金型は成長産業 「金型は世界的には成長産業」―。そう話すのはCAD/CAMメーカー、C&Gシステムズの塩田聖一社長。コンピューターエンジニアリング(CE)とグラフィックプロダクツ(GP)の合併から4年半、年平均の成長率1…
木村有貴さん 金属3D造形の困りごとを解決する【ひと】

金属3Dプリンタで造形した金型部品のトラブルを分析・解決する「診断士」のような業務を担当する。珍しいトラブルほどテンションが上がるそうで、「難しい問題を解明できた時の達成感が何よりも気持ちがいい」。
大学では金属材料を研究。材料を追求するだけでなく、学んだ知見を活かし、製品が造りたいと自動車業界を選んだ。研究開発部門を志望したが、配属先は現場に近い大府工場。
決まった時「トイレでこっそり泣いた」くらいショックだった。「当初は作業服を着ることや、ヘルメットをかぶることにも抵抗があった」と笑う。
そんな彼女の個性やキャリアを見て、上司の佐藤良輔室長は「工場の常識を変えるには彼女のようなタイプが必要。従来と違う育成がいい」とすぐに金属3Dプリンタの担当に。2年目に社内技報を書かせるなど「あり得ない経験をしてもらった」と苦笑いする。
入社4年目だが、今や担当する問題解決は金属3Dプリンタにとどまらない。同社で使ったキャビティは全て彼女の元に集まるようになっており、彼女の許可なしで廃棄もできない。自ら部品の問題点を発見し、分析・解決するためだ。今後も「プリンタと金型で得た知見を融合させ、金型の不具合のメカニズムをもっと解明したい」と、達成感を得るためのネタは尽きない。
金型新聞 2022年11月10日
関連記事
自動車の電動化に商機 「日本に残る分野に経営資源を投下していく」。そう話すのは「エバーロイ」ブランドで知られる、超硬材料メーカーの共立合金製作所の池田伸也超硬事業部長。同社が国内で伸びると判断するのは、①大型の超硬材料…
今年5月、日本金型工業会東部支部の若手経営者や後継者で組織される天青会の第50代会長に就任した。「つながりを創る」をスローガンに掲げ、コロナ禍で希薄化した会員同士のつながりや、海外とのつながりを強化する活動に取り組む。 …
「設計の効率化は業務フロー全体を見直さないと意味がない」。そう話すのは、日本デザインエンジニアリングの岩壁清行社長。同氏は長年自身も金型づくりに携わり、近年ではフィリピンで設計支援を手掛ける。また、20年以上前から、日…
中小製造業のグループ化事業に集中できる環境を整備優れた技術守り次代につなぐ 2006年に金型ベンチャー企業から父が経営するねじメーカーの由紀精密に入社しました。そこで感じたのは企業規模が小さすぎて、あらゆる機能が無さすぎ…