金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

APRIL

13

新聞購読のお申込み

日本金型工業会会長・小出悟氏 産業規模の把握、人材教育、協調・協力などに注力

日本金型工業会の3期目会長留任が決まった小出悟会長(小出製作所社長)は6月9日、総会後のあいさつで抱負を語った。

日本金型工業会 小出悟会長(小出製作所社長)

小出会長は、日本の金型産業を持続可能な産業にする条件として、①金型産業ボリュームをどう考えるか②業界インフラについて③業界人財について④業界全体の意識・モラルについて⑤新技術の開発⑥公世界との強固な関係⑦工業会事務局の強化…の7つを挙げ、重点的に取り組む考えを示した。

金型産業ボリュームについては、「現在の金型産業の規模は、おおまかに1.4~1.5兆円としているが、厳密には正確な数字とは言い難い」と切り出し、「今、自分たちがどこに立っていて、今後世の中がどう変化し、どこに向かっていくのかを自分たちで考えるためには、現在の状況を正確に把握する必要がある。金型産業全体で捉え、現在の産業規模をできる限り正確な数字で揃えて提供していきたい」と語った。

業界インフラについても現状の把握が重要と指摘。「現在、材料費や工具費、電気代の高騰、半導体を始めとした部品不足による設備の納入遅れによって、思うように生産活動ができないという状況に陥っている。金型メーカーは出された仕事に対して、タイムリーにこなしていかなければいけない。そのためには、金型産業を支えるインフラ産業が健全に機能しているという確認がとれていなければ、私たちの将来は語れない」と述べた。

業界人財については、「人材は以前からの課題。そこに加えて、デジタル化が進む中、AIやIoTなどの知識を持った人材の確保や教育も必要になっている。『金型学校』などを通じて人材に関する課題解決に役立つものを提供してきたい」と語った。

また、業界全体の意識・モラルでは、協調・協力の重要性を訴えた。「金型産業自体が一つのワンボイスで協調・協力の姿を出していかなければ、顧客業界から存在感を示すことが難しくなるという危険性もある。協力して金型産業が日本の中にきちんと残れるような環境を作っていきたいと考えている」と語った。

新技術の開発では、人手不足が深刻化する中、「今までの勘・コツの技術だけでは通用しなくなり、自動化やAIなどの技術を活用しなければいけなくなる。そうした情報を発信し、どういう方向に進むべきかを示していきたい」と述べた。

公世界との強固な関係については、「日本の金型産業を守るためにも、金型産業が日本の産業を支えており、日本に残さないといけない産業だということを強く政府機関などに訴えていく必要がある。そういう努力を工業会として取り組んでいきたい」と示した。

また、工業会事務局の強化では、「将来をしっかりと見据えた一元的な活動が行えるように体制を整えていきたい」と語った。これらの7項目について、「会員の皆様と意見交換をしながら、一つひとつ計画し、実行していきたい」と述べた。

金型新聞 2022年6月9日

関連記事

日本金型工業会 取引ガイドライン浸透へ、動画で説明会

日本金型工業会が「金型取引ガイドライン」の浸透に向け、説明会を開催している。11月にはオンラインで説明会を開いたほか、今後は動画を用いるなど更なる浸透を図る計画だ。一部ではガイドラインを活用し、取引改善に成功するなど、そ…

天青会 忘年会に50人が参加

日本金型工業会東部支部の天青会(高野英治会長、タカノ社長)は12月9日、上野精養軒(東京都台東区)で忘年会を開催した。正会員や賛助会員など約50人が参加した。 高野会長は「今までお世話になった先輩方や金型工業会などに恩返…

日本金型工業会 小出会長が3期目留任

第10回定時総会 業界ワンボイスで、協調・協力 日本金型工業会(小出悟会長、小出製作所社長)は6月9日、オンラインで第10回定時総会を開いた。総会後の報告会で事業報告や決算報告、事業計画や予算案など全ての議案が承認された…

【年頭所感】経済産業省製造産業局素形材産業室室長・谷 浩

取引適正化と人材確保  当室において進めていく取組として、まず取引適正化が重要であると考えております。  昨年は「素形材産業取引適正化委員会」を設置し、「素形材産業取引ガイドライン」の改正案や普及のための対応策などについ…

イーグル会 結成50周年迎え、記念式典を開催

次世代への継承に 日本金型工業会中部支部の若手の会であるイーグル会は結成50周年を迎え、インターモールド名古屋で記念式典並びに座談会を開いた。同会は若手経営者の悩みを共有し、垣根なく研鑽する場として活動を行ってきた。代表…

関連サイト