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【ひと】日型工業技術開発チームリーダー・笠松士郎さん 独自金型を開発した孤高の研究者

金型に付加価値をつけるため自らを「実験屋」と呼ぶ、孤高の金型研究者だ。近年では高炉で使われる断熱材とシート型ヒーターを使い、型歪みを抑え、電力量を削減できる「高機能金型」を開発。大手自動車部品メーカーへの採用が決まった。
経歴も異色だ。大学では物理学を専攻し、大学院ではマイナス270℃の世界の「極低温冷凍技術」を学んだ。自動車メーカーに入社後、樹脂、プレス、鋳造などの金型や成形を経験。10年前に鋳造型メーカーの日型工業に転職した。
現在は工程管理やCAMを担当するかたわら、一人研究開発を続ける。中小企業に多い一人システムエンジニアならぬ、一人R&D担当だ。そんな環境について「お客様の工場に『実験場』もあるし、取り組みたいテーマも無数にある。展示会に行ったり、気になることを調べたり何より自由なのがいい」と話す。
自身は否定するが、同社の渡辺隆範社長からの評価は「ドラえもん」。「こんなことできないかなと相談したら、必ず『答え』を出してくれる」と全幅に信頼を寄せる。
今最も注目するテーマは「金型の摩耗」に関すること。熱でも砂でも必ず金型は摩耗する。「色んな対策はあるが、この課題を根本的に解決した技術はまだない」。どんな手法か見当もつかないが、新たな金型を生み出すために日々研究を続ける。
金型新聞 2021年7月10日
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