同社は1920年の創業で、接点などの電子機器向けのプレス部品を強みに業容を拡大してきた。近年は、車載部品での採用も進んでおり、その精密な金型とプレス技術は世界中で認められている。 例えばスマートウォッチに搭載された気圧セ…
「大型レーザーや自動化に注力し、生産性向上、現場改善を提案する」 木元武一氏(ALPHA LASER JAPAN取締役COO)【この人に聞く】
独・アルファレーザー社は1994年に設立されたレーザーシステムメーカー。世界で初めて移動式レーザー溶接機を開発し、肉盛溶接現場に革新をもたらしてきた。近年では高出力モデルの開発や、3Dプリンタ事業などにも注力する。日本市場にはどんな技術を提供していくのか。日本正規代理店を務めるALPHA ASER APANの木元武一氏に今後の展開などを聞いた。
きもと・たけかず
1969年生まれ、東京都出身。金型の仕上げ工具、機器などを扱う輸出入商社や砥石メーカーの営業責任者を経て、2022年7月ALPHA LASER JAPANに入社し、現職。
貴社について。
2018年にアルファレーザー社の日本正規代理店として設立した。佐賀県鳥栖市に本社を構える他、愛知県小牧市に名古屋営業所を持つ。年内には東京にも営業拠点を開設する予定だ。日本市場でアルファレーザー社のレーザー溶接機、ファイバーレーザー溶接機の販売からサービス全般を手掛けている。
製品の特長は。
一つは豊富なラインアップだ。20年ほど前に世界で初めて開発した移動式レーザー溶接機を始め、据え付け式や、クローズド式、手作業向けなど、用途や現場に応じた製品を30モデル以上揃えている。また、品質の高さも特長の一つ。レーザーヘッド部はアルミの削り出しで、堅牢性の優れた機械構造を採用している。これにより、高精度かつ高品質な肉盛溶接を可能にしている。
注力製品は。
一つは今年発表した出力1200Wのファイバーレーザー溶接機。肉盛り溶接では世界最大で、より広い面積を高速で肉盛溶接することができる。また、ワイヤだけでなく、粒子径30~150μmの金属パウダー粉末を使用した肉盛溶接にも対応する。大型金型や、従来はTIG溶接で行っていた補修量の多い肉盛などに適している。海外では蒸気タービンのロータフィンの修理・補修などにも活用されており、すでに日本市場でも提案を始めている。11月のJIMTOF2022にも出品している。
その他には。
自動化も大きなテーマ。JIMTOF2022には、ワイヤを自動で供給するオートフィーダー搭載モデルを出品。作業現場の改善、安全性の向上に貢献できるシステムを提供していきたい。
昨年には3Dプリンタをリリースした。
今後日本市場でも積極的に売り込んでいきたい。「AL3D‐METAL200」は造形範囲がφ50~100㎜。研究開発分野を中心に提案していきたいと考えている。
今後の展開は。
まずは本社、名古屋、東京の3拠点体制でスピード感のある対応を目指す。アルファレーザー社の経営理念である「FROM VISION TO INNOVATION(ビジョンからイノベーションへ)」のもと、今後もユーザーニーズに合った革新的な製品を日本市場に提供していきたい。
金型新聞 2022年11月10日
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