金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

DECEMBER

18

新聞購読のお申込み

ササヤマ 機械加工棟を稼働し、効率化とDXを推進

笹山勝社長

テストプレス用板材の抜き加工や熱処理の内製化を進める
導入した真空熱処理炉

自動車部品などのプレス金型を手掛けるササヤマ(鳥取県鳥取市、0858・85・3380)は、本社工場に増築した機械加工棟を稼働した。3次元レーザー加工機など新たに設備を導入したほか古海工場を集約。生産体制を改善し、金型の製作期間短縮やコスト競争力強化につなげる。

増築した機械加工棟は敷地面積2260㎡で、これにより本社工場(約1万2800㎡)の機械加工棟は約2・2倍の広さ(約4110㎡)に拡大。ここに3次元レーザー加工機や真空熱処理炉を新たに導入。テストプレス用板材の抜き加工や、金型部品の熱処理の内製化を進める。

さらに新たにマシニングセンタ(MC)なども購入したほか、古海工場(9月末に閉鎖)のMCや研削盤も移設し、老朽化した機械と入れ替えるなど設備を刷新。本社工場の機械加工棟に金型加工の全ての工程を集約し、生産効率を高める。

前期で設立50周年を迎えた同社はこのほど次の50年を勝ち抜くための新中期経営計画(2022年8~23年7月)を策定した。機械加工棟の増設はその一環で、今後はDXの強化やマテハンの見直しなどで最終年度に金型の製作期間半減を目指す。

9月2日に開いた竣工式で笹山勝社長は、「コロナ禍やサプライチェーンの混乱など経営環境は大きく変化している。それに対応し次の50年を勝ち抜くため、DXや効率化を加速して金型の品質やコスト、スピードにおける競争力を高め、その一方で新規事業も立ち上げていきたい」と語った。

金型新聞 2022年10月10日

関連記事

明輝 黒柳会長お別れの会、500人が参列

プラスチック金型メーカー、明輝(神奈川県厚木市、黒柳貴宏社長)の会長で5月5日に78歳で亡くなった黒柳告芳氏の「お別れの会」が7月24日、東京千代田区の東京會舘で開かれた。取引先や業界関係者、OBなど約500人が参列し、…

リヒト精工 ヘッドランプ金型向け窒化処理技術を開発

高い鏡面性を実現 熱処理から表面処理まで独自技術を持つリヒト精光(京都市南区、075-692-1122)はインターモールド2022大阪でエジソンハード処理(新ガス窒化処理法)の新技術を披露した。成形時のキズや摩耗の激しい…

日本成型産業 金型の適切管理を啓発【金型応援隊】

主に射出成形関連機器の販売・買取を手掛ける日本成形産業は昨年7月に、金型保管用レンタルスペース「金型ロッカー」を開設し、金型の適切な管理を呼びかけている。場所は狭山日高インターから車で約10分の位置。近年取沙汰される型保…

豊洋エンジニアリング T・D・Cモールドに社名変更

プラスチック射出成形用金型メーカーの豊洋エンジニアリング(福岡県遠賀町、093-293-0114)は4月1日、「T・D・Cモールド」に社名を変更した。創業から30期目を迎えるのを機に、精密金型や微細加工を得意とする企業の…

三洋技研 ワンチャックで穴と形状加工【特集:尖った技術を使いこなせ】

工程集約で短納期化 自動車や家電、住宅設備向け精密プラスチック金型を手掛ける三洋技研(名古屋市西区)は1987年に設立し、顧客の開発案件から金型設計・製作、トライ(30~150t)までの体制を確立。熱可塑性樹脂から熱硬化…

トピックス

関連サイト