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リーダーの条件Part2
金型メーカーアンケート

52人が考える、リーダーが持つべきもの

 自動車の電動化や市場のグローバリズムが加速する混沌とした時代。金型メーカーの経営者は、この新時代にどのような能力が必要と感じているのか。進むべき方向を示す「決断力」か、恐れず挑戦する「実行力」か。それともビジネスチャンスを見つける「創造力」か、海外展開に必須の「語学力」か。金型メーカーの経営者に実施したアンケートから「新時代のリーダーの必要な能力」とその背景を探る。

 全国の金型メーカー96社の経営者に協力をお願いし52人から有効回答を頂いた。回答者の年齢は30~39歳4%、40~49歳29%、50~59歳47%、60~69歳14%、70~79歳6%。会社の従業員規模は1~10人4%、11~20人15%、21~50人33%、51~100人25%、101人以上23%。手掛ける金型はプラスチック42%、プレス42%、ダイカスト19%、鋳造17%、鍛造17%、鋳造8%、ゴム6%、粉末冶金4%、その他12。

Q1 新時代のリーダーに必要な「能力」とは

7割以上が「決断力」

新時代のリーダーに必要な「能力」とは
(※複数回答)

 最も多かったのは、「決断力」。回答者の約7割が選択した。理由には、「決めることがリーダーの仕事だから」や「変化の激しい時代のリーダーには、多くの情報を収集、分析し、自社の方向性や経営事案を決断することが求められる」といったことがあげられた。

 2番目に多かったのが、「行動力」。「決断したことをすぐ実行に移すことが求められる」や「リーダー自身が率先して行動することが重要」といった理由があげられ、「決断力」とセットで選
択する回答者が多かった。

 「独創力・ひらめき」を選択する回答者も半数以上を占めた。「他と同じことをしていたら生き残ることができない。他社ができないこと、やらないことをやる必要がある」や「前例のないオリジナル商品やオンリーワン工法の創生には必要な能力」といった理由があげられた。

 次いで、「分析力」、「統率力」、「洞察力」といった能力が続く中、3割ほどを占めたのが「協調力」。「自社だけで対応するのではなく、他社と協調して行くことがこれからは大事になる」といった理由があげられ、提携や協業によって競争力強化を図る企業が多いことをうかがわせた。

 一方で、「集中力」や「語学力」といった能力は少数にとどまった。これらは、リーダーにしかできないものという観点からみると、他の能力に比べ、優先順位が下がるようだ。

 また、全ての能力を選択する回答者も少なくなく、「全て絶対に必要な能力。大事なのは、これらの能力を最適に引き出せるバランス感覚だ」という回答もみられた。その他、少数回答では「適応力」「ユーモア」「ITリテラシー」「胆力」などが並んだ。

Q2 「能力」を高めるために取り組んでいることは

他流試合で自らを磨く

主な回答 ※全回答から抜粋
・ 異業種との交流を増やし、ビジネスのヒントを探す、仕事のやり方を勉強する
・ 他者から学ぶようにしている。知り合いの経営者や友人、社員からも多くのことが学べる
・ 考えること、深く掘ること、そして違う人の考え方も聞いてみること
・ 独創力を持つために素人目線になること、慣習にとらわれない、専門バカにならない
・ 必ず海外に自分でいくこと、世界の枠組みで物事をみる。

 Q1で挙げた能力を高めるために、「他者(他社)と交流する」と「書籍や新聞、ウェブなどでの情報収集」の2つの回答が突出して多かった。具体的なものでは「若手経営者を集めた情報交換会を主催」する積極的な人や、国内だけに留まらず「海外人材との交流やビジネスの実践」といった声も。

 また、「人から生きた学問を学ぶために、できるだけ多くの人に会うようにしている」や「アートや異業種など金型以外の分野の人との交流する」など「他流試合」で自らを磨くことが、決断力や行動力の向上につながるとみている人が多い。

 「諦めないこと」、「謙虚であること」、「深く考えること」といった自らを律する態度を心掛けている声が多かったほか、「徹底的に比較し自社の置かれている位置を把握する」といった意見もあった。

 難しい時代だからこそ、どんな方法であれ、知見を広げ、自社(自分)を常にアップデートするための努力を続けることが重要ということだろう。

Q3 理想のリーダー像は

松下幸之助や自社創業者

 国内の経営者では稲盛和夫氏や松下幸之助氏、孫正義氏などが、海外の経営者では、スティーブ・ジョブズ氏やイーロン・マスク氏などが上位に挙がった。

 特に稲森和夫氏や松下幸之助氏は時代を超えて支持者が多く、「志の高さ」や「経営手腕」など、組織を牽引する理念や手腕を評価する声が多い。一方、孫正義氏やスティーブ・ジョブズ氏、イーロン・マスク氏などは、「夢を実現したこと」「プロジェクト推進力」などが理由として挙げられた。リーダー自身が理想を持ち続けること、理想を叶える能力を持つことが支持された。

 それらの著名人と並んで多かったのが、自社の先代や創業者。「経営の仕方など、真似た部分が多い」「ゼロから事業を始めるのは、並大抵の覚悟ではできない」という尊敬が主な理由。その反面、「やり方は変えていく必要がある」「反面教師とする部分もあった」という声もあり、意志は引き継ぎながらも、やり方は時代の変化に合わせて変えていく、という考え方が主流のようだ。

Q4 新時代のリーダーに求められること

未来を拓く挑戦心と決断力

 自由記述で回答してもらったところ、様々な意見が挙げられた。

  予測不能で不確実な時代の中、「新しいことに挑戦する気概と行動を起こす丹力をもって困難に立ち向かい、志を一にする人たちの先頭になる」(58歳、プラ型メーカー社長)や、「他の誰とも違うこと。固定観念に縛られないこと」(48歳、ダイカスト・鋳造型メーカー社長)といった回答がみられた。

 また、自身の能力については、「バランス間隔も必要。様々な能力がある中で、秀でた物は一つあれば良いと思う。残りはバランスの取れた考え方、言動が必要だと考える」(71歳、鋳造型メーカー社長)や、「社員各々の個性の良いところを引き出し、潜在能力を発揮してもらい、仕事に取り組める仕組みを作る能力」(51歳、プラ型メーカー社長)などの回答が挙げられた。その他、「任せる努力」や「意思決定の速さ」といた回答も多くみられた。

金型新聞 2021年2月10日

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