同社は1920年の創業で、接点などの電子機器向けのプレス部品を強みに業容を拡大してきた。近年は、車載部品での採用も進んでおり、その精密な金型とプレス技術は世界中で認められている。 例えばスマートウォッチに搭載された気圧セ…
ギガでアルミのニーズ高まる 木村鋳造所 木村崇専務インタビュー
薄肉の低圧鋳造技術を強みとするドイツのグルネバルド社と提携し、砂型鋳造で、アルミの試作部品を手掛ける木村鋳造所。同社の木村崇専務は「アルミの大型試作部品は急増している」と話す。試作はいずれ量産に移行するため、金型の動向を左右する。ギガキャストでアルミ部品の大型化が進む中、自動車のアルミ化は進むのか。木村専務に現在の取り組みやグルネバルド社との提携について聞いた。
大型アルミ部品の試作増える

1997年4月木村鋳造所入社。2005年2月取締役。18年2月専務取締役営業統括。
技術提携しているグルネバルド社とは。
2㎜レベルの薄肉の精密な低圧鋳造技術と大型の機械加工が強みで、売上高は約30億円。20年以上前から、アウディなどに低圧鋳造で製作した大型のアルミの試作部品を納めている。フロントメンバや、サスタワー、リアサイドなど、2m角、高さ1・2m程度のアルミ試作部品の実績がある。
同社の技術は鋳造ながら、アルミダイカストと同等の機械特性が得られるのが特長。試作品で量産品と同等の試験をしたい自動車メーカーから評価が高い。
技術提携の流れは。
2020年に日本、中国、韓国の自動車メーカーに同社の部品を独占的に販売する契約を交わした。アジアのネットワークが弱い同社と試作ビジネスを強化したい当社の狙いが合致した。
アルミの試作部品のニーズは増えているか。
3年前は、エンジン関連の試作くらいで、引き合いはほとんどなかった。しかし、最近は自動車メーカーから、イーアクスル関連の試作や、ボディ、シャーシ、バッテリケースなど、アルミの構造体の試作部品の要求が急増している。
量産への参入は。
試作メーカーの立ち位置を変えるつもりはない。国内に多くのダイカスターがいるし、何より量産で、しかもギガキャストなどの大型化となると設備負担が大きすぎる。アルミの試作部品を通じて、自動車メーカーの技術革新のお手伝いをするのが当社の役目だ。
トヨタ自動車がギガキャストに参入するなど、アルミ部品の大型化が注目を集めている。
超大型のギガで一体成形するか、ダイカストマシンで4000tクラスの金型を組み合わせて大型化に対応するのか。自動車メーカーが判断することで、我々が関与することではない。
ただ、個人的に感じるのは、欧州の自動車メーカーは4000tクラスの金型で造形した部品を組み合わせる傾向にあるように思う。一方、北米や中国は1万トンクラスのギガにシフトしようとしている。ただ、ギガは投資コストがかさむのが、投資回収が大きな課題だと思う。
今後の取り組みは。
グルネバルド社との連携を深め、鋳造品の販売だけにとどまらず、数年内に日本での大型の試作部品を鋳造できるようにする計画だ。試作を通じ、自動車メーカーの開発を支援していきたい。
金型新聞 2023年10月10日
関連記事
取引適正化の活動継続 今年の通常総会で、日本金型工業会が山中体制になって2年目を迎える。就任以来「稼ぐ力」の強化を訴えてきた山中会長はこのほど、稼ぐ力を鍛えるために4つの軸を設定した。「価格決定力」、「市場拡大の施策の推…
勝負は中身だ 他社よりも一歩先へ 好循環生まれる体制を 〜技術開発の必要性〜 1939年生まれ、滋賀県出身。立命館大学法学部卒、61年に大垣市内にある会社に就職したのち、68年に同社(大垣精工)を創業。超精密プレス金型…
精密プレス金型メーカーの昭和精工(横浜市金沢区、045・785・1111)の社長に昨年11月29日付で就任。いとこである木田成人前社長から経営を引き継いだ。 入社から15年ほどはほぼ一貫して金型設計を担当していたが、20…
日本の金型の未来を担う人材。それは今、危機的状況を迎えています。少子化が進み、就職する学生の数が減り続けている。当社のある大阪府でも特に公立工業高校で定員割れが相次ぎ、数年後にも数校が廃校します。もの作りに興味を持つ高卒…


