大事なのは、自信を持つこと日本メーカーの力が持続可能な社会の実現には必要 1983年に牧野フライス製作所に入社してから、海外畑を歩んできました。キャリア当初は、アメリカ向け立形マシニングセンタや放電加工機の営業支援を担当…
【インタビュー】ミスミグループ本社 常務執行役員 ID企業体社長・吉田 光伸氏「ものづくりのDXを加速」
ミスミグループ本社(東京都文京区、03- 5805-7050)はこのほど、オンライン機械部品調達サービス「meviy(メビィー)」の新機能をトヨタ自動車と共同で開発した。3DCAD上で設定した部品の穴情報を「meviy」に自動で反映させる機能で、これまでかかっていた手間を削減する。「ユーザーと手を取り合いながら共創し、ものづくりのDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させていきたい」と話す吉田光伸常務に狙いや今後の展開などを聞いた。
ユーザーと共創

よしだ・みつのぶ
1973年生まれ、福井県出身。金沢大学法学部卒業、2008年ミスミ入社、18年ID企業体社長、20年常務執行役員、現在に至る。
今回、共同開発に至った経緯は。
トヨタ自動車は「meviy」を初期の頃から活用してもらっているユーザーの1社。これまでにも同社の要望やアイデアを取り入れて開発を進めてきた。
トヨタ自動車と共同開発する理由とは。
当社は「meviy」によって、ものづくりのDXを目指している。トヨタ自動車も紙図面作成の非効率に着目し、3DCADデータのみで設備設計・加工・組付けを完結させる最先端のものづくりの仕組みを構築してきた。同社のノウハウを取り入れた機能を搭載することで、「meviy」をより多くのユーザーに活用してもらい、製造業全体のDXに貢献できると考えた。
開発した機能とは。
3DCAD上で設定した部品の穴の種類や精度といった情報を「meviy」に自動で反映させる機能だ。「meviy」は板金・切削部品の3DCADデータをアップロードすることで、即時見積もり、発注が可能なサービスだが、ユーザーが3DCAD上で設定した部品の穴情報はアップロードした際に完全には引き継がれず、都度指定し直す必要があった。新機能によって、そうした作業の手間が省け、作業効率を約30%向上させることが可能になった。
なぜ自動で反映させることができるのか。
穴の種類や精度ごとに色属性を設定することで可能にした。設計データ側で設定した色属性から部品の穴情報を自動で認識し、「meviy」に反映させることができる。金型でも面精度や公差などを色で指定してデータをやり取りするが、それと同じようなイメージだ。切削プレートでは色属性はタップ穴の並目と細目、インサート、精度穴の4タイプで設定できる。細かい機能かもしれないが、設計者の作業負担軽減に大きく役立つ機能だと考えている。
今後の展開は。
今回のリリースはあくまで第一弾。今後もトヨタ自動車と共同開発を進め、新しい機能を追加していくつもりだ。
「meviy」は2016年にリリース以来、現在までにユーザー数は6万を超え、アップロードされたデータ数も累計で550万を超えた。しかし、「ものづくりのプラットフォーム」として価値を広げていくためには、さらに進化させていく必要がある。さらなる機能強化や切削と板金以外の加工への対応なども考えている。それにはオープンイノベーションが欠かせない。今後もユーザーと手を取り合いながら共創し、ものづくりのDXを加速させていきたい。
金型新聞 2021年10月10日
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