金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

FEBRUARY

13

新聞購読のお申込み

見せる工場で魅力発信
近畿経産局

オープンファクトリーシンポ

 近畿経済産業局はグランフロント大阪タワー(大阪市北区)で「関西オープンファクトリーシンポジウム~企業を見せれば人が育つ⁉︎」を開き、近年盛んになってきたオープンファクトリーについて基調講演とパネルディスカッションを行い、実際に工場をオープン化させた効果や課題など事例を紹介した。

 オープンファクトリーは様々な企業が趣向を凝らして取り組んでいる。これらの実態を調査している同局・2025NEXT関西企画室の津田哲史氏によれば、オープンファクトリーは昔の工場見学とは少し違うと指摘。「工場を見せることは1つのコンテンツ。オープン化した25社の企業にアンケートを行うと、売上の減少した企業はなく、人材育成や観光業との結びつき、製品・技術の可視化など、様々な方面で効果を発揮しており、今までお金にならなかったことがお金になっている」と話す。基調講演は日本一明るい経済新聞の編集長を務める竹原信夫氏は「うどんで有名な香川県で一番人気は製麺工場で食べるうどん。消費者の目線が変わり、工場は作るだけでなく売るところにもなっている」と語る。

 パネルディスカッションはオープンファクトリーに取り組む5社が登壇。自社ブランドで自動車用LEDライトの製造・販売を手掛ける日本ライティングは従来のOEM供給からの脱却を目指し、日本製をPRするために工場のオープン化を図った。「自社製品を作っても中々売れない。そこで工場見学を開き、商品や技術を紹介することで、車好きな一般消費者が多数訪れ、認知も広がった」と話す。工場見学では撮影OKを出し、見学者がSNSで広げてくれることもあるようだ。社内向けに始めたというのはインテリア商材の製造小売業を行う友安製作所。同社は社員と顧客が直接触れ合う「TOMOYASUフェスタ」を開催し、同社だけでなく地域の企業ともコラボしたものづくり体験や地元で人気のパン屋やケーキ屋も出店し、大勢の来場者で賑わうという。友安啓則社長は「社内の共通目的が売上しかなかったところ、イベント作りを通じて違った意識が芽生え、仕事の楽しみの1つになった。おかげで離職率は下がり、地域でも有名になって、イベントに来た子が入社することもある」と話す。同社は大阪・八尾のものづくり企業が連携する『みせるばやお』にも参画し、子供向けワークショップやコラボ製品も販売する。

 また、大阪の伝統工芸である注染手ぬぐいを手掛けるナカニは認知度を高めるために工場の見学会を始めた。中尾弘基専務は「大阪・堺の地場産業で日本一の生産量を誇りながら、誰にも知られておらず、専門店もなかった。それを変えるために、専門店を立ち上げ、100%OEMだったのを、自社ブランドも確立した。今は30代など若手も増え、美大出身の女性が現場の職人として活躍している」と喜ぶ。次はお店の中に注染を体験できる工房も併設するようで、観光業と結びついて、体験と宿泊を兼ねた施設の検討も始めている。オープンファクトリーは社内外とのつながりを深め、新たな展開を生み出すきっかけになり、1つのコンテンツとして役目を担っている。

金型しんぶん 2019年12月10日

関連記事

東亜成型 自社製品『マッスルジョッキ』が大阪市ふるさと納税返礼品に認定

自社ECサイトで販売中 自動車シートなどウレタン発泡用金型やアルミ鋳造を手掛ける東亜成型(大阪市西淀川区、06・6474・5688)は自社製品であるグリルプレート『グリルQ』に続き、『マッスルジョッキ』が大阪市のふるさと…

産学連携など研修
金型工業会 東部支部

 日本金型工業会東部支部(鈴木教義支部長、鈴木社長)は5月17日、上野精養軒(東京都台東区)で第7回定時総会を開いた。昨年度の事業報告や決算報告、今年度の事業計画や予算案など全議案が承認された。  今年度は、部会活動や委…

大垣精工 代表取締役専務 松尾  幸雄氏「新しいことに挑戦することが技術の向上につながる」

経験による予測が不可欠若い人は好奇心旺盛であれ新しいことに挑戦して 日本の金型はますます難易度が高くなる一方、若手が基礎を学び、簡単なことから経験し、成長していく土壌が失われつつあります。だからこそ、過去の経験や技術を伝…

「大型レーザーや自動化に注力し、生産性向上、現場改善を提案する」 木元武一氏(ALPHA LASER JAPAN取締役COO)【この人に聞く】

独・アルファレーザー社は1994年に設立されたレーザーシステムメーカー。世界で初めて移動式レーザー溶接機を開発し、肉盛溶接現場に革新をもたらしてきた。近年では高出力モデルの開発や、3Dプリンタ事業などにも注力する。日本市…

ヴェステン 金型業界のスタートアップ、海外との取引を目標に【金型の底力】

「製造業の世界で有名なのがドイツ。だから、ドイツ企業と取引できる企業を目指そうと考えた」と語るのは西部正記社長。Westen(ヴェステン)はドイツ語で『西』を意味し、2022年の新工場立ち上げと同時に社名を変更。水栓関連…

トピックス

関連サイト