多品種少量の金型を加工 2024年、金型づくりにおける自動化の技術で最も革新的だったのは、多品種少量の金型を自動で切削加工する技術ではないだろうか。形状も大きさも数量も異なる金型の部品を無人運転で加工する。人手不足に直面…
この人に聞く
オープン・マインド・テクノロジーズ・ジャパン 菅井 晃 社長
5軸加工はもっと広がる
5軸加工に強いCAMとして評価の高い「hyperMILL(ハイパーミル)」を扱うオープン・マインド・テクノロジーズ・ジャパン(東京都武蔵野市、050-5370-1018)。02年の設立以来、約20年近く、日本国内で金型における5軸加工の進化を支えてきた。「更なる高精度、高品位な面を実現するため、もう一段上を目指す」と話す菅井晃社長に、金型業界における5軸拡大の流れや、バレル工具の動向、今後の開発の方向性などについて聞いた。

1966年東京都生まれ。大手商社でCAD/CAMの販売を手掛けた後、2002年オープン・マインド・テクノロジーズ・ジャパンを設立。30年以上にわたり、CAD/CAMの販売を手掛ける。
新技術には新たな考えを
新鏡面加工の最適パス出す新版も
ハイパーミルが5軸向けで評価が高い理由は。
日本で5軸が一般的ではない20年前は、5軸CAMは専門家しか使えない難度の高いものだった。ハイパーミルは従来のCAMとは異なるアプローチで、単純にパス計算ができ、2軸や3軸と同じ操作感でストレスなく使えることが大きかった。最も課題だった工具の干渉を自動で回避で
きることなど使いやすさが評価されたのだと思う。
今後の5軸の市場をどうみるか。
かつて「5軸では精度が出ない」といった否定的な声が多かったが、今やダイカスト金型を中心に普通に使われているし、さらに採用が進む。今後は機械メーカーの動向を見ても、同時5軸の効果が大きい門型など大型機で一気に広がっていく可能性があると思う。
5軸ではバレル工具の活用を期待する声が多いがCAMの難しさは。
バレルは特殊形状で特殊なパスが必要と思われているが、ハイパーミルではボールエンドミルと同じように「普通に使える」ので問題ない。ただバレルはどんな加工にも適しているわけではない。面粗度や精度はボールエンドミルより高いし、除去量が多いので大型には適している。一方、独特の縞模様が出るので製品部に適さなかったり、形状によって合わなかったり、向き不向きはある。
今後の開発の方向性は。
操作性の良さや機能強化は継続していく。さらに高精度、高品位な面を実現すべく、もう一段上のレベルを目指す。
具体的には。
リフレクター金型などで鏡面性を追求する部位や、コーナ隅部など削り残しに対して、最適なパスが出しづらいことがあった。来年発売予定の新バージョンではこうした部分を全面改良する。これらが強化されれば、今まで不得手としていた領域がなくなるので、あらゆる金型メーカーにベストな提案をしたい。
金型メーカーに一言。
新しい加工方法やテクノロジーには、従来のやり方では効果が出ないことがある。例えば、せっかく5軸加工やバレル工具を使うのに従来と同じ加工条件では効果が薄れる。新しい技術には全く新たな考え方が必要だと思うので、それを金型メーカーさんと一緒に考えていきたい。
金型新聞 2020年12月10日
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