金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

20

新聞購読のお申込み

【ひと】日型工業技術開発チームリーダー・笠松士郎さん 独自金型を開発した孤高の研究者

金型に付加価値をつけるため自らを「実験屋」と呼ぶ、孤高の金型研究者だ。近年では高炉で使われる断熱材とシート型ヒーターを使い、型歪みを抑え、電力量を削減できる「高機能金型」を開発。大手自動車部品メーカーへの採用が決まった。

経歴も異色だ。大学では物理学を専攻し、大学院ではマイナス270℃の世界の「極低温冷凍技術」を学んだ。自動車メーカーに入社後、樹脂、プレス、鋳造などの金型や成形を経験。10年前に鋳造型メーカーの日型工業に転職した。

現在は工程管理やCAMを担当するかたわら、一人研究開発を続ける。中小企業に多い一人システムエンジニアならぬ、一人R&D担当だ。そんな環境について「お客様の工場に『実験場』もあるし、取り組みたいテーマも無数にある。展示会に行ったり、気になることを調べたり何より自由なのがいい」と話す。

自身は否定するが、同社の渡辺隆範社長からの評価は「ドラえもん」。「こんなことできないかなと相談したら、必ず『答え』を出してくれる」と全幅に信頼を寄せる。

今最も注目するテーマは「金型の摩耗」に関すること。熱でも砂でも必ず金型は摩耗する。「色んな対策はあるが、この課題を根本的に解決した技術はまだない」。どんな手法か見当もつかないが、新たな金型を生み出すために日々研究を続ける。

金型新聞 2021年7月10日

関連記事

山崎 達博さん 玉成と保全の技能を次代に教える【ひと】

鉄の板を金型でプレスすると起こる想定外の歪みや割れ。その原因を見極め、溶接と研磨で補正し、目指す品質に導いていく。解析が進化した今も、自動車のドアや骨格部品の金型は人による玉成がカギを握る。その技能を次代に教えている。 …

がんばれ!日本の金型産業特集  <br>吹野金型製作所 吹野 文昌 社長

がんばれ!日本の金型産業特集
吹野金型製作所 吹野 文昌 社長

微細と鏡面加工で市場開拓 面粗度Ra0.05~0.02μmの加工技術  「微細加工分野において、汎用マシニングセンタで加工できる領域の限界値を目指す」というのは同社の吹野文昌社長。カメラ関係の小型プラスチック金型から創業…

2025年6月金型生産実績 前年同月比 0.3%減の248億円

プレス用金型は9.9%減、プラ用金型は3.6%増 2025年6月の金型生産は、前年同月比0.3%減の248億2,163万円となった。前月比では16.1%の大幅減だった。数量は前年同月比7.5%減、前月比では12.4%減と…

小林機械 中古機械の簡易審査リース開始

100〜500万円の機械が対象 小林機械(群馬県館林市、0276・74・4406)はこのほど、みずほリース(東京都港区)と提携し、簡易審査による中古機械のリースを開始した。動産総合保険を付与し、割賦販売にも対応する。現金…

日本金型工業会 取引ガイドライン浸透へ、動画で説明会

日本金型工業会が「金型取引ガイドライン」の浸透に向け、説明会を開催している。11月にはオンラインで説明会を開いたほか、今後は動画を用いるなど更なる浸透を図る計画だ。一部ではガイドラインを活用し、取引改善に成功するなど、そ…

トピックス

関連サイト