国際競争に負けない型づくり 冷間鍛造金型メーカーの東京鋲螺工機(埼玉県新座市、048・478・5081)はこの10年間で、売上規模を倍増させた。リーマンショック後の急激な落ち込みから、超硬合金の直彫り加工技術の開発や顧…
【インタビュー】名古屋精密金型 ・坂元 正孝社長「工場間の連携強化へ 」
プラスチック金型を手掛ける名古屋精密金型(愛知県知多郡東浦町、0562-84-7600)は7月、坂元正孝氏が社長に就任した。同社の工場は本社、熊本、宮崎とベトナム、インドネシアの5工場で金型を製作している。金型業界を取り巻く環境が変化する中、同社も次世代に向けた新たな取り組みを始めた。そこで現状の課題と今後を坂元社長に聞いた。

さかもと・まさたか
1963年生まれ、宮崎県出身。82年日南工業高等学校卒、83年日本電装学園(現デンソー工業学園)卒。90年同社入社、2004年宮崎工場工場長、10年執行役員、13年取締役、同年ベトナム工場社長、19年副社長。好きな言葉「金型づくりは人づくり」
内外の人材交流密に
現状の課題は。
当社の国内工場にはそれぞれ微細加工や複雑形状など得意な加工技術を持っており、それを共有し技術を高め合う環境が出来ていなかった。昨年から改善活動の一環としてMPS活動を実施し、各工場の設計やCAM、機械、仕上げ、業務など各課の担当者がオンライン会議で情報交換を図る場を設けている。各工場には課題があるが、その答えを他の工場が持っているケースは多い。工場間で情報を密にし、しっかり連携できれば、工場のレベルアップになる。
海外の工場は。
国内と海外の工場間の連携も重要だ。ベトナム工場は金型の磨きレベルも高く、主力工場に成長した。ベトナム人は向上心も高く、技術だけでなく、日本語や礼儀作法も学ぼうとしている。それは「日本に行ける」ことがモチベーションになっているからだ。その間口をさらに広げ、幅広く受け入れる体制を作りたい。今はコロナ禍で帰国させ、2名のみ在籍しているが、次は6名を予定し、その半年後から増やしていく。日本は人手不足も深刻で、海外から来てもらえると国内工場も助かる。学んだ技術は海外工場へ持って帰ってもらえるので、海外工場もレベルアップする。好循環な環境を整備したい。
技術面の強化では。
昨今はヘッドランプの金型以外に四輪の内装部品など幅広く受注している。特に、意匠部の加工精度は顧客の評価も高い。そのため、高い加工技術をテーマに、各工場のレベルを底上げし、協力関係を築けば、設計や加工プログラムなど金型製作を分担で行い短納期化も実現できる。それには海外も含め工場間の連携強化が不可欠。また、同じプラスチック金型メーカーや他の型種の金型メーカーなど幅広く協業することも重要だ。国内の受注環境は非常に厳しくなっている。他社とも力を合わせ、情報交流や互いの技術レベルの強化につながる関係を築きたい。
金型新聞 2021年11月10日
関連記事
樹脂やプレス金型の製作から少量の成形まで手掛けるハマダ工商は今年2月、事業再構築補助金を活用し、金属3Dプリンタを導入した。水管を自由に設計した冷却効果の高い金型で、反りを抑えた防犯レンズカバーの成形品を提供するのが狙い…
経験による予測が不可欠若い人は好奇心旺盛であれ新しいことに挑戦して 日本の金型はますます難易度が高くなる一方、若手が基礎を学び、簡単なことから経験し、成長していく土壌が失われつつあります。だからこそ、過去の経験や技術を伝…
ものづくりのお役に立ちたい 未来を拓く新技術 来場者の技術革新に貢献 JIMTOFで展示された工作機械や機器、ソフトなど金型や部品加工における最新技術を一堂に集めて披露するUMモールドフェア。今回は新型の5軸加工機や…
自動車の電動化(EV化)に伴い、ものづくりも大きな変革期を迎えている。従来のエンジン車には搭載されなかった電動化部品の需要が高まり、新規需要の取り込みが部品メーカー各社の大きな課題となっている。その中、ハイテン材加工の車…


