常識にとらわれない金型 イノベーションを起こし新しい収益モデルを創る 〜新ビジネス〜 1975年生まれ、静岡県出身。98年立命館大学卒業後、富士通に入社し、システム販売などに従事。2004年稲垣金型製作所に入社、18年…
立形5軸MCによる自動化を提案 高橋章氏(安田工業 営業本部国内営業部 部長)【この人に聞く】
EV金型を高精度加工、自動化提案や技術向上に力
安田工業はこのほど、立形5軸マシニングセンタ(MC)の新機種「YBM Vi50」を発表した。立形5軸MCの中型機で、EV(電気自動車)部品の金型を高精度、高能率に加工できる。今後「Vi50」をはじめ5軸MCによる自動化を金型メーカーに提案していくという。営業本部国内営業部の高橋章部長にその狙いや背景を聞いた。

たかはし・あきら
1964年生まれ、岡山県倉敷市出身。82年安田工業に入社。技術部電気設計、営業部技術サービスを経て90年営業部名古屋営業所。2008年名古屋営業所長、15年大阪営業所長、20年販売促進部部長、21年営業本部国内営業部部長。
立形5軸MC「YBM Vi50」。11月に開催されたJIMTOF2022でお目見えしました。
「Vi50」は高精度と高剛性を兼ね備えた立形5軸MCで、最大直径650㎜のワークを加工できる。独自のダイレクトドライブとプリロード自己調整型のスピンドルを搭載したほか、機体温度制御により各軸の熱変位を最小限に抑え、金型を高精度に加工できる。
これまで立形5軸MCはYMCの2機種とYBM Vi40の計3機種だったが、Vi50が加わり、加工できる金型の領域が広がった。
「Vi50」による加工が最もマッチする金型は。
想定しているのはEV用の次世代駆動装置「イーアクスル」の筐体などのアルミダイカスト金型。ダイカスト金型もスライドコアに関連する部分などに高い精度が求められる。
Vi50はそうしたイーアクスルの金型を高精度、高能率に加工できる。もちろんそればかりでなく複雑なプラスチック金型の加工やギヤの鍛造金型にも対応できる。
以前に比べて5軸MCを導入する金型メーカーが増えているように感じます。
今でこそ金型の加工に採用されることが増えてきたが、まだまだ進んでいるとは言えない。そのボトルネックが精度を維持する難しさ。そこで当社はこの10年、5軸加工をサポートするソフトウェアの開発に力を入れてきた。
その一つが、正しい校正作業をナビゲートする「Navi‐CAL」。これらのソフトウェアによって5軸加工の経験が浅い企業にも5軸MCを使ってもらえるようにしていきたい。
5軸加工のメリットは。
生産性の向上。テーブルを傾けることで段取り替えすることなくワンチャッキングで金型を加工できる。が、それだけではない。自動ワークチェンジャーを併用すれば金型の無人連続運転も可能だ。
以前と比べて5軸MCもワークチェンジャーも性能が向上し品質に問題のない加工ができる。しかし海外に比べて日本での導入は多いとはいえない。金型をはじめ日本のものづくりは生産性向上が課題。5軸MCによる次の自動化技術として提案に力を入れたい。
金型新聞 2022年12月10日
関連記事
T・D・Cモールド 製造部 製造係 松尾 由貴子さん 加工精度±2μm以内の微細精密な金型のモデリングや加工プログラムを作成する。そのスキルは社内外でも高く評価され、昨年には工作機械メーカーの碌々産業が優れた加工技術者に…
当社は創業から50年間、冷間圧造金型一本で事業を続けてきました。しかし、10年後も同じように事業を続けていられるかというと、そうは考えていません。今ある仕事は相当減っていると思います。感覚的な予測になりますが、だいたい3…
自分の強み生かす道を 本田技研工業 完成車新機種推進部 主任技師 田岡 秀樹氏に聞く 高級車か、低価格車か、2極化も 金型なくして新車開発ならず 自動運転、ライドシェア、電気自動車(EV)の進化―。自動車業界では急激な変…
人手不足や採用難で悩む金型メーカーは多い。対応策として海外人材や女性など多様な人材活用の重要性が指摘されている。しかし、そうした人材を生かすには職場の環境や社員の意識を変えるなど簡単ではない。プラスチック金型メーカーの東…


