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コガネイモールド 鏡面仕上げを手磨きから機械加工に【特集:工法置換で生産性向上】
深さ80㎜のワークを鏡面加工
プラスチック金型メーカーのコガネイモールドは、金型の鏡面仕上げを手磨きから機械加工へ置き換えた。同社は昨年11月に5軸加工機を導入。これを活用し、深さ80㎜の金型の鏡面仕上げを機械加工のみで実現した。
同社が機械加工のみで鏡面に仕上げた金型のワークサイズは、縦110㎜×横140㎜×深さ80㎜。鏡面加工を適用するワークの中では、一回りサイズが大きいのが特長だ。特に深さ80㎜の鏡面加工となると、精度を維持するのが難しく、事例も少ない。
製造したワークは、工具を傾けた際に干渉しないギリギリの深さを設定した。これ以上深くする場合、工具の突き出し量が長すぎて、鏡面になりづらいという。また、同社が導入した5軸加工機はボールねじ駆動。バックラッシュや摩擦などの影響により、5軸での鏡面加工は難しいとされるが、高い技術力でワークを完成させた。

この金型を機械加工で仕上げるのにかかる時間は、約80時間。手磨きで仕上げる場合と比較し、1・5倍近くの時間がかかるという。時間だけを比べれば、利点はないが、機械加工の場合、段取り以外は無人で完結するのが特長だ。これにより、人件費などのコスト削減に貢献する。「働き方が変わり、磨き作業で長時間拘束することが難しいため、機械加工への置き換えは必要だ。磨き技術を持つ人材の高齢化も進んでおり、技能伝承の側面もある」(柳沢哲也執行役員)。
また、手磨きの場合、エッジが丸みを帯び、仕上がりがぼやけてしまうが、機械加工はエッジを守ることができる。精度面についても、機械加工のみで表面粗さ(Ra)0・025μmを実現。手磨き以上の面粗さまで仕上げた。

機械加工のみで鏡面仕上げをするには、最適な加工機、CAM、工具をそろえるだけでは実現しない。工具の突き出し量や仕上げ代の設定、最適な切削点の見極めなど、様々なノウハウが必要となる。「5軸加工機の場合、ワークに対し、斜めにボールエンドミルを当てることで、周速が高い点で加工できる。長年培った金型づくりの経験を活かし、切削性が良い最適な条件を導きだした」(柳沢執行役員)。
同社は今年開催された金型加工技術の展示会「インターモールド」に完成したワークを展示。新しい仕事につなげるため、PRを進めている。「電機関連や車のレンズなどに活用できると考えている。興味を持ってくれる顧客が一定数いるので、非常に可能性を感じる。積極的に営業活動を行い、受注につなげたい」(柳沢執行役員)。
今後は、顧客が求める高い要求水準にも対応できるようにするため、鏡面性の向上など、さらなる改良を目指す。
会社概要
- 本社:長野県佐久市小田井1119
- 電話:0267・68・0505
- 代表者:土村健治社長
- 創立:1978年
- 従業員:83人
- 事業内容:精密樹脂金型・プレス金型・部品加工・成形品の設計及び製作。
金型しんぶん2026年6月10日号
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