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OCTOBER

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【Breakthrough!】平面研削加工

平面研削加工はこれまで、加工条件の設定や砥石の管理に高い技能が必要なため熟練技能者の存在が不可欠だった。しかし近年、自動化技術をはじめとする様々な機能を搭載する平面研削盤の登場で、誰でも簡単に加工できるようになりつつある。高難度の被削材に対応する砥石や周辺技術の開発も進み、加工領域は広がっている。

PART1:アマダマシナリー「環境対策や自動化対応」
PART2:岡本工作機械製作所「高い真直精度と位置決め精度」
PART3:黒田精工「アタリ出しを自動化」
PART4:住友重機械ファインテック「高剛性・高精度で使い易く」
PART5:長島精工「シンプル操作と高い汎用性」
PART6:ナガセインテグレックス「加工時間が1/4!?」
PART7:三井ハイテック「スキルレス+無人加工」
PART8:スリーエムジャパン「研削能率2倍を実現」
PART9:豊田バンモップス「ホイールの切れ味向上」
PART10:ノリタケカンパニーリミテド「優れた切れ味を発揮」

PART1

アマダマシナリー「環境対策や自動化対応」

高精密成型研削盤「MEISTER-G3 UP」

ベストセラー機の「MEISTER-G3」をブラッシュアップし、高精度・高能率、環境対策、自動化対応をコンセプトに開発した。テーブル反転繰返し精度2μm、テーブル速度最大50m/minが可能で、油圧レス化により消費電力を約20%抑えた。

砥石の上下稼働領域を80mmUPしたハイコラムを搭載し、大型の金型部品への対応や様々なシステムが追加できる。オプションの砥石やワークを自動交換するビルトインロボットシステムでは、段取り、加工、計測までの操作を自動化も可能。

スペック

  • チャック寸法(長さ・幅) :400×200㎜
  • 砥石寸法(外径・幅・内径):φ205×6.4〜25×φ31.75㎜
  • 左右送り速度 :MAX50m/min
  • 本体重量 :2,400㎏
PART2

岡本工作機械製作所「高い真直精度と位置決め精度」

CNC超精密平面研削盤「UPG3010CHLi」

最高峰の真直精度・位置決め精度を達成するために静圧摺動面とリニアモータ駆動方式を採用した超精密研削盤シリーズ。EV向け金型・スマホ向け金型などの超精密加工に適している。

CNCによるリニアモータ駆動の高精度位置決めを実現し、高精度な機上計測が可能。オプションの「MAP研削ソフト」によってエアーカット時間の大幅短縮と完全自動化サイクルも可能となった。また、ファインバブル発生装置搭載の高能率研削仕様にも対応し、生産性向上に寄与する。

スペック

  • チャック寸法 :3000×1000㎜
  • 砥石寸法(外径・幅・内径):φ510×50×127mm
  • 左右送り速度 :40m/min
  • 本体重量 :21,000kg
PART3

黒田精工「アタリ出しを自動化」

精密成形平面研削盤「GS-45Vs」

操作性や環境性能に加え、拡張性にも優れた平面研削盤。自動アタリ出し機能や最適なドレス作業を自動判断する機能などが搭載でき、これまで熟練度が求められた作業を簡単かつ安全に行うことが可能になる。

自動アタリ出し機能「GS-SmartContact」は砥石とワークの自動接触検知によって加工開始点を認識。自動スタート機能も搭載する。一方、「GS-SmartDress」は機械が加工状況に合わせてドレスを実施。誰でも簡単に熟練者のドレスが再現できる。

スペック

  • チャック寸法(長さ・幅) :450×150mm(平面)、380×110mm(可傾)
  • 砥石寸法(外径・幅・内径):φ180×6〜25×31.75mm
  • 左右送り速度 :1〜40m/min
  • 本体重量 :1,600㎏
PART4

住友重機械ファインテック「高剛性・高精度で使い易く」

門形平面研削盤「KSL-F8シリーズ」

モーターコア金型や精密部品加工における「使いやすく」をコンセプトに開発した、高剛性・高精度・高能率なクロスレール固定型門形平面研削盤。

中型機で大型機並みの機械剛性を実現。作業面(フロアーレベルからチャック上面)を800mmと低くし作業性を高めた。

また数値解析による振動抑制性能を向上。門形構造やといし頭など主要部品の鋳物構造を最適化した。

ほかにも省スペース設計、低振動・低発熱の主軸モータ、省電力の油圧ユニットなどを採用した。

スペック

  • テーブルサイズ(幅・長さ) :800×1500、2000、3000mm
  • 砥石寸法(外径・幅・内径):φ510〜610×50〜100×φ203.2mm
  • 左右送り速度 :1〜6000mm/min
  • 本体重量 :16,500kg
PART5

長島精工「シンプル操作と高い汎用性」

精密CNC平面成形研削盤「WAZA520-NCμ」

WAZAμシリーズはシンプルな操作性と高い汎用性をコンセプトに、NC機であることを忘れるほど使いやすさを実現。従来機と同様に、キサゲすり合わせ仕上げの機械構造をそのままに、オリジナル対話式ソフトウェアを組み合わせたNC平面研削盤。「NC機は使いにくい」というイメージを払拭するため、前後軸及び左右軸に完全メカ式ハンドルを採用し、汎用性を実現。対話式ソフトウェアはNC機の概念を変えるシンプルな操作性で、誰でも安心して簡単に高精度な加工が可能。

スペック

  • チャック寸法 :500㎜・200㎜(ドレス無し時)
  • 砥石寸法(外径・幅・内径):φ255㎜・25㎜・φ50.8㎜
  • 左右送り速度 :1〜30m/min
  • 本体重量 :2,000㎏
PART6

ナガセインテグレックス「加工時間が1/4!?」

超精密門型成形平面研削盤「SGD series」

驚異の生産性を実現し、『加工時間が1/4!?』。

独自のIGTARP DESIGNにより、機械本体の軽量化と高剛性化を両立。「たたき目」が生じにくく、研削面品位が大幅に向上。テーブルの最高速度は40m/minで従来より60%向上。超能率な研削加工による生産性向上を実現する。

大型金型のプレートや、モーターコア金型、Tダイ、スロットダイ、精密機械部品の高能率加工から超精密加工まで、又使用後の金型の再研削加工にも最適。

スペック

  • チャック寸法 :長さ=2000〜4000㎜、幅=600〜1200㎜
  • 砥石寸法(外径・幅・内径):φ310〜610×38〜100×φ203.2㎜
  • 左右送り速度 :40m/min
  • 本体重量 :17,000〜33,000㎏
PART7

三井ハイテック「スキルレス+無人加工」

小型多機能研削盤「HPR-PCNCF-R’」

自動補正機能や独自の計測ソフトにより、高度なスキルを持たなくても、超精密な金型の加工ができる小型多機能研削盤。

砥石の摩耗や熱変位といった加工時の誤差を、接触式プローブ(搭載)により機上計測。それにより誤差の要因を自動補正して再び加工し高精度に仕上げる。

CAD/CAM機能を搭載した独自の計測ソフトウエア「MACS-PLUS」によりスキルレスオペレーションが可能だ。

APCユニットや搬送ロボットによる長時間無人加工にも対応する。

スペック

  • チャック寸法 :300×200㎜
  • 砥石寸法(外径・幅・内径)(㎜):φ205×20×31.75㎜
  • 左右送り速度 :1~30m/min
  • 本体重量 :2,500㎏
PART8

スリーエムジャパン「研削能率2倍を実現」

3MキュービトロンⅡ研削砥石

従来、高能率研削とワークの高精度化は両立困難だった。3Mが世界で初めて実用化した「精密成型セラミック砥粒」は、ばらつきのない薄片トライアングル形状の効果で研削熱を抑制し、従来砥石対比2倍の高能率研削を可能にした。

特にHRC60の高硬度材料や、反りやすい薄板ワークの加工に好適だ。また切れ味の持続性に優れ、ドレス量の大幅削減で従来砥石対比3倍の寿命も得られる。ベテランからの技能伝承に悩む会社からは「標準化がしやすい砥石」との声もある。

スペック

  • 外径:~φ1065mm
  • 厚さ:~ 250mm
  • 孔径:指定通り
  • 形状:指定通り
  • 砥材:精密成型セラミック砥粒(93DA、 99DAなど)
PART9

豊田バンモップス「ホイールの切れ味向上」

レジンボンドホイール「テラメイトシリーズ」

ダイヤモンド・CBNレジンボンドホイールの「テラメイトシリーズ」は、ホイールの切れ味を向上させ、切込み量を増やすことができ、顧客ニーズである金型の生産性向上に貢献する。

特長は新開発したレジンボンドで、「砥粒の脱落を抑制」や「程良いボンドの後退」を実現し、チップポケットを維持することで切りくずの排出性を保ち、切込み量を増やすことが可能になる。

また、従来ホイールより「優れた切れ味」「砥石寿命が長い」「表面粗さ維持性が良い」の特長を持ち、顧客の生産性向上と工具費削減に寄与できる。

スペック

  • 外径:φ180〜350㎜(仕様外は要相談)
  • 厚さ:5㎜など(仕様外は要相談)
  • 孔径:φ31.75㎜(仕様外は要相談)
  • 形状:1A1、3A1(仕様外は要相談)
  • 砥材:SDC、CBN
PART10

ノリタケカンパニーリミテド「優れた切れ味を発揮」

HYPER CX砥石

研削焼けの発生しやすい金型加工向けに、均質性を向上させ、ポーラス構造にすることで良好な加工を実現している。

特長はセラミック系砥粒の独自配合により優れた切れ味で高能率研削を実現し、サイクルタイムの短縮やコストダウンに貢献。また、従来のCX・CXYシリーズに比べ、砥石構造の均質性が向上し、切れ刃を長く維持することが可能だ。 

さらに、ポーラス構造を採用し、切れ味に優れるほか、研削焼けの抑制にもつながる。

スペック

  • 外径:φ180〜510㎜
  • 厚さ:13~50㎜
  • 孔径:31.75、50.8、127㎜
  • 形状:平型1号
  • 砥材:CX

金型新聞 2022年2月10日

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