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ツバメックス 山村福雄 社長

サンスターグループ傘下に

工業大学卒業後、富士テクニカ入社。99年同代表取締役社長、2000年ヒラマツ(現富士アセンブリシステム)代表取締役社長、13年ツバメックス入社、16年同代表取締役社長、現在に至る。

 プレスやプラスチック金型を手掛けるツバメックス(新潟県新潟市、025-375-4945)は今年2月、オートバイ用部品などを手掛けるサンスター技研(大阪府高槻市、072・681・0351)に全株式を譲渡し、サンスターグループの傘下に入った。「金型メーカーという範囲だけでなく、もっと広い視点で金型づくりを考え、事業を展開していく」と話す山村福雄社長にこれまでの経緯や今後の展開、方向性などを聞いた。

広い視点で金型づくり

なぜサンスターグループの傘下に入ったか。

 当社の株式は4年ほど前から投資ファンドが保有していた。出口戦略としてサンスター技研への株式譲渡を選択したのだと思う。譲渡先がどこになるか心配だったが、当社としては幸運だった。

そう言える理由とは。

 サンスターというと、一般的に歯ブラシやハミガキといったオーラルケア用品のイメージが強いが、祖業は自転車部品やパンク修理用ゴムのり。現在、自転車部品はディスクブレーキやスプロケットといった自動車やオートバイ用金属部品、ゴムのりは自動車・建築用の接着剤やシーリング材に発展している。当社が持つ技術との関連性が深く、共同開発や事業拡大など多くのシナジー効果が発揮できると考えている。

部品一式で受注

どんなシナジー効果が期待できるか。

 一つのシステムとして提案できるようになるはずだ。当社の金型技術とサンスターが持つ部品加工技術や接着技術を組み合わせることで、例えば、自動車のリアやサイド、フロント一式を丸ごと受注することが可能になる。

 また、自動車は近年、軽量化のため、金属と樹脂など異なる材料を組み合わせる「マルチマテリアル化」が進んでいる。異種材を接合する「異種接合」や「インサート成形」の需要は今後益々高まることが予測される。両社の技術を組み合わせることでこうしたニーズにも対応できるだろう。

その他に期待することは。

 グローバル展開の拡大だ。現状、インドやパキスタン、タイなどに金型を輸出しており、海外比率は4割ほど。今後海外需要は増加するとみており、サンスターグループのネットワークを活用し、グローバル展開を加速させていきたい。

 一方、そこで課題となるのが中国や韓国、台湾といった海外金型メーカーとの競争にどう勝っていくか。納期やコストに加え、日本の技術力を発揮して差別化を図っていきたい。

日本の技術力とは。

 現場で起こった現象を検証し、改善する力のことだ。この力は長年蓄積してきたノウハウや経験によって身に付く。ただ、今までこうした力は個人に依存することが多かった。今後はこうしたものづくりの本質的な部分をいかに整理し、自社技術として残していけるかが重要になる。当社では以前からITを活用し、過去履歴やノウハウの「見える化」に取り組んでいる。絶えずデータを蓄積し、競争力の強化につなげていきたい。

近年、金型メーカーのM&A事例が増えています。

 自動車業界で言えば、自動車メーカーの発注形態が大きく変化し、部品単体ではなく、一式で発注する傾向が強まっている。こうした案件の情報をいち早く捉え、需要に対応するには、今まで以上に自動車メーカーや部品メーカーと近い距離で事業を展開する必要がある。その一つの方法がM&Aだ。当社としても今後、金型という狭い範囲だけでなく、もっと広い視点で金型づくりを考えて事業を展開していく。

金型しんぶん 2019年12月10日

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