金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

09

新聞購読のお申込み

冨士ダイス ものづくり賞、最優秀賞を受賞

ガラス用金型材と超精密加工技術

超硬合金製金型メーカーの冨士ダイス(東京都大田区、03・3759・7181)が、精密工学会主催の「2024年度(第8回)精密工学会ものづくり賞」で最高の「最優秀賞」を受賞した。熱膨張係数の大きいガラス成形に適した硬質材料を開発し、超精密加工技術を確立したことが評価された。

同賞は精密工学分野で社会的価値の高い製品や技術を開発した企業に贈られる。2017年に創設され、今回で8回目を迎える。同社が同賞を受賞するのは初めて。

贈賞式の様子(左から林佑樹氏、清水智行氏、篠宮護取締役)

受賞したのは「ガラス成形用高熱膨張新硬質材料の開発および超精密加工技術の確立」。熱による寸法変化量をガラスと同程度の従来比2倍に引き上げた新硬質材料「フジロイTR05/TR30」に対し、表面粗さ(Ra)10‌nm以下、形状精度(PV値)0・4μmの高精度加工を実現した。

焼結ダイヤモンド(PCD)工具の機上ツルーイング技術を確立したことで、新硬質材料への超精密加工を可能にした。近年需要が増加する自動運転用センサや監視カメラ、医療分野向けガラス精密加工製品などへの適用を見込んでいる。

開発を担当した先端加工開発部の林佑樹氏は「まさか受賞できるとは思ってなかったので、非常にうれしい」と喜びを語った。同じく開発を担当した清水智行氏は「加工精度をさらに上げ、微細化を進める。また、新しい用途も探していきたい」とさらなる意欲を示した。

金型新聞 2024年12月10日

関連記事

図南鍛工 内製金型の生産性高め、鍛造10ラインに迅速供給【Innovation〜革新に挑む〜vol.9】

建設機械やトラックなどの熱間鍛造部品を手掛ける図南鍛工。鍛造10ラインを備え、最大200㎏の大物部品や深穴中空品など多様な鍛造製品を生産する。競争力の高いものづくりを実現するために金型も内製化。高性能な加工設備やMOLD…

ルッドリフティングジャパン ルッドスパンセットジャパンに社名変更

2023年1月1日から ルッドリフティングジャパン(大阪市西区、06-6536-8807)は2023年1月1日、販売する主力2社の社名を用いたルッドスパンセットジャパンに社名を変更する。 同社(当時ストルツコーポレーショ…

DMG森精機 奈良市に本社移転、今年7月から

DMG森精機は今年7月、名古屋市から奈良県奈良市に本社を移転し、2014年に開設した東京グローバルヘッドクォータ(東京都江東区)と両拠点を2本社制にする。奈良市にはデジタルを駆使した先端技術の開発拠点である奈良商品開発セ…

【金型応援隊】ゲートジャパン 製販一体でニーズに対応

製販一体でニーズに対応  金型部品や金型の設計・製作、自動機・治工具の製作など幅広く展開するゲートジャパン(京都市伏見区、075-661-0360)は製造販売一体で提案できる営業力を強みに、京都のみならず、名古屋、静岡、…

パンチ工業 中期経営計画を発表 FAの販売拡大目指す

パンチ工業(東京都品川区、03-6893-8007)は、2025年3月期を 最終年度とする3カ年の中期経営計画「バリュークリエーション2024」を発表した。25年3月期に売上高500億円(22年3月期比28.2%増)へと…

トピックス

関連サイト