2本レーザーで高い生産性 NTTデータザムテクノロジーズ(東京都港区、03・6433・0577)は7月から、2本のレーザーを持つ金属3Dプリンタの販売を開始した。1本のレーザーの従来機に比べ、高速で造形できるため、部品単…
金属3Dの新技術開発 大型部品の造形可能に
三菱重工工作機械
加工条件を最適化

三菱重工グループの三菱重工工作機械(滋賀県栗東市、077・553・7700)はこのほど、金属3Dプリンタに関する新技術を開発したと発表した。自動で最適な造形条件を最適化できるほか、チャンバー不要で大型部品の造形が可能になるなど、金属3Dプリンタの領域や市場拡大につなげる。
同社が昨年発表した金属3Dプリンタ「LAMDA(ラムダ)」は粉末を照射し溶融凝固させて積層するパウダーデポジッション方式。粉末を敷き詰めて造形するパウダーベッド方式に比べ、速度が10倍早く、大型の部品の造形もできる利点がある。しかし、造形品質の安定化や、更なる大型対応が求められてきた。
今回開発した「モニタリングフィードバック機能」と「ローカルシールド機能」はこうした課題に対応した。前者はカメラやセンサなどで造形状態を常に監視。その結果に基づき、レーザー出力などをリアルタイムに制御し、自動で造形条件を最適化する。造形品質の向上、安定化に役立つ。
後者はノズル部に大気の巻き込みを防止するシールドガスを生成し、造形時の酸化を防ぐ。これまで装置内部を不活性化ガスで密閉化するチャンバーなどが必要だったが、大規模な装置が不要になり、造形物の制限がなくなるので、大型の部品の造形も可能になる。航空機などで課題となっている大型部品の適用を狙うという。
2つの技術はラムダのオプション機能として提供する。
同社では「金属積層造形という新たなアプローチで、これまでの技術では限界だった領域を広げていきたい」としている。
金型しんぶん 2019年6月7日
関連記事
11月1日から6日間、東京ビッグサイト開かれた「日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」。最新の加工技術に加え、IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)の活用など、ものづくりの未来を提示した。こうした最新…
小〜中物の加工に対応 三菱電機はこのほど、油加工液仕様のワイヤ放電加工機「MX900」を発売した。XY軸の移動量が300×300㎜で、モータコア向け金型などの中物から電子部品などの小物まで幅広い加工領域を1台で対応する…
DMG森精機は修理復旧技能研修センタを開設。最新機から生産が終了したあらゆる年代の工作機械の修理復旧に対応するため、技能を持つ人材の育成を強化し、修理時間の短縮を図ることで顧客の稼働率や生産性の向上に努める。 工作機械は…
厚板・ハイテンに対応 三協オイルレス工業(東京都府中市、042-364-1471)はこのほど、最大加工力を同社従来品比約3.3倍の98.0kNに高めたカムユニット「SDCHL」を発売した。下置きタイプで、厚板材や高張力鋼…


