金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JULY

02

新聞購読のお申込み

~ひと~
武林製作所 技術部 山中 慎也さん(39)

指先でミクロンとらえる磨きの達人

武林製作所 技術部 山中 慎也さん

 指先はミクロンの誤差をとらえる。神経を研ぎ澄まし、砥石に力を加え、鏡面に仕上げていく。その技能で「なにわの名工若葉賞」にも選ばれた。金型磨きの達人だ。

 整備士として勤めていた車の販売会社が廃業し、歯ブラシの金型メーカー武林製作所に。金型の知識は無かった。が、誰にでもできることのない技能を身につけたかった。

 それを具現化するものがあった。当時の工場長、山口勝彦さんが担当していた「磨き」だった。

 歯ブラシはグリップの表面の滑らかさが品質に影響する。小さなバリは口を傷つけかねない。そのため金型の成形面は鏡面、合わせ面の誤差は限りなくゼロに。それを手の感覚で磨いていく。

 「匠の技に魅せられ、ハマった」。機械担当なのに、帰宅後こっそり金属片を磨いた。磨きは金型の材質や砥石、指の力、角度など様々な要素が影響する。磨き担当になり研究の熱はさらに増した。

 「必要な素養は果て無き探究心と、あきらめない根性」。そんな姿勢で磨き続けて十数年。砥石をつかむ手の指紋は無くなった。

 ここ数年、金型と並行して取り組むのがカトラリーレストなど自社ブランドの磨き。より短い時間で綺麗に仕上げる。じっくり磨く金型とは正反対。けれど、「課題が難しいからやりがいがある。『答え』を見つけるために日々、挑んでいます」。

金型新聞 2020年4月10日

関連記事

山内由華さん 金型技術展2022を企画、開催した【ひと】

大阪産業創造館で8月に開催した「金型技術展2022」を企画、運営した。大阪産業創造館が金型をテーマとする展示会を開くのは初めて。金型メーカーや関連企業44社が出展し、コロナ禍ながら会期1日で688人が訪れた。 金型をテー…

昭和精工 木田康隆社長 「社員の幸福を追求し、収益力の向上を目指す」

精密プレス金型メーカーの昭和精工(横浜市金沢区、045・785・1111)の社長に昨年11月29日付で就任。いとこである木田成人前社長から経営を引き継いだ。 入社から15年ほどはほぼ一貫して金型設計を担当していたが、20…

城南村田 フェイスシールドを製作

コロナをチャンスに  「金型メーカーとして、コロナ禍で何かできることはないかと思ったのです」。そう話すのは、金型技術を活かし、フェイスシールドを作成した城南村田(東京都大田区、03-5744-3555)の青沼隆宏社長。 …

伊藤製作所がテクニカルセンタを設立した理由【金型の底力】

順送り金型やプレス加工を手掛ける伊藤製作所は本社近くにテクニカルセンタを設立し、金型部門を集約することで、本社工場などにプレス機械を増設し、需要が高まっているプレス部品の増産体制を整える。さらに、CAEや3D形状測定機、…

アルファミラージュ 低価格内視鏡を金型分野に拡販【金型応援隊】

比重計の製作やスチームクリーナーなど各種機器・器材の販売を手掛けるアルファーミラージュ(大阪市都島区、06-6924-2631)はこのたび低価格工業用内視鏡「MRA‐28W」と「MRT‐40TH」の販売を開始した。 「M…

トピックス

関連サイト