北米のアルミニウム協会などの調査によると、自動車の1台当たりのアルミ使用量は軽量化のために増えていくという。プレスや押し出しもあり、アルミ=ダイカストと限らないが、アルミの動向はダイカスト型にとって影響は少なくない。で…
ササヤマ 笹山勝社長に聞く コア業務に専念できる環境に【特集 攻める設備投資】
自動車のシートや骨格部品などのプレス金型を手掛けるササヤマは金型の競争力を高めるため、金型づくりのDXとベトナム子会社のデータ製作力の強化に取り組む。デジタル技術で金型づくりを効率化し、ベトナム子会社を同社グループのデータエンジニアリングセンターにする。これにより今後の事業成長の原動力となるコア業務に技術者が専念できる環境をつくるという。笹山勝社長にその狙いを聞いた。

時代を先取りし投資、DXで生産効率上げる
当社は2023年8月、新中期経営計画をスタートした。目的は金型の競争力の再強化。ウルトラハイテン材用プレス金型など得意とする技術をさらに伸ばし、その一方で金型の製作期間を半減させる。
それによって技術力の優位性と短納期を武器に、国内そして海外での競争でも打ち勝てるようにする。その一環として今、取り組んでいるのが金型づくりのDXとベトナムでの加工データ製作力の強化だ。


DXで進めているのは金型生産の見える化。全ての材料にQRコードを貼り、工程を経るごとにそれを読み取り生産進捗を管理している。この記録を分析し金型の工期予測の確度を高め、プロセスやコストも改善していく。
DXのもう一つはシミュレーションソフトの活用によるトライ回数の削減。工学部卒の技術者が工学的視座から解析結果を分析し、それを金型設計にフィードバックする。それによってトライの初期段階の精度の乖離をできる限り減らしている。
ベトナムにデータエンジニアリングセンター
一方、昨年7月に設立したベトナムの子会社は切削や放電などの加工データの製作力を高める。本社や米国子会社で使うデータ製作をベトナムに移し、ここをデータエンジニアリングセンターにする。いずれは技術者を育成し、現地で中小型の金型を設計製作できるようにしたい。
DXとベトナムでのデータ製作。これらの目的は当社の事業成長の原動力となるコア業務に技術者が専念できる環境をつくるため。生産管理やトライをはじめ、AIや解析技術の活用、そして取引先への課題解決提案などにもっと力を使えるようにする。そうすることで、当社が得意とする金型の競争力を高めていきたい。

設備投資で重要なのは時代を先取りすること。少し先の未来を予想し勝ち残るために必要なものを揃える。ただ取り巻く環境の変化は激しく、当社のような中小企業にとって投資の負担は大きい。だから、走りながら、環境の変化に合わせて、柔軟に考えていく。
金型新聞 2025年3月10日
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