金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

AUGUST

02

新聞購読のお申込み

【インタビュー】プロトラブズ ・今井 歩社長「当日出荷を開始」

オンデマンド受託製造を手掛けるプロトラブズ(神奈川県座間市、046-203-9100)は今年6月から、CNC切削加工サービスで「当日出荷オプション」の提供を開始した。これまで標準3日、最短翌日だった出荷をさらに短縮する。「ものづくりを加速させることが当社の使命」と話す今井歩社長に狙いや取り組み、今後の展開などを聞いた。

いまい・あゆむ
1970年生まれ。96年デルフト工科大学卒業。2005年ハーバード大学経営大学院MBA課程修了。ソニー、Royal Philips Electronics、メルク、スペクトリスを経て、18年よりプロトラブズにて職務執行者社長を務め、現在に至る。

ものづくり加速させることが使命

プロトラブズとは。

1999年に米国で創業したオンデマンド受託製造会社。日本支社は2009年に設立した。日本国内では切削加工、射出成形を提供している。切削加工は±0・1㎜公差に対応し、樹脂や金属など30種類の素材から選択できる。射出成形は支給材にも対応し、約2000種類の実績がある。

強みは。

スピードと、そのスピードで繁閑を問わず安定的に出荷できることだ。当社サイトに3DCADデータをアップロードしてもらえれば、2~3時間で見積もり回答、数日で出荷することができる。そして今回、さらにその特長を強めるために、切削加工サービスで「当日出荷オプション」を開始した。

狙いは。

ものづくりを加速させることが当社の使命。このコロナ禍で、フェースシールドなど急遽作らなければならないものがあり、改めてものづくりのスピードの重要さに気付いた。1日でも早く製品を出すことは顧客にとって価値につながり、競争力になると考えた。

どうやって当日出荷を可能にしたか。

当社は元々、情報通信技術(ICT)による独自のデジタルマニュファクチャリングシステムを活用し、各製造工程をソフトウェアによって一元管理してものづくりを行っている。各工程間の無駄を無くし、プログラムの最適化を図ったことによって、これまで以上のスピードで製造できるようになった。

どんな需要を見込むか。

目の前にニーズがあるというよりも先行投資のイメージに近い。今後、より早さが求められ、当日出荷がスタンダードになる時代が来るかもしれない。当社がそのニーズを作り、市場そのものに対して刺激を与えたいと考えている。

今後の展開は。

今後は射出成形の納期短縮にも挑戦したい。現状、アルミ金型の製作から成形まで標準2週間かかっているが、もっと短くできると考えている。

また、米国本社では今年初めにオランダのHubsという企業を買収し、より高精度かつ高度な部品製造も可能になった。日本では欧米で展開している3Dプリンティングの提供も検討している。こうした取り組みによって、最も早く、最も包括的なオンラインカスタムパーツ製造業者を目指していく。

金型新聞 2021年9月10日

関連記事

KOEI TOOL SKD61相当材の冷却水管【特集:金型づくりで広がる金属AM活用】

ダイカスト市場に参入 「始まりはプラスチック成形向けの3D冷却水管だった」と話すのはKOEI TOOL(旧ケイプラスモールドジャパン、今年4月に社名変更)のAM課の石井陽部長。同社は日本、シンガポール、マレーシア、ベトナ…

ボディ部品向け金型開拓へ 進恵技研が新工場設立で挑むこと[金型の底力]

自動車部品向けプレス金型メーカーの進恵技研は今年4月、本社工場に隣接する西工場に新棟を設立し、第7工場として稼働を開始した。門形マシニングセンタ(MC)5台や、40tクレーンなどを設備し、より大物加工に対応できる体制を構…

金型はワクワクする仕事 山中雅仁氏(日本金型工業会会長)【この人に聞く】

今年6月の日本金型工業会の総会で、3期6年会長を務めた小出悟氏(小出製作所社長)に代わり、新たに会長に就任した山中雅仁氏(ヤマナカゴーキン社長)。「金型づくりはもっとワクワクできる魅力的な仕事のはず。ワクワクするために儲…

フジ 金属積層造形で異種材金型を製造【金型の底力】

自動車やオートバイ用エンジンなどの金型を手掛けるフジは、金属積層造形(AM)と5軸複合加工ができるDMG森精機の「LASERTEC65 DED hybrid」を2022年6月に導入した。国内で約10台しか導入されていない…

横田悦二郎氏

【プレス型特集】強みを維持し続けるには…
日本金型工業会 学術顧問 横田 悦二郎氏に聞く
プレス金型の強みと未来

ゼロベースで知恵絞る 得意な分野で連携を 顧客の生産技術をサポート  日本金型工業会の学術顧問を務める、日本工業大学大学院の横田悦二郎教授は、日本のプレス金型の強みを「他の型種に比べ、技術の蓄積が生かせる部分が大きい」と…

トピックス

関連サイト