金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

25

新聞購読のお申込み

この人に聞く
オープン・マインド・テクノロジーズ・ジャパン 菅井 晃 社長

5軸加工はもっと広がる

 5軸加工に強いCAMとして評価の高い「hyperMILL(ハイパーミル)」を扱うオープン・マインド・テクノロジーズ・ジャパン(東京都武蔵野市、050-5370-1018)。02年の設立以来、約20年近く、日本国内で金型における5軸加工の進化を支えてきた。「更なる高精度、高品位な面を実現するため、もう一段上を目指す」と話す菅井晃社長に、金型業界における5軸拡大の流れや、バレル工具の動向、今後の開発の方向性などについて聞いた。

 1966年東京都生まれ。大手商社でCAD/CAMの販売を手掛けた後、2002年オープン・マインド・テクノロジーズ・ジャパンを設立。30年以上にわたり、CAD/CAMの販売を手掛ける。

新技術には新たな考えを
新鏡面加工の最適パス出す新版も

ハイパーミルが5軸向けで評価が高い理由は。

 日本で5軸が一般的ではない20年前は、5軸CAMは専門家しか使えない難度の高いものだった。ハイパーミルは従来のCAMとは異なるアプローチで、単純にパス計算ができ、2軸や3軸と同じ操作感でストレスなく使えることが大きかった。最も課題だった工具の干渉を自動で回避で
きることなど使いやすさが評価されたのだと思う。

今後の5軸の市場をどうみるか。

 かつて「5軸では精度が出ない」といった否定的な声が多かったが、今やダイカスト金型を中心に普通に使われているし、さらに採用が進む。今後は機械メーカーの動向を見ても、同時5軸の効果が大きい門型など大型機で一気に広がっていく可能性があると思う。

5軸ではバレル工具の活用を期待する声が多いがCAMの難しさは。

 バレルは特殊形状で特殊なパスが必要と思われているが、ハイパーミルではボールエンドミルと同じように「普通に使える」ので問題ない。ただバレルはどんな加工にも適しているわけではない。面粗度や精度はボールエンドミルより高いし、除去量が多いので大型には適している。一方、独特の縞模様が出るので製品部に適さなかったり、形状によって合わなかったり、向き不向きはある。

今後の開発の方向性は。

 操作性の良さや機能強化は継続していく。さらに高精度、高品位な面を実現すべく、もう一段上のレベルを目指す。

具体的には。

 リフレクター金型などで鏡面性を追求する部位や、コーナ隅部など削り残しに対して、最適なパスが出しづらいことがあった。来年発売予定の新バージョンではこうした部分を全面改良する。これらが強化されれば、今まで不得手としていた領域がなくなるので、あらゆる金型メーカーにベストな提案をしたい。

金型メーカーに一言。

 新しい加工方法やテクノロジーには、従来のやり方では効果が出ないことがある。例えば、せっかく5軸加工やバレル工具を使うのに従来と同じ加工条件では効果が薄れる。新しい技術には全く新たな考え方が必要だと思うので、それを金型メーカーさんと一緒に考えていきたい。

金型新聞 2020年12月10日

関連記事

植田機械 専務取締役営業本部長<br>世古秀人氏に聞く−金型業界の未来−

植田機械 専務取締役営業本部長
世古秀人氏に聞く−金型業界の未来−

更なる価値に活路 超微細や新素材金型+成形  日本の金型産業は今、かつてない変化の時代を迎えているのではないでしょうか。金型の需要はここ数年、自動車や電子機器業界の好転により堅調に回復してきました。しかし、その水準はまだ…

冨士ダイス、生産性向上へ自動化を推進 輪竹生産本部長「2030年までに30~40%省人化」

超硬合金の素材や金型などを手掛ける冨士ダイス(東京都大田区、春田善和社長)が自動化・省人化に注力している。同社は2025年3月期から2027年3月期までの中期経営計画(中計)で「生産性向上・業務効率化」を掲げ、今期だけで…

成形不良を出さない生産システムの確立
岐阜大学 王志剛副学長に聞く、スマート金型開発の行方

 岐阜大学が2018年に3カ年の研究開発である「スマート金型開発拠点事業」を始めた。労働人口減少時代を想定し、従来にはない高効率な生産システムの確立を目指し、金型を使った量産システムの不良率ゼロを目標に掲げる。同事業は文…

【特集】日本の金型業界に必要な4つの課題 -取引適正化-

PART4 日本金型工業会 専務理事・中里栄氏に聞く「取引適正化」 取引ガイドラインを改定 イコールパートナーに  ユーザーの意識にも変化 現在、春先に公表予定の「金型取引ガイドライン」の改定版の策定に取り組んでいます。…

松井製作所 15社合同によるウェビナーを開催

次世代金型技術 Webiner Week 松井製作所は2月1日、2日に金型技術に焦点を当てたオンラインウェビナーを開催する。「金型表面改質」、「超精密加工」や「ガスベント・吸引成型」などをテーマに狭山金型製作所やソディッ…

トピックス

関連サイト