自動化の仕組みづくりを支援 ソディックはハードだけでなく、工程間のさまざまなデータをつなぐ自動化の仕組みづくりを提案している。その肝となるのが、加工や計測プロググラムなどの「情報伝達を自動化する」(プロダクションイノベー…
【特集:2023年金型加工技術5大ニュース】5.デジタル技術
シミュレーション、AIで効率化
デジタル変革(DX)の実現は近年の金型製造現場における最大の関心事の一つ。労働人口が減少する中で生産性を向上させるためには、人工知能(AI)やシミュレーションなどのデジタル技術を活用することが不可欠になっている。金型メーカーが利用できる製品やサービスも多く登場している。
その一つがシミュレーション。すでに多くの金型製造現場で利用されている技術だが、精度向上や機能強化によって、これまで以上にさまざまな課題を解決できるようになっている。また、サブスクリプション(定額課金)で手軽に利用できる製品も増加。幅広い企業で導入しやすい環境になりつつある。

AIを活用した製品も増えている。加工機に実装し、これまで熟練作業者にしかできなかった加工条件の設定や加工プログラムの作成などを自動化できる製品の他、機械や工具の異常検知といった熟練作業者でも難しい不具合を検出することができる機能なども登場している。また、工場のIoT化によって収集した生産現場のデータを活用し、生産性の向上につなげる提案も目立つ。

こうしたデジタル技術活用は、部品調達でも適用される。その一つがオンライン部品調達サービス。部品の3Dデータをアップロードすることで、即座に価格や納期が表示され、これまで多くの時間を要していた調達を効率化できる。板金や切削加工だけでなく、金属3Dプリンタで造形した部品に対応するサービスも登場している。
デジタル技術の進化は日進月歩。金型製造現場でも今後さらなる活用が進むはずだ。
金型新聞 2023年12月10日
関連記事
特殊な型内積層技術を開発 電動車を始め次世代車で採用が増えるモータ。脱炭素の観点からも、その効率化は欠かせない。その一つとして注目を集めるのが、磁気特性の高いアモルファス箔を採用したモータコア。金型からプレスまで一貫して…
求められるスコープ3への対応 2050年の温室効果ガス排出を実質ゼロにする「カーボンニュートラル(CN)」の実現を目指す動きが活発化している。これまで直接的あるいは間接的なCO2排出量を示す「スコープ1・2』への対応に加…
高速通信規格「5G」の社会実装が本格化することで、金型にはどんな影響があるのか。また、どんな金型技術が求められるようになるのか。日本情報技術産業協会(JEITA)や先進企業などへの取材を通じ、今後の方向性を探る。 目次P…
生産性の向上、人手不足への対応、人を介さないことによる品質向上—。目的や狙いは様々だが、金型メーカーにとって自動化は待ったなしだ。しかし、自動化には様々な変化が伴う。機械設備の内容もこれまでとは異なるし、自動化を進めるた…


