自動車用プレス金型メーカーの富士テクニカ宮津(静岡県駿東郡)はロボットを活用し、金型の焼入れの自動化を進めている。自動化システムは、親会社である東洋鋼鈑(東京都品川区)グループ会社の鋼鈑工業(山口県下松市)と協働で開発。…
関連異業種5社で連携し、ダイカスト金型部品を金属3Dで造形

ダイカストメ—カーのエーケーダイカスト工業所(埼玉県比企郡)、樹脂型メーカーのエービー(川崎市高津区)ら5社が連携し、ダイカスト金型向けの入れ子や部品を製作した。3Dプリンタによる冷却水管の造形だけでなく、離型剤を通すための機構部品を製作するなど、複数の機能を盛り込んだ金型を製作。成形面の安定や生産性の向上につながったという。今後も各社の強みを持ち寄り、金属3Dプリンタによる入れ子や部品への適用領域の拡大を図る。
協業したの2社のほか、離型剤メーカーの日米(埼玉県八潮市)、金型部品メーカーのチャンオンコーポレーション(大阪府東大阪市)、金属3Dプリンタ関連のコンサルティングを手掛ける内野々良幸氏の3社。
5社の知見を活かし、2か所に金属3Dプリンタによる部品を採用した金型を製作(写真)。一つは冷却ダイスリーブ。切削加工したSKD61のベースに大同特殊鋼のSKD61粉末材「HTC」で造形した。従来は冷却効果が得られずアルミの溶着が発生していたが、改善したという。
もう一つは、離型剤を金型内部から塗布するための部品。こちらも大同特殊鋼のSKD61粉末材「LTX」で造形した。外部からの塗布だと離型剤が届かない箇所が発生していたが、金型内部から離型剤を吐出できるようにしたことで、冷却と離型性を高めた。
こうした結果「これまでの部品で課題だったガジリがなくなり、不良率は下がった。価格面は検証が必要だが、ダイカスターの立場から見れば利点が十分に吸収できている」(エーケーダイカスト工業所の河田潤次長)。
今回の取り組みが特徴的なのは異業種5社が知見を持ち寄ったこと。部品や入れ子はプリンタの造形を手掛けるエービーが担当。松浦機械製作所のプリンタ「LUMEX」を使って造形した。造形に関する知見などは内野々氏が提供した。
成形や全体のとりまとめはエーケーダイカストと担当。離型剤の吐出方法やそれに関する構造は日米がカバーした。チャンピオンコーポレーションがニーズの収集と造形後の加工を担当した。
今後は金属3Dプリンタで造形した冷却ダイスリーブなどの標準部品はチャンピオンコーポレーションが販売するほか、5社共同で適用領域の拡大を図る。コーディネートした内野々氏は「3Dプリンタによる金型を広げるためには、成形を熟知したメーカーを中心とした体制を構築することが重要」としている。
金型新聞 2023年8月10日
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