金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

AUGUST

30

新聞購読のお申込み

【インタビュー】名古屋精密金型 ・坂元 正孝社長「工場間の連携強化へ 」

プラスチック金型を手掛ける名古屋精密金型(愛知県知多郡東浦町、0562-84-7600)は7月、坂元正孝氏が社長に就任した。同社の工場は本社、熊本、宮崎とベトナム、インドネシアの5工場で金型を製作している。金型業界を取り巻く環境が変化する中、同社も次世代に向けた新たな取り組みを始めた。そこで現状の課題と今後を坂元社長に聞いた。

さかもと・まさたか
1963年生まれ、宮崎県出身。82年日南工業高等学校卒、83年日本電装学園(現デンソー工業学園)卒。90年同社入社、2004年宮崎工場工場長、10年執行役員、13年取締役、同年ベトナム工場社長、19年副社長。好きな言葉「金型づくりは人づくり」

内外の人材交流密に

現状の課題は。

当社の国内工場にはそれぞれ微細加工や複雑形状など得意な加工技術を持っており、それを共有し技術を高め合う環境が出来ていなかった。昨年から改善活動の一環としてMPS活動を実施し、各工場の設計やCAM、機械、仕上げ、業務など各課の担当者がオンライン会議で情報交換を図る場を設けている。各工場には課題があるが、その答えを他の工場が持っているケースは多い。工場間で情報を密にし、しっかり連携できれば、工場のレベルアップになる。

海外の工場は。

国内と海外の工場間の連携も重要だ。ベトナム工場は金型の磨きレベルも高く、主力工場に成長した。ベトナム人は向上心も高く、技術だけでなく、日本語や礼儀作法も学ぼうとしている。それは「日本に行ける」ことがモチベーションになっているからだ。その間口をさらに広げ、幅広く受け入れる体制を作りたい。今はコロナ禍で帰国させ、2名のみ在籍しているが、次は6名を予定し、その半年後から増やしていく。日本は人手不足も深刻で、海外から来てもらえると国内工場も助かる。学んだ技術は海外工場へ持って帰ってもらえるので、海外工場もレベルアップする。好循環な環境を整備したい。

技術面の強化では。

昨今はヘッドランプの金型以外に四輪の内装部品など幅広く受注している。特に、意匠部の加工精度は顧客の評価も高い。そのため、高い加工技術をテーマに、各工場のレベルを底上げし、協力関係を築けば、設計や加工プログラムなど金型製作を分担で行い短納期化も実現できる。それには海外も含め工場間の連携強化が不可欠。また、同じプラスチック金型メーカーや他の型種の金型メーカーなど幅広く協業することも重要だ。国内の受注環境は非常に厳しくなっている。他社とも力を合わせ、情報交流や互いの技術レベルの強化につながる関係を築きたい。

金型新聞 2021年11月10日

関連記事

新春金型メーカー座談会
〜女性の活躍を考える〜

 製造業において、人手不足は深刻な問題となっている。困難な採用環境、熟練者の高齢化などに加え、働き方改革関連法の完全施行もあり、金型メーカー各社も対応に苦慮している。特に人手不足への対応は、生産性の向上はもとより、女性の…

電動車で変わるプレス機械のニーズ 高精度、大型化が加速する[プレス加工技術最前線]

高張力鋼板(ハイテン材)の増加や、自動車の電動化で必要となるプレス部品の精密化などにより、プレス金型は高度化している。金型はプレス機の精度や剛性に倣ってしまうため、これまで以上に金型とプレス機の両方の知見が重要になってい…

石井洋平さん ユーチューブに動画投稿【ひと】

「どうも、石井精工のユーチューブチャンネルです」。2021年から動画投稿サイト「ユーチューブ」に自社の紹介動画や、使用した工具のレビュー動画などを投稿する。約2年で動画本数は100本を超え、登録者数は1000人を突破した…

米谷製作所 メガキャスト向け超大物金型に挑む【特集:自動車金型の未来】

企業連携で金型技術確立へ EVシフトによって、需要減少が見込まれる内燃機関(ICE)部品の金型。シリンダヘッドやシリンダブロックなどのダイカスト金型を手掛ける米谷製作所はその影響を受ける1社だ。米谷強社長は「今後、内燃機…

自動車メーカーに聞く ギガキャストに取り組む理由 トヨタ自動車門野英彦氏【特集:ギガキャストの現在地】

トヨタ自動車は昨年、2026年に投入を予定している次世代EVの生産工場にギガキャストを取り入れると発表した。従来数十点の板金部品で作っていたものをアルミダイカストで一体成形することで、部品点数を大幅に削減し、生産工程を半…

トピックス

関連サイト