金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

04

新聞購読のお申込み

ナカムラマジック、アモルファス合金を使ったステータコアを量産できる金型開発

外径Φ100mmのステータコアを一体加工、連続生産100万ショットを実現

プレス金型から加工までを手掛けるナカムラマジック(長野県上伊那郡、0265・79・3880)は、アモルファス(非晶質)合金を使用した外径Φ100mmのステータコアを一体加工で量産できる金型を開発。硬度約900HV、板厚25μmで、連続生産100万ショットを実現した。

アモルファス合金は鉄損が少なく高効率のため、モーターの性能向上に貢献するが、非常に硬く、プレス加工での量産が難しい。電磁鋼板と比較し材料が薄いため、10倍程度多く打ち抜く必要があり、高いクリアランス精度も要求される。

「当社が持つ独自の『刃物の仕上げ方法』により、丸や四角などの単純形状でなく、異形状でも1~2μm単位で均一なクリアランスを実現できた」(荒井和人取締役)。また、刃物の仕上げ方法は金型の耐久性向上にも寄与しているという。

同社は中小企業庁の成長型中小企業等研究開発支援事業(Go‐Tech事業)を活用し、今回の技術を開発。大阪大学、名古屋工業大学、長野県産業振興機構、長野県工業技術総合センター、プロテリアル、林工業所と連携し実現に至った。

「以前からアモルファス合金を手掛けていたが、10mm角サイズまでしか対応できず、ショット数も50~60万回が限度だった。外径Φ100mmのサイズで100万ショット打ち抜けるようになったのは大きな成果だ。今回開発した金型は自動車への採用を目指しているが、ドローンなどの高速回転が求められる領域にも展開できると考えている。更には、モーター市場全体も視野に入れている」(荒井取締役)。

開発の背景について荒井取締役は「今回開発したモーターの性能を向上するステータコアや独自工法で製造した高効率のヒートシンクなど、CO2削減、省エネルギー等、環境へ配慮した製品開発に注力しており、その一環として取り組んだ」と話す。

今後について「仕事が決まれば膨大な量を打ち抜く必要があるため、技術指導を含む金型提供、ライセンス契約などの事業展開を考えている。技術面では、積層した材料の打ち抜きや、さらに大きいサイズへの対応を進めたい」(荒井取締役)。

金型しんぶん2025年9月10日号

関連記事

日立ハイテク ホットスタンプによるドアインナーのアルミ化 【金型テクノラボ】

アルミホットスタンプは高温に加熱されたアルミ板材を簡易冷却金型内に挿入し、プレス加工と同時に焼入れが行われ、高強度、高成形性および高寸法精度を付与する技術。最新のアルミ板加工技術であり、今回のテクノラボでは、アルミホット…

ニチダイ 24年度3月期連結売上高

金型の売上高7・7%増 ニチダイ(京都府京田辺市、0774・62・3481)の2024年3月期の金型事業の売上高は、前年同期比7・7%増の51億1000万円だった。国内の主力ユーザー向けや海外向けが増加した。 精密部品事…

明輝 黒柳会長お別れの会、500人が参列

プラスチック金型メーカー、明輝(神奈川県厚木市、黒柳貴宏社長)の会長で5月5日に78歳で亡くなった黒柳告芳氏の「お別れの会」が7月24日、東京千代田区の東京會舘で開かれた。取引先や業界関係者、OBなど約500人が参列し、…

カミナシ DXで設備保全を見える化・効率化

工数半減・停止時間を縮小 スタートアップのカミナシ(東京都千代田区、03・6206・0374)は、設備保全業務を一元管理できるクラウド型DXサービス「カミナシ設備保全」の提案を強化している。同サービスは設備の異常発生や修…

牧野フライス製作所 長い切りくずを分断する独自技術「GIブレーカ」開発

牧野フライス製作所はこのほど、穴加工などで発生する長い切りくずを分断できる独自技術「GIブレーカ」を開発し、販売を開始した。既存機への後付けが可能で、穴加工でのトラブルを防止し、生産性向上や環境負荷低減を提案する。 深い…

トピックス

関連サイト