金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

05

新聞購読のお申込み

【インタビュー】プロトラブズ ・今井 歩社長「当日出荷を開始」

オンデマンド受託製造を手掛けるプロトラブズ(神奈川県座間市、046-203-9100)は今年6月から、CNC切削加工サービスで「当日出荷オプション」の提供を開始した。これまで標準3日、最短翌日だった出荷をさらに短縮する。「ものづくりを加速させることが当社の使命」と話す今井歩社長に狙いや取り組み、今後の展開などを聞いた。

いまい・あゆむ
1970年生まれ。96年デルフト工科大学卒業。2005年ハーバード大学経営大学院MBA課程修了。ソニー、Royal Philips Electronics、メルク、スペクトリスを経て、18年よりプロトラブズにて職務執行者社長を務め、現在に至る。

ものづくり加速させることが使命

プロトラブズとは。

1999年に米国で創業したオンデマンド受託製造会社。日本支社は2009年に設立した。日本国内では切削加工、射出成形を提供している。切削加工は±0・1㎜公差に対応し、樹脂や金属など30種類の素材から選択できる。射出成形は支給材にも対応し、約2000種類の実績がある。

強みは。

スピードと、そのスピードで繁閑を問わず安定的に出荷できることだ。当社サイトに3DCADデータをアップロードしてもらえれば、2~3時間で見積もり回答、数日で出荷することができる。そして今回、さらにその特長を強めるために、切削加工サービスで「当日出荷オプション」を開始した。

狙いは。

ものづくりを加速させることが当社の使命。このコロナ禍で、フェースシールドなど急遽作らなければならないものがあり、改めてものづくりのスピードの重要さに気付いた。1日でも早く製品を出すことは顧客にとって価値につながり、競争力になると考えた。

どうやって当日出荷を可能にしたか。

当社は元々、情報通信技術(ICT)による独自のデジタルマニュファクチャリングシステムを活用し、各製造工程をソフトウェアによって一元管理してものづくりを行っている。各工程間の無駄を無くし、プログラムの最適化を図ったことによって、これまで以上のスピードで製造できるようになった。

どんな需要を見込むか。

目の前にニーズがあるというよりも先行投資のイメージに近い。今後、より早さが求められ、当日出荷がスタンダードになる時代が来るかもしれない。当社がそのニーズを作り、市場そのものに対して刺激を与えたいと考えている。

今後の展開は。

今後は射出成形の納期短縮にも挑戦したい。現状、アルミ金型の製作から成形まで標準2週間かかっているが、もっと短くできると考えている。

また、米国本社では今年初めにオランダのHubsという企業を買収し、より高精度かつ高度な部品製造も可能になった。日本では欧米で展開している3Dプリンティングの提供も検討している。こうした取り組みによって、最も早く、最も包括的なオンラインカスタムパーツ製造業者を目指していく。

金型新聞 2021年9月10日

関連記事

特集〜世界の需要どう取り込む〜
金型のサムライ世界で挑む –北米–

 新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州そ…

【ひと】七宝金型工業営業部・松岡咲希さん(25) 女性が活躍する職場へ

女性が活躍する職場へ 「友達に金型を知っている人はいなかった」と話すのは七宝金型工業の松岡咲希さん。同社社長を務める父の影響で入社し、現在入社4年目。仕上げやCAM課を経て、昨年から営業部に所属し、訪問から見積もり依頼、…

【鳥瞰蟻瞰】由紀ホールディングス 代表取締役社長・大坪正人 氏「中小製造業をグループ化、優れた技術守り次代につなげる」

中小製造業のグループ化事業に集中できる環境を整備優れた技術守り次代につなぐ 2006年に金型ベンチャー企業から父が経営するねじメーカーの由紀精密に入社しました。そこで感じたのは企業規模が小さすぎて、あらゆる機能が無さすぎ…

【ひと】熊本精研工業企画開発部部長・越智 英二さん(59) カメラによる機上測定機を開発した

カメラによる機上測定機を開発した 放電加工した金型部品をチャッキングしたままカメラで捕らえ、タブレットに映し出す。原点や輪郭をズームアップ。十字線を合わせ、その位置を加工機の座標で捉える。加工部を複数ヶ所測ることで、ピッ…

【ひと】住友電工焼結合金金型開発室長 ・栢野正治さん 技能検定への功労が瑞宝単光章に

技能検定に挑む技術者の目は普段のそれと輝きが異なるという。レベルの違う課題に出会い、技術の海の広さと、自らを知る。「受検者のそうした『成長』の一端に携われることが嬉しい」。 岡山県の技能検定委員として機械加工や放電加工を…

トピックス

関連サイト