金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MAY

23

新聞購読のお申込み

新日本工機・中西 章社長「ものづくり力向上を支援」

「30年間お客様とものづくりを改善し続けられる存在でありたい」—。そう話すのは一昨年に新日本工機の社長に就任した中西章氏。ライフサイクルの長い大型機械が強みなだけに、「長期間にわたって、顧客のものづくりをサポートするのは当然」だからだ。そのために、機械だけでなく、ソフト、制御を通じ、改善し続ける仕組みを構築している。4月に開かれるインターモールドでは「金型メーカーの課題をお聞きしたい」と話す、中西社長に同社の取り組みなどを聞いた。

なかにし・あきら
1981年生まれ、東京都出身。慶応義塾大学経済学部卒業後、横浜ゴム入社。経営共創基盤を経て、新日本工機入社。2020年社長就任。

30年間改善し続けられる存在に

顧客と長期的な関係を重視する理由は。

当社の大型機械は30年以上稼働する製品も多い。それだけ長く使って頂くのだから、その間、改善提案を続けるのは当然だ。そのために長期的な信頼関係も欠かせない。例えば、機械が保証精度内に入っていても、お客様の加工でNGがあるなら徹底的に改善に取り組む。顧客が満足できるものづくりを実現できなければ、我々の機械に価値はないと思っている。

大変ですが、加工技術の向上につながりますね。

金型加工機「DC—L」がその例の一つだ。ある顧客と10年以上かけて課題に向き合った。コストや性能を勘案しながら、X軸をリニア駆動に置き換えて課題を解決した。今後は機械技術だけでなく、デジタル技術も重要になってくる。

具体的に教えて欲しい。

金型づくりの課題は設計からトライまでのプロセス全体のリードタイムを短くすることだと認識している。それを実現するには、今まで見えなかったプログラムから加工状態までの変数を有機的に「見える化」することが重要になる。それにより金型づくりのプロセス全体の精度向上にアプローチができるようになる。

どう対応するのか。

当社の機械には「インテリジェントPC」という機能を搭載しており、加工中のあらゆるデータが収集できる。プログラム解析結果との比較や、設計データとの比較を通じて、より高い精度を追求していく。設計データから加工実績までの誤差を最小化し、金型づくりのプロセスに多数存在する変数を少しでも減らすことに貢献したい。

制御はどうでしょうか。

金型加工に特化した制御システム「DCS—Ⅷ」を搭載している。設計データを崩すことなく、速く、きれいに加工するための独自の制御システムだ。自動車デザインで重要視されているキャラクターラインをしっかり出す加工を実現する機能も追加している。

初めてインターモールドに出展します。

機械、ソフト、制御の三位一体で、金型で求められる「高速」、「高精度」、「高面品位」を実現する技術をお伝えしたい。展示も重要だが、インターモールドは金型メーカーさんの困りごとを聞く場でもあると考えている。大型金型加工に関する課題をお聞かせ頂きたい。

金型新聞 2022年3月10日

関連記事

ヴェロソフトウェア マークフリーブリー氏に聞く<br>一気通貫のソリューション 技能者に依存しないソフト開発

ヴェロソフトウェア マークフリーブリー氏に聞く
一気通貫のソリューション 技能者に依存しないソフト開発

この人に聞く 2018 金型設計製造向けCAD/CAMシステム「VISI」などを手掛けるヴェロソフトウェア。創業からM&A(合併と買収)などによって製品ラインアップを拡大し、最近では「WorkNC」や「Edge…

冨士ダイス 西嶋守男社長に聞く<br>世界で認知されるブランドに

冨士ダイス 西嶋守男社長に聞く
世界で認知されるブランドに

生産効率向上し、需要増に対応  耐摩耗工具メーカーとして国内トップシェアを誇る冨士ダイス。超硬合金製のダイスやロール、製缶用金型、ガラスレンズ成形用金型など耐摩耗工具に特化した事業を展開し、来年には創業70年を迎える。「…

【この人に聞く】三菱電機産業メカトロニクス事業部事業部長・清水則之氏「生産性高めるサービスを提供する」

 高精度、高性能な放電加工機で金型産業に貢献してきた三菱電機(東京都千代田区、03-3218-2111)。近年は、機械だけでなく、遠隔地からのメンテナンスサービスやAI技術の活用など金型づくりの高度化に対応するサービスや…

ケイ・エス・エム 金型技術生かし、医療やロボに参入【金型の底力】

徹底して顧客の声を聞く 高温の射出成形用金型を得意とするケイ・エス・エムは医療機器分野への参入やロボット販売など事業の多角化を進めている。新事業の立ち上げで苦労する企業が多い中、成功しているのは「金型技術をコアにものづく…

ユーザーとの距離近づけ 高付加価値化を提案
岡本工作機械製作所 石井常路社長

 研削盤メーカーの岡本工作機械製作所(群馬県安中市、027-385-5800)は今年5月、新たに3カ年の中期経営計画を発表した。新中期経営計画の達成に向けた基本戦略の一つとして「顧客付加価値強化」を挙げる。「今まで以上に…

トピックス

関連サイト