事業継続のために始めた3S人を変え、行動体質にカギはブレない姿勢とビジョン 当社は冷間鍛造金型や文書・図面管理ソフト『デジタルドルフィンズ』、教育事業を手掛け、従業員数は23名です。社内のフリーアドレス化、リモートワー…
「大型レーザーや自動化に注力し、生産性向上、現場改善を提案する」 木元武一氏(ALPHA LASER JAPAN取締役COO)【この人に聞く】
独・アルファレーザー社は1994年に設立されたレーザーシステムメーカー。世界で初めて移動式レーザー溶接機を開発し、肉盛溶接現場に革新をもたらしてきた。近年では高出力モデルの開発や、3Dプリンタ事業などにも注力する。日本市場にはどんな技術を提供していくのか。日本正規代理店を務めるALPHA ASER APANの木元武一氏に今後の展開などを聞いた。

きもと・たけかず
1969年生まれ、東京都出身。金型の仕上げ工具、機器などを扱う輸出入商社や砥石メーカーの営業責任者を経て、2022年7月ALPHA LASER JAPANに入社し、現職。
貴社について。
2018年にアルファレーザー社の日本正規代理店として設立した。佐賀県鳥栖市に本社を構える他、愛知県小牧市に名古屋営業所を持つ。年内には東京にも営業拠点を開設する予定だ。日本市場でアルファレーザー社のレーザー溶接機、ファイバーレーザー溶接機の販売からサービス全般を手掛けている。
製品の特長は。
一つは豊富なラインアップだ。20年ほど前に世界で初めて開発した移動式レーザー溶接機を始め、据え付け式や、クローズド式、手作業向けなど、用途や現場に応じた製品を30モデル以上揃えている。また、品質の高さも特長の一つ。レーザーヘッド部はアルミの削り出しで、堅牢性の優れた機械構造を採用している。これにより、高精度かつ高品質な肉盛溶接を可能にしている。
注力製品は。
一つは今年発表した出力1200Wのファイバーレーザー溶接機。肉盛り溶接では世界最大で、より広い面積を高速で肉盛溶接することができる。また、ワイヤだけでなく、粒子径30~150μmの金属パウダー粉末を使用した肉盛溶接にも対応する。大型金型や、従来はTIG溶接で行っていた補修量の多い肉盛などに適している。海外では蒸気タービンのロータフィンの修理・補修などにも活用されており、すでに日本市場でも提案を始めている。11月のJIMTOF2022にも出品している。
その他には。
自動化も大きなテーマ。JIMTOF2022には、ワイヤを自動で供給するオートフィーダー搭載モデルを出品。作業現場の改善、安全性の向上に貢献できるシステムを提供していきたい。
昨年には3Dプリンタをリリースした。
今後日本市場でも積極的に売り込んでいきたい。「AL3D‐METAL200」は造形範囲がφ50~100㎜。研究開発分野を中心に提案していきたいと考えている。
今後の展開は。
まずは本社、名古屋、東京の3拠点体制でスピード感のある対応を目指す。アルファレーザー社の経営理念である「FROM VISION TO INNOVATION(ビジョンからイノベーションへ)」のもと、今後もユーザーニーズに合った革新的な製品を日本市場に提供していきたい。
金型新聞 2022年11月10日
関連記事
5軸MCで原寸大のシャトルを作った 原寸大のバドミントンシャトルをアルミ合金で作り上げた。羽の厚みは0.6㎜と薄く、細い。そんな加工難度の高い形状を、5軸マシニングセンタ(MC)を駆使して加工した。その高い技術力と柔ら…
親子2代で旭日単光章を受けた 昨年11月、秋の叙勲で「旭日単光章」を受賞した。創業以来72年連続で黒字経営を続けたこと、2007年に経済産業省から「元気なモノ作り中小企業300社」を受けたことなどが認められた。「個人で…
自動車の電動化に商機 「日本に残る分野に経営資源を投下していく」。そう話すのは「エバーロイ」ブランドで知られる、超硬材料メーカーの共立合金製作所の池田伸也超硬事業部長。同社が国内で伸びると判断するのは、①大型の超硬材料…
国際競争に負けない型づくり 冷間鍛造金型メーカーの東京鋲螺工機(埼玉県新座市、048・478・5081)はこの10年間で、売上規模を倍増させた。リーマンショック後の急激な落ち込みから、超硬合金の直彫り加工技術の開発や顧…