローバリズムが加速する混沌とした時代。金型メーカーの経営者は、この新時代にどのような能力が必要と感じているのか。進むべき方向を示す「決断力」か、恐れず挑戦…
PART4 日本金型工業会 専務理事・中里栄氏に聞く「取引適正化」 取引ガイドラインを改定 イコールパートナーに ユーザーの意識にも変化 現在、春先に公表予定の「金型取引ガイドライン」の改定版の策定に取り組んでいます。…
トライ後の改修減らし生産性アップ 自動車の骨格部品などのプレス金型を手掛ける南工は昨年、解析速度の速いプレスシミュレーションソフトを導入した。短期間で高精度の塑性変形予測を割り出し、設計品質を高め、トライ後の改修時間も短…
一体鋳造の流れ加速 「ギガキャスト」は今年最も注目を浴びたワードの一つ。定義は明確に決まっていないが、6000tを超える型締め力(1万6000tも発表されている)のダイカストマシンで複数の部品を一体成形する技術だ。 トヨ…