成形の一貫生産で活路新工場で車部品やマグネット製品 三嶋彫刻は今から55年前、金型刻印のメーカーとして創業した。彫刻の精密加工技術を生かし、金型部品や金型、成形も手掛け、事業を伸ばした。しかし近年、日本の金型には強い向…
見せる工場で魅力発信
近畿経産局
オープンファクトリーシンポ

近畿経済産業局はグランフロント大阪タワー(大阪市北区)で「関西オープンファクトリーシンポジウム~企業を見せれば人が育つ⁉︎」を開き、近年盛んになってきたオープンファクトリーについて基調講演とパネルディスカッションを行い、実際に工場をオープン化させた効果や課題など事例を紹介した。
オープンファクトリーは様々な企業が趣向を凝らして取り組んでいる。これらの実態を調査している同局・2025NEXT関西企画室の津田哲史氏によれば、オープンファクトリーは昔の工場見学とは少し違うと指摘。「工場を見せることは1つのコンテンツ。オープン化した25社の企業にアンケートを行うと、売上の減少した企業はなく、人材育成や観光業との結びつき、製品・技術の可視化など、様々な方面で効果を発揮しており、今までお金にならなかったことがお金になっている」と話す。基調講演は日本一明るい経済新聞の編集長を務める竹原信夫氏は「うどんで有名な香川県で一番人気は製麺工場で食べるうどん。消費者の目線が変わり、工場は作るだけでなく売るところにもなっている」と語る。
パネルディスカッションはオープンファクトリーに取り組む5社が登壇。自社ブランドで自動車用LEDライトの製造・販売を手掛ける日本ライティングは従来のOEM供給からの脱却を目指し、日本製をPRするために工場のオープン化を図った。「自社製品を作っても中々売れない。そこで工場見学を開き、商品や技術を紹介することで、車好きな一般消費者が多数訪れ、認知も広がった」と話す。工場見学では撮影OKを出し、見学者がSNSで広げてくれることもあるようだ。社内向けに始めたというのはインテリア商材の製造小売業を行う友安製作所。同社は社員と顧客が直接触れ合う「TOMOYASUフェスタ」を開催し、同社だけでなく地域の企業ともコラボしたものづくり体験や地元で人気のパン屋やケーキ屋も出店し、大勢の来場者で賑わうという。友安啓則社長は「社内の共通目的が売上しかなかったところ、イベント作りを通じて違った意識が芽生え、仕事の楽しみの1つになった。おかげで離職率は下がり、地域でも有名になって、イベントに来た子が入社することもある」と話す。同社は大阪・八尾のものづくり企業が連携する『みせるばやお』にも参画し、子供向けワークショップやコラボ製品も販売する。
また、大阪の伝統工芸である注染手ぬぐいを手掛けるナカニは認知度を高めるために工場の見学会を始めた。中尾弘基専務は「大阪・堺の地場産業で日本一の生産量を誇りながら、誰にも知られておらず、専門店もなかった。それを変えるために、専門店を立ち上げ、100%OEMだったのを、自社ブランドも確立した。今は30代など若手も増え、美大出身の女性が現場の職人として活躍している」と喜ぶ。次はお店の中に注染を体験できる工房も併設するようで、観光業と結びついて、体験と宿泊を兼ねた施設の検討も始めている。オープンファクトリーは社内外とのつながりを深め、新たな展開を生み出すきっかけになり、1つのコンテンツとして役目を担っている。
金型しんぶん 2019年12月10日
関連記事
本田技研工業 四輪事業本部ものづくりセンター 完成車開発統括部車両企画管理部 生産製造企画課製造デジタル・グループ エキスパート・エンジニア 田岡 秀樹氏 CASEから「PACE」へ 金型の重要性変わらず …
2020年の金型業界はコロナ禍に翻弄された年になった。自動車産業を始めとしたユーザーの生産減や開発遅延などにより、金型需要は減少し、景況は悪化した。一方で、これまでと同じような活動ができないことで、ビデオ会議システムや…
金型製造現場は現在、様々な課題を抱えている。それは、人手不足やグローバル競争の激化、自動車の電動化などといった各分野にまたがる。「インターモールド2022」では、これらの課題を解決する機械や工具を始めとした金型製造技術の…
新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州そ…


