5Gで機械を遠隔制御 NTTドコモと共同開発 キタムラ機械(富山県高岡市、北村彰浩社長、0766-63-1100)はこのほど、NTTドコモと共同で、第5世代通信(5G)を活用し、遠隔で自動運転ができる工作機械を共同で開発…
ワークス ガラス両面MLA金型を開発
マイクロボール工具で加工
レンズ金型を手掛けるワークス(福岡県遠賀町、093-291-1778)はガラス製両面マイクロレンズアレイ(MLA)の金型を開発した。独自の微細なナノ多結晶ダイヤモンド(NPD)工具による加工技術によって実現した。従来工法と比べてMLAの生産効率を高め、適用する製品の小型化にもつなげることができるという。

半導体レーザー製品に需要

開発した金型は超硬製で、円柱状の上面の縦13×横13㎜のスペースに直径0.1㎜、深さ4μmの凹んだ球面が1万個並ぶ。球面の表面粗さは±0.2μm。この金型を向かい合わせにしてガラスの素材を挟み、両面MLAを成形する。
ガラスレンズの金型は成形時に300℃に熱する。高温に耐えるため金型にも超硬が用いられる。そのためダイヤモンド砥石で研削加工する。しかし加工の過程で砥石が摩耗するため微細な球面を加工できず、直径0.5㎜が限界だった。
直径0.1㎜の球面は、粗加工した後、独自開発したNPDマイクロボール工具で仕上げた。CVDラッピング技術によって先端の表面を凹凸がない真球面にした工具で転写する。これにより1万個の球面を同じ精度で加工することに成功した。
今まで微細なガラス製MLAは金型で加工できないため、石英ガラスをドライエッチング法で加工していた。そのため片面ずつしか加工できず、片面を背中合わせに組み立てると10~20㎜の厚みが出る。屈折率は1.46のみ。生産は月2520個で、1個当たりのコストは5万円だった。
しかし開発した金型は両面MLAを成形でき、その厚さは2~3㎜。様々なガラスを成形でき、屈折率は1.8まで対応できる。月に5万4百個を生産でき、1個当たりのコストは5千円に抑えることができるという。
MLAはプロジェクタや自動車のヘッドライトなど半導体レーザー応用機器に用いられる。この金型で両面MLAを生産すれば、これまでの片面MLAと比べて製品を小型化し、生産コストも下げることができる。
半導体レーザー応用機器市場は2030年に50兆円に拡大するともいわれる。ワークスはMLA金型の研究を重ね、25年にも実用化を目指す。金型だけでなくレンズの量産も手掛け、30年に年間売上高25~30億円にする計画だ。
金型新聞 2022年7月1日
関連記事
金型作製プロセスでは原型に熱が影響することから、原型としての材料選択肢は少ない。産業技術総合研究所では構造を高精度に保存可能な金属薄膜を40度で成膜することができる低温成膜技術を開発した。この技術で3万個以上の小さな眼で…
独自のボタンダイ開発 プレス金型メーカーのハルツ(横浜市金沢区、045-783-8601)はこのほど、抜き加工のカス上がりを防ぐボタンダイを開発した。ダイの内径にボールプランジャーや凸材を埋め込み、抜きカスが上がるのを…
金型技術でアート作品 レンズの金型を手掛けるワークス(福岡県遠賀町、093・291・1778)は、高度な金型技術を活かしたアート作品を展示するウェブサイト「METAL ART GALLERY」を開設した。展示するのは精密…
測定アームとレーザートラッカー ヘキサゴン・メトロジー(神奈川県相模原市、042-700-3500)はこのほど、高精度スキャナ「Absolute Scanner AS1」を発売した。再校正の必要なく、測定アームとレーザー…


