金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

13

新聞購読のお申込み

新日本工機・中西 章社長「ものづくり力向上を支援」

「30年間お客様とものづくりを改善し続けられる存在でありたい」—。そう話すのは一昨年に新日本工機の社長に就任した中西章氏。ライフサイクルの長い大型機械が強みなだけに、「長期間にわたって、顧客のものづくりをサポートするのは当然」だからだ。そのために、機械だけでなく、ソフト、制御を通じ、改善し続ける仕組みを構築している。4月に開かれるインターモールドでは「金型メーカーの課題をお聞きしたい」と話す、中西社長に同社の取り組みなどを聞いた。

なかにし・あきら
1981年生まれ、東京都出身。慶応義塾大学経済学部卒業後、横浜ゴム入社。経営共創基盤を経て、新日本工機入社。2020年社長就任。

30年間改善し続けられる存在に

顧客と長期的な関係を重視する理由は。

当社の大型機械は30年以上稼働する製品も多い。それだけ長く使って頂くのだから、その間、改善提案を続けるのは当然だ。そのために長期的な信頼関係も欠かせない。例えば、機械が保証精度内に入っていても、お客様の加工でNGがあるなら徹底的に改善に取り組む。顧客が満足できるものづくりを実現できなければ、我々の機械に価値はないと思っている。

大変ですが、加工技術の向上につながりますね。

金型加工機「DC—L」がその例の一つだ。ある顧客と10年以上かけて課題に向き合った。コストや性能を勘案しながら、X軸をリニア駆動に置き換えて課題を解決した。今後は機械技術だけでなく、デジタル技術も重要になってくる。

具体的に教えて欲しい。

金型づくりの課題は設計からトライまでのプロセス全体のリードタイムを短くすることだと認識している。それを実現するには、今まで見えなかったプログラムから加工状態までの変数を有機的に「見える化」することが重要になる。それにより金型づくりのプロセス全体の精度向上にアプローチができるようになる。

どう対応するのか。

当社の機械には「インテリジェントPC」という機能を搭載しており、加工中のあらゆるデータが収集できる。プログラム解析結果との比較や、設計データとの比較を通じて、より高い精度を追求していく。設計データから加工実績までの誤差を最小化し、金型づくりのプロセスに多数存在する変数を少しでも減らすことに貢献したい。

制御はどうでしょうか。

金型加工に特化した制御システム「DCS—Ⅷ」を搭載している。設計データを崩すことなく、速く、きれいに加工するための独自の制御システムだ。自動車デザインで重要視されているキャラクターラインをしっかり出す加工を実現する機能も追加している。

初めてインターモールドに出展します。

機械、ソフト、制御の三位一体で、金型で求められる「高速」、「高精度」、「高面品位」を実現する技術をお伝えしたい。展示も重要だが、インターモールドは金型メーカーさんの困りごとを聞く場でもあると考えている。大型金型加工に関する課題をお聞かせ頂きたい。

金型新聞 2022年3月10日

関連記事

顧客の成功考え、最適な提案 小林貞人氏(GFマシニングソリューションズ社長)【この人に聞く】

GFマシニングソリューションズ(横浜市神奈川区、045・450・1625)は今年8月、AM事業部長の小林貞人氏が社長に就任した。放電加工機やマシニングセンタ(MC)、自動化システムなどを手掛ける同社は今後、日本の金型業界…

田口型範 社長 田口 順さん(70)
〜ひと〜

親子2代で旭日単光章を受けた  昨年11月、秋の叙勲で「旭日単光章」を受賞した。創業以来72年連続で黒字経営を続けたこと、2007年に経済産業省から「元気なモノ作り中小企業300社」を受けたことなどが認められた。「個人で…

変化対応できる体質への転換 春田善和氏(冨士ダイス社長)【この人に聞く】

今年1月、超硬合金製の耐摩耗工具や金型を手掛ける冨士ダイス(東京都大田区、03・3759・7181)の新社長に春田善和氏が就任した。同氏は管理畑を歩み、財務部長や企画部長を歴任。海外拠点の立ち上げや、事業戦略の策定などに…

【新社長に聞く】共和工業・熊谷勇介社長「金型通じ、顧客の夢カタチに 」

くまがい・ゆうすけ1985年大東文化大学経済学部卒、同年共和工業入社。2013年海外営業部長、20年常務執行役員社長補佐、新潟県三条市出身、58歳。 大型の樹脂型を手掛ける地元三条市の共和工業に入社したのは1985年。以…

横田悦二郎氏

【プレス型特集】強みを維持し続けるには…
日本金型工業会 学術顧問 横田 悦二郎氏に聞く
プレス金型の強みと未来

ゼロベースで知恵絞る 得意な分野で連携を 顧客の生産技術をサポート  日本金型工業会の学術顧問を務める、日本工業大学大学院の横田悦二郎教授は、日本のプレス金型の強みを「他の型種に比べ、技術の蓄積が生かせる部分が大きい」と…

トピックス

関連サイト