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金型補修の技術伝承を支援 岩倉義典氏(岩倉溶接工業所社長)【この人に聞く】
ステンレスを主体にアルミ、チタンなどの金属の溶接加工を手掛ける岩倉溶接工業所(静岡県島田市、0547・37・4585)は今年8月から、金型溶接の受託加工事業と金型溶接・仕上げの技術支援事業を開始した。金型補修における人手不足、技術伝承が課題となる中、受託加工から技術支援までを一貫して提供する考え。新規事業に挑む同社の狙いや今後の展開などを聞いた。

1972年生まれ、静岡県出身。2000年、繊維強化プラスチックメーカーを経て、岩倉溶接工業所に入社。2008年専務、2023年社長に就任し、現在に至る。
受託加工、教育事業を開始
貴社について。
創業は1973年。精密洗浄機部品や医療器具、食品機械部品、航空機部品などの精度や外観品質が要求される精密溶接加工を手掛けている。特に板厚0・05㎜以下の薄物溶接が得意。アルゴン溶接、ファイバーレーザー溶接の他、レーザーカットやレーザーマーキングなどの周辺技術も含めて提供できる。
なぜ、金型補修事業に取り組むのか。
金型補修現場では人手不足による技術伝承が大きな課題となっている。熟練作業者が減り、これまで社内でこなせていた加工ができなくなったり、若手人材への技術伝承が思うように進まなかったり、こうした悩みを抱える企業は少なくない。当社がこれまでに培ってきた溶接加工の技術とノウハウを生かせば、金型補修における課題解決に貢献できるのではないかと考え、事業化を決めた。
受託加工の特長は。
当社のサービスは金型溶接だけでなく、仕上げまで提供できるのが特長。金型溶接・仕上げに長けた専門人材と、最大出力3・0kWのファイバーレーザー溶接機によって、高品質な金型溶接から仕上げまでの提供を可能にしている。今後、需要に応じて設備を増設し、人材も拡充していこうと考えている。
技術支援事業とは。
当社の技術者を派遣し、金型の溶接から仕上げまでを指導し、その後の電話サポートも提供する。教育カリキュラムはお客さまに合わせて作成する。例えば、金型溶接に特化したカリキュラムを提供することも可能だ。基礎知識から細かい技術やノウハウまで丁寧に指導する。
技術やノウハウが流出してしまうのでは。
そうしたことよりも技術支援を通じて、相互に情報や仕事をやり取りできる協力関係の構築につなげたいと考えている。金型補修だけでなく、当社の既存事業でもお手伝いできることがあるはず。レーザーマーキングでは金型に刻印を施すといった実績もある。双方にとってメリットのある事業にしていくつもりだ。
今後の展開、目標は。
まずは東海、関東といった当社近辺エリアから展開を始めていく。今後、技術支援事業は海外展開なども検討している。数年のうちに受託加工と技術支援事業を当社事業の柱の一つにしていきたいと考えている。
金型新聞 2024年11月10日
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