牧野フライス製作所は今年4月、6年ぶりに社長交代を発表した。6月に新社長に就いた宮崎正太郎氏は、就任後わずか3か月で増産体制の強化や開発テーマの絞り込みなどを相次いで発表。さらに、顧客の課題を聞くための部署を新設するなど…
【インタビュー】プロトラブズ ・今井 歩社長「当日出荷を開始」
オンデマンド受託製造を手掛けるプロトラブズ(神奈川県座間市、046-203-9100)は今年6月から、CNC切削加工サービスで「当日出荷オプション」の提供を開始した。これまで標準3日、最短翌日だった出荷をさらに短縮する。「ものづくりを加速させることが当社の使命」と話す今井歩社長に狙いや取り組み、今後の展開などを聞いた。

いまい・あゆむ
1970年生まれ。96年デルフト工科大学卒業。2005年ハーバード大学経営大学院MBA課程修了。ソニー、Royal Philips Electronics、メルク、スペクトリスを経て、18年よりプロトラブズにて職務執行者社長を務め、現在に至る。
ものづくり加速させることが使命
プロトラブズとは。
1999年に米国で創業したオンデマンド受託製造会社。日本支社は2009年に設立した。日本国内では切削加工、射出成形を提供している。切削加工は±0・1㎜公差に対応し、樹脂や金属など30種類の素材から選択できる。射出成形は支給材にも対応し、約2000種類の実績がある。
強みは。
スピードと、そのスピードで繁閑を問わず安定的に出荷できることだ。当社サイトに3DCADデータをアップロードしてもらえれば、2~3時間で見積もり回答、数日で出荷することができる。そして今回、さらにその特長を強めるために、切削加工サービスで「当日出荷オプション」を開始した。
狙いは。
ものづくりを加速させることが当社の使命。このコロナ禍で、フェースシールドなど急遽作らなければならないものがあり、改めてものづくりのスピードの重要さに気付いた。1日でも早く製品を出すことは顧客にとって価値につながり、競争力になると考えた。
どうやって当日出荷を可能にしたか。
当社は元々、情報通信技術(ICT)による独自のデジタルマニュファクチャリングシステムを活用し、各製造工程をソフトウェアによって一元管理してものづくりを行っている。各工程間の無駄を無くし、プログラムの最適化を図ったことによって、これまで以上のスピードで製造できるようになった。
どんな需要を見込むか。
目の前にニーズがあるというよりも先行投資のイメージに近い。今後、より早さが求められ、当日出荷がスタンダードになる時代が来るかもしれない。当社がそのニーズを作り、市場そのものに対して刺激を与えたいと考えている。
今後の展開は。
今後は射出成形の納期短縮にも挑戦したい。現状、アルミ金型の製作から成形まで標準2週間かかっているが、もっと短くできると考えている。
また、米国本社では今年初めにオランダのHubsという企業を買収し、より高精度かつ高度な部品製造も可能になった。日本では欧米で展開している3Dプリンティングの提供も検討している。こうした取り組みによって、最も早く、最も包括的なオンラインカスタムパーツ製造業者を目指していく。
金型新聞 2021年9月10日
関連記事
モノの本質を学ぶ場 金型は最適な教育ツール 企業との接点が重要 〜次世代人材の教育〜 1963年生まれ、中国・黒竜江省出身。工学部・機械工学科教授、研究テーマ:プロセス・トライボロジー、型工学、冷間鍛造・板鍛造。92年…
この人に聞く2017 『金型命』で社員一丸 今年5月、三菱日立ツールが新ブランド「MOLDINO(モルディノ)」を発表した。英語で金型を意味する「MOLD&DIE」と、革新を意味する「INNOVATION」か…
鉄の板を金型でプレスすると起こる想定外の歪みや割れ。その原因を見極め、溶接と研磨で補正し、目指す品質に導いていく。解析が進化した今も、自動車のドアや骨格部品の金型は人による玉成がカギを握る。その技能を次代に教えている。 …
セラミックスや焼結機械部品、超硬合金の刃先交換用チップ。これらは粉末にした材料を金型に入れ、成形機で押し固めた後に焼結する「粉末冶金」によって出来上がる。 従来の粉末成形は、成形体の外周に凹凸がついた形状の成形が難しく、…
