GFマシニングソリューションズ(横浜市神奈川区、045・450・1625)は今年8月、AM事業部長の小林貞人氏が社長に就任した。放電加工機やマシニングセンタ(MC)、自動化システムなどを手掛ける同社は今後、日本の金型業界…
【インタビュー】プロトラブズ ・今井 歩社長「当日出荷を開始」
オンデマンド受託製造を手掛けるプロトラブズ(神奈川県座間市、046-203-9100)は今年6月から、CNC切削加工サービスで「当日出荷オプション」の提供を開始した。これまで標準3日、最短翌日だった出荷をさらに短縮する。「ものづくりを加速させることが当社の使命」と話す今井歩社長に狙いや取り組み、今後の展開などを聞いた。

いまい・あゆむ
1970年生まれ。96年デルフト工科大学卒業。2005年ハーバード大学経営大学院MBA課程修了。ソニー、Royal Philips Electronics、メルク、スペクトリスを経て、18年よりプロトラブズにて職務執行者社長を務め、現在に至る。
ものづくり加速させることが使命
プロトラブズとは。
1999年に米国で創業したオンデマンド受託製造会社。日本支社は2009年に設立した。日本国内では切削加工、射出成形を提供している。切削加工は±0・1㎜公差に対応し、樹脂や金属など30種類の素材から選択できる。射出成形は支給材にも対応し、約2000種類の実績がある。
強みは。
スピードと、そのスピードで繁閑を問わず安定的に出荷できることだ。当社サイトに3DCADデータをアップロードしてもらえれば、2~3時間で見積もり回答、数日で出荷することができる。そして今回、さらにその特長を強めるために、切削加工サービスで「当日出荷オプション」を開始した。
狙いは。
ものづくりを加速させることが当社の使命。このコロナ禍で、フェースシールドなど急遽作らなければならないものがあり、改めてものづくりのスピードの重要さに気付いた。1日でも早く製品を出すことは顧客にとって価値につながり、競争力になると考えた。
どうやって当日出荷を可能にしたか。
当社は元々、情報通信技術(ICT)による独自のデジタルマニュファクチャリングシステムを活用し、各製造工程をソフトウェアによって一元管理してものづくりを行っている。各工程間の無駄を無くし、プログラムの最適化を図ったことによって、これまで以上のスピードで製造できるようになった。
どんな需要を見込むか。
目の前にニーズがあるというよりも先行投資のイメージに近い。今後、より早さが求められ、当日出荷がスタンダードになる時代が来るかもしれない。当社がそのニーズを作り、市場そのものに対して刺激を与えたいと考えている。
今後の展開は。
今後は射出成形の納期短縮にも挑戦したい。現状、アルミ金型の製作から成形まで標準2週間かかっているが、もっと短くできると考えている。
また、米国本社では今年初めにオランダのHubsという企業を買収し、より高精度かつ高度な部品製造も可能になった。日本では欧米で展開している3Dプリンティングの提供も検討している。こうした取り組みによって、最も早く、最も包括的なオンラインカスタムパーツ製造業者を目指していく。
金型新聞 2021年9月10日
関連記事
出会い生み出せる場に 来年30周年、記念事業 全社参加の展示会 金型技術者、経営者らが集まる型技術協会は来年30周年を迎える。来年9月には、大田区産業プラザPiOで記念イベントを開く予定だ。「全会員参加で出会いの場を創…
切削工具販売サイト「さくさく」は4月1日、新たに国内外メーカー約40社の商品約40万点の取り扱いを始めた。1年以内をめどに、それらの商品の性能や価格を比較し選べるようにするなど利便性を高めていく。サイトを運営する、さくさ…
IBUKI を売却大企業の足りないパーツに成長を加速し100億円企業へ 7年前に買収したプラスチック金型メーカーのIBUKIを昨年、自動車部品メーカーのしげる工業に売却しました。売上利益ともに過去最高の予測、中国企業と基…
鋼に命を吹き込む技術 『鋼に命を吹き込む』を合言葉に、プレス金型やプラスチック金型、ダイカスト金型ほか、半導体向け金型など幅広い型種の長寿命化に貢献する技術集団がリヒト精光(京都市南区、075-692-1122)だ。同社…


