海外市場を開拓エンジンや構造部品の金型 自動車エンジンなどのダイカスト・鋳造用金型メーカー、米谷製作所(新潟県柏崎市、0257-23-5171)はこのほど、自動車鋳造部品などを手掛けるジョージフィッシャー(スイス、GF)…
日本精機 AM造形部品の品質を保証【特集:尖った技術を使いこなせ】
Ⅹ線CT解析ソフトを活用
採用が増えている金属AMによる金型の入れ子部品。ただ、明確な品質保証データがないことが採用への大きな壁となることは多い。造形後のワークからだけでは内部の巣の有無や、密度などの数値データを把握するのが難しいためだ。
立上げから3年半で700個以上のAM入れ子の納入実績を持つ日本精機はHexagonのX線CTデータ解析ソフト「VGSTUDIO MAX」を活用し、客観的データに基いたワークの品質を保証している。

同ソフトはX線CTのワーク解析で使われてきた技術。成形後の鋳物などをX線CTスキャンで撮像し、巣の有無、形状、密度などを解析する。
日本精機はこの技術をAM部品の品質保証に転用した。具体的には、造形中にリアルタイムで、高精度カメラで撮像した画像データを蓄積し、ワークをモデル化。そのモデルを基に巣や形状、密度などを計測する。それらのデータを品質保証として顧客に提出している。

その精度について、松原雅人常務は「解析したデータと実際のワークを検査したところ、差異はほぼゼロだった」という。また、「(現状、保証データを出している企業はないので)安心して使ってもらえる。割れが発生した際にそのデータをもとに顧客と品質に関する議論を進めている」と信頼性向上にも役立てている。
同社がAM造形に参入したのは4年近く前。当初から、AM入れ子を採用してもらうには、品質保証は絶対に欠かせない要素の一つだったという。「材料や部品はミルシートなどのデータが求められているのに、『AM入れ子のデータはありません』では採用が進むわけがない」(松原常務)。
現在はVGSTUDIO MAXを活用し、AM入れ子の品質を保証している同社だが、次に狙うのが品質保証の規格化だ。2025年度には岐阜大学らと共同で、AMに関するプロジェクトをスタートさせる計画で、そこでは品質保証に関する部会も設置する予定だ。
「現在はあくまで当社の規格。外部機関と連携することで、その規格をISOなどのように一般化させていく。そうすることで、AM入れ子をもっと当たり前に採用してもらえるようにしたい」(松原常務)。
会社概要
- 本社:愛知県名古屋市守山区中志段味2799
- 電話:052・736・0611
- 代表者:辻村正稔社長
- 創業:1920年
- 従業員数:62人
- 事業内容:ダイカスト金型の設計製作、金属AM部品製造など
金型新聞 2025年2月10日
関連記事
ラティス構造を採用し、材料費と造形時間を削減 自動車関連を中心に6000品目を超える樹脂成形部品を生産する三光化成。ソディックの金属3Dプリンタ「OPM350L」を活用し、水とエアを冷却媒体として活用する「ハイブリッドコ…
イチネンケミカルズは金型や金属部品向けに水置換性防錆剤「ラスジェット」を展開している。スプレータイプを中心に、一斗缶も用意し、作業環境に応じた使い分けが可能。年間6万本以上の販売をほこる同社のロングセラー製品だ。 水置換…
残留応力下げ、加工しやすく ソディックはコバルトを含まないマルエージング鋼系のAM用粉末材「HYPER21」を開発した。独自の造形技術「SRT工法」と合わせて使うことで残留応力を解放し、ソリなどの変形を抑制。造形後に機械…
金型の売上高7・7%増 ニチダイ(京都府京田辺市、0774・62・3481)の2024年3月期の金型事業の売上高は、前年同期比7・7%増の51億1000万円だった。国内の主力ユーザー向けや海外向けが増加した。 精密部品事…


