自動車の電動化などによって部品メーカーは大きな変化に迫られている。車載用のプラスチック部品もその一つ。コネクタの狭ピッチ化、耐熱性の高い樹脂の採用などによって、金型や成形技術は高度化している。コネクタをはじめとする車載…
ササヤマ 機械加工棟を稼働し、効率化とDXを推進


テストプレス用板材の抜き加工や熱処理の内製化を進める

自動車部品などのプレス金型を手掛けるササヤマ(鳥取県鳥取市、0858・85・3380)は、本社工場に増築した機械加工棟を稼働した。3次元レーザー加工機など新たに設備を導入したほか古海工場を集約。生産体制を改善し、金型の製作期間短縮やコスト競争力強化につなげる。
増築した機械加工棟は敷地面積2260㎡で、これにより本社工場(約1万2800㎡)の機械加工棟は約2・2倍の広さ(約4110㎡)に拡大。ここに3次元レーザー加工機や真空熱処理炉を新たに導入。テストプレス用板材の抜き加工や、金型部品の熱処理の内製化を進める。
さらに新たにマシニングセンタ(MC)なども購入したほか、古海工場(9月末に閉鎖)のMCや研削盤も移設し、老朽化した機械と入れ替えるなど設備を刷新。本社工場の機械加工棟に金型加工の全ての工程を集約し、生産効率を高める。
前期で設立50周年を迎えた同社はこのほど次の50年を勝ち抜くための新中期経営計画(2022年8~23年7月)を策定した。機械加工棟の増設はその一環で、今後はDXの強化やマテハンの見直しなどで最終年度に金型の製作期間半減を目指す。
9月2日に開いた竣工式で笹山勝社長は、「コロナ禍やサプライチェーンの混乱など経営環境は大きく変化している。それに対応し次の50年を勝ち抜くため、DXや効率化を加速して金型の品質やコスト、スピードにおける競争力を高め、その一方で新規事業も立ち上げていきたい」と語った。
金型新聞 2022年10月10日
関連記事
日立金属(東京都江東区、0120・603・303)はこのほど、商号を「プロテリアル」に変更すると発表した。BCJ‐52(東京都千代田区)による公開買付けが成立した後、2023年1月4日に変更する予定。 新商号は「PRO(…
自動車用ヘッドランプなどプラスチック金型を手掛ける名古屋精密金型(愛知県知多郡東浦町、0562・84・7600)は昨年、渡邊祐子氏が社長に就任し、金型メーカーの新たな可能性に挑戦。地元である東浦町の特産品であるぶどうを原…
12000tの金型に対応 大型のダイカストマシンで、アルミ部品を一体鋳造する「ギガキャスト」。トヨタ自動車やリョービが参入を表明し、注目を集めている。ただ、国内でギガの量産金型を手掛けた企業はほとんどない。 三重県の共立…
建設機械やトラックなどの熱間鍛造部品を手掛ける図南鍛工。鍛造10ラインを備え、最大200㎏の大物部品や深穴中空品など多様な鍛造製品を生産する。競争力の高いものづくりを実現するために金型も内製化。高性能な加工設備やMOLD…


