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DMG森精機 大型ワークの積層に対応
レーザ金属積層造形機

DMG森精機は旋削とミーリング加工を1台で行う複合加工機にレーザ金属積層造形技術であるアディティブマニュファクチャリング(以下AM)を融合したレーザ金属積層造形機「LASERTEC 3000 DED hybrid」を開発した。
5軸加工機ベースに旋削、ミーリング、金属積層造形を融合し、工程集約を実現。同製品はコンパクト設計ながら、大型ワークの積層に最適で、φ400㎜×1321㎜までの積層に対応する。金型や半導体エレクトロニクス、医療、航空宇宙向けに、年10台の販売を目標としている。
主な特長は1台の機械に旋削・ミーリング・金属積層造形に融合。X・Y・Zの直線軸とB軸(旋削/ミーリング主軸)、C軸(右主軸/左主軸)による同時5軸加工を実現。最大積層ワークサイズは、φ400㎜×1321㎜(B軸90度の場合)、AMヘッドを旋回させるとφ670㎜×932㎜の端面積層も可能だ。また、コンパクト設計で幅6876㎜(工具収納本数38本)、奥行き4510㎜。
高性能AMヘッドは旋削/ミーリング主軸にAMヘッドを搭載し、金属粉末とレーザを同時に照射。パウダーノズルはコーティングに最適なコアキシャルノズルを搭載し、レーザ出力3kW、スポット径も3㎜と1・6㎜に交換できる。AMヘッドを使用しない場合はヘッドストッカに収納する。
積層技術も多種多様で、長尺ワークのメッキ加工など耐腐食、耐摩耗性のコーティングやワンチャッキングで破損個所の切削から積層、同時5軸加工での仕上げ、必要な箇所のみ積層し、材料費を削減、プレス金型などワンチャッキングで異なる材料・硬度の造形を行い、リードタイムを短縮など金型での活用方法も豊富。
溶融点の温度測定やノズルと溶融点までの距離の監視など最適な金属積層をアシストする「AM Assistant」機能で効率的な稼働をサポートするほか、数多くのメンテナンス機能も搭載し、ユーザーに使いやすさを訴求している。
積層造形市場は近年飛躍的に成長しており、金型や半導体エレクトロニクス、医療、航空宇宙など様々な分野で導入が進んでいる。造形機の増加により金属粉末材料や造形品の市場も拡大し、多品種少量生産型の生産形態が増えることから、金属積層造形やコーティング、欠損箇所の補修などの付加加工と切削除去加工の工程集約のニーズが高まっている。
金型新聞 2021年12月10日
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