金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

28

新聞購読のお申込み

【インタビュー】名古屋精密金型 ・坂元 正孝社長「工場間の連携強化へ 」

プラスチック金型を手掛ける名古屋精密金型(愛知県知多郡東浦町、0562-84-7600)は7月、坂元正孝氏が社長に就任した。同社の工場は本社、熊本、宮崎とベトナム、インドネシアの5工場で金型を製作している。金型業界を取り巻く環境が変化する中、同社も次世代に向けた新たな取り組みを始めた。そこで現状の課題と今後を坂元社長に聞いた。

さかもと・まさたか
1963年生まれ、宮崎県出身。82年日南工業高等学校卒、83年日本電装学園(現デンソー工業学園)卒。90年同社入社、2004年宮崎工場工場長、10年執行役員、13年取締役、同年ベトナム工場社長、19年副社長。好きな言葉「金型づくりは人づくり」

内外の人材交流密に

現状の課題は。

当社の国内工場にはそれぞれ微細加工や複雑形状など得意な加工技術を持っており、それを共有し技術を高め合う環境が出来ていなかった。昨年から改善活動の一環としてMPS活動を実施し、各工場の設計やCAM、機械、仕上げ、業務など各課の担当者がオンライン会議で情報交換を図る場を設けている。各工場には課題があるが、その答えを他の工場が持っているケースは多い。工場間で情報を密にし、しっかり連携できれば、工場のレベルアップになる。

海外の工場は。

国内と海外の工場間の連携も重要だ。ベトナム工場は金型の磨きレベルも高く、主力工場に成長した。ベトナム人は向上心も高く、技術だけでなく、日本語や礼儀作法も学ぼうとしている。それは「日本に行ける」ことがモチベーションになっているからだ。その間口をさらに広げ、幅広く受け入れる体制を作りたい。今はコロナ禍で帰国させ、2名のみ在籍しているが、次は6名を予定し、その半年後から増やしていく。日本は人手不足も深刻で、海外から来てもらえると国内工場も助かる。学んだ技術は海外工場へ持って帰ってもらえるので、海外工場もレベルアップする。好循環な環境を整備したい。

技術面の強化では。

昨今はヘッドランプの金型以外に四輪の内装部品など幅広く受注している。特に、意匠部の加工精度は顧客の評価も高い。そのため、高い加工技術をテーマに、各工場のレベルを底上げし、協力関係を築けば、設計や加工プログラムなど金型製作を分担で行い短納期化も実現できる。それには海外も含め工場間の連携強化が不可欠。また、同じプラスチック金型メーカーや他の型種の金型メーカーなど幅広く協業することも重要だ。国内の受注環境は非常に厳しくなっている。他社とも力を合わせ、情報交流や互いの技術レベルの強化につながる関係を築きたい。

金型新聞 2021年11月10日

関連記事

フタバ産業 超ハイテンを冷間で量産【特集:プレス加工最前線】

自動車のボデー部品や排気系部品など手掛けるフタバ産業は1470MPa超ハイテン材の冷間プレス部品の量産を確立、今年1月に発売した新型プリウスに採用された。先代プリウスはホットスタンプを用いた部品を採用していたが、冷間プレ…

新栄ホールディングス 金型の新会社を設立

プレス加工メーカー3社を傘下に持つ新栄ホールディングス(東京都中央区、03・5843・6096)は昨年8月、傘下のアポロ工業(埼玉県吉川市)の金型部門を切り離し、アポロ技研(同)を設立した。金型の設計、製作に加え、メンテ…

【鳥瞰蟻瞰】スワニー 社長・橋爪良博氏 一気通貫の体制で生産性向上

分業せずに生産性向上一人で開発から製造まで育成には失敗できる環境が大事 大企業に限らず日本の製造業の多くが分業でものづくりを行っています。複数の人員が役割を分担して行う分業という仕組みは、効率良く生産するための有効な手段…

「選べる工具40万点、金型メーカーにより便利に使ってほしい」さくさく社長・溝口典宏氏

切削工具販売サイト「さくさく」は4月1日、新たに国内外メーカー約40社の商品約40万点の取り扱いを始めた。1年以内をめどに、それらの商品の性能や価格を比較し選べるようにするなど利便性を高めていく。サイトを運営する、さくさ…

【鳥瞰蟻瞰】牧野フライス製作所プロジェクト営業部スペシャリスト・山本英彦氏「日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要」

大事なのは、自信を持つこと日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要 1983年に牧野フライス製作所に入社してから、海外畑を歩んできました。キャリア当初は、アメリカ向け立形マシニングセンタや放電加工機の営業支援を担当…

トピックス

関連サイト