研削盤メーカーの岡本工作機械製作所(群馬県安中市、027-385-5800)は今年5月、新たに3カ年の中期経営計画を発表した。新中期経営計画の達成に向けた基本戦略の一つとして「顧客付加価値強化」を挙げる。「今まで以上に…
新日本工機・中西 章社長「ものづくり力向上を支援」
「30年間お客様とものづくりを改善し続けられる存在でありたい」—。そう話すのは一昨年に新日本工機の社長に就任した中西章氏。ライフサイクルの長い大型機械が強みなだけに、「長期間にわたって、顧客のものづくりをサポートするのは当然」だからだ。そのために、機械だけでなく、ソフト、制御を通じ、改善し続ける仕組みを構築している。4月に開かれるインターモールドでは「金型メーカーの課題をお聞きしたい」と話す、中西社長に同社の取り組みなどを聞いた。

なかにし・あきら
1981年生まれ、東京都出身。慶応義塾大学経済学部卒業後、横浜ゴム入社。経営共創基盤を経て、新日本工機入社。2020年社長就任。
30年間改善し続けられる存在に
顧客と長期的な関係を重視する理由は。
当社の大型機械は30年以上稼働する製品も多い。それだけ長く使って頂くのだから、その間、改善提案を続けるのは当然だ。そのために長期的な信頼関係も欠かせない。例えば、機械が保証精度内に入っていても、お客様の加工でNGがあるなら徹底的に改善に取り組む。顧客が満足できるものづくりを実現できなければ、我々の機械に価値はないと思っている。
大変ですが、加工技術の向上につながりますね。
金型加工機「DC—L」がその例の一つだ。ある顧客と10年以上かけて課題に向き合った。コストや性能を勘案しながら、X軸をリニア駆動に置き換えて課題を解決した。今後は機械技術だけでなく、デジタル技術も重要になってくる。
具体的に教えて欲しい。
金型づくりの課題は設計からトライまでのプロセス全体のリードタイムを短くすることだと認識している。それを実現するには、今まで見えなかったプログラムから加工状態までの変数を有機的に「見える化」することが重要になる。それにより金型づくりのプロセス全体の精度向上にアプローチができるようになる。
どう対応するのか。
当社の機械には「インテリジェントPC」という機能を搭載しており、加工中のあらゆるデータが収集できる。プログラム解析結果との比較や、設計データとの比較を通じて、より高い精度を追求していく。設計データから加工実績までの誤差を最小化し、金型づくりのプロセスに多数存在する変数を少しでも減らすことに貢献したい。
制御はどうでしょうか。
金型加工に特化した制御システム「DCS—Ⅷ」を搭載している。設計データを崩すことなく、速く、きれいに加工するための独自の制御システムだ。自動車デザインで重要視されているキャラクターラインをしっかり出す加工を実現する機能も追加している。
初めてインターモールドに出展します。
機械、ソフト、制御の三位一体で、金型で求められる「高速」、「高精度」、「高面品位」を実現する技術をお伝えしたい。展示も重要だが、インターモールドは金型メーカーさんの困りごとを聞く場でもあると考えている。大型金型加工に関する課題をお聞かせ頂きたい。
金型新聞 2022年3月10日
関連記事
ホットランナの市場拡大を 今年、日本法人設立30周年を迎えたハスキー(東京都町田市、042-788-1190)。プリフォーム射出成形システムの世界最大手でありながら、ホットランナメーカーとしての側面も持つ。日本では20…
魂動デザインなど独自の哲学で「走る歓び」を追求するクルマづくりに取り組むマツダ。金型はそれを実現するための極めて重要なマザーツールだ。なぜ社内で金型を作り続けるのか。金型づくりを進化させるため取り組むこと、これから目指す…
日本AM協会専務理事 澤越 俊幸さん 金型、航空機、自動車、電子部品—。日本のものづくりに3Dプリンタ(AM)を普及させる。それを目標とする一般社団法人の専務理事を務める。会員企業や研究機関とスクラムを組み、セミナーによ…
樹脂やプレス金型の製作から少量の成形まで手掛けるハマダ工商は今年2月、事業再構築補助金を活用し、金属3Dプリンタを導入した。水管を自由に設計した冷却効果の高い金型で、反りを抑えた防犯レンズカバーの成形品を提供するのが狙い…
