金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

06

新聞購読のお申込み

型青会 日本ツクリダスの工場を見学

多品種少量の部品や金型、紙とシステムで効率化

全社員が生産管理ソフトで情報共有
清水一蔵会長
角野嘉一社長

日本金型工業会西部支部の若手会員でつくる型青会(清水一蔵会長・福井精機工業社長)は6月16日、アナログとデジタル技術によって多品種小ロットの金属部品や金型部品を効率良く生産する、日本ツクリダス(堺市南区)の工場見学会を開いた。

日本ツクリダスが手掛ける金属部品や金型部品はそのほとんどが短納期。500社以上の企業と取引があり、毎月600~900件を受注する。協力企業に外注もするが、全受注の約30%を社内で加工する。

多品種小ロットで短納期—。それに対応するために活用するのが自社開発した生産管理ソフト「エムネットくらうど」などデジタルツールだ。材料の入荷、粗加工、仕上げ加工、品質検査。それらの工程が完了するごとに伝票のバーコードを読み取る。

読み取った情報は「エムネットくらうど」に反映。全ての仕事の進捗はガントチャートでも表示する。特に、短納期に対応するため、納期が間近に迫る仕事を優先して目立たせる。

企画開発部広報の井上光樹氏は「エムネットくらうどの情報は全ての部門、全社員が共有している。その情報をもとに納期に間に合うように社内で助け合う。まさに短納期対応のカギを握っている」と話す。

ただ、仕事の全てをデジタル化にはしない。工程から工程へと仕事のバトンタッチする際は今なお紙の伝票を使う。角野嘉一社長は「仕事を『伝える』『優先順位を理解する』『共有する』などは紙の方が便利。紙(アナログ)とソフト(デジタル)の連携が大切」と強調した。

清水会長は、「様々な取り組みに挑戦されていることにとても刺激を受けた。この工場見学会で知り、感じことを今後活かしていきたい」と語った。

金型新聞 2022年7月1日

関連記事

型技術協会 「金型産業とDXの最前線」テーマにセミナー開催

オンラインで5月26日 型技術協会(横浜市中区、045-224-6081)は5月26日、オンラインで「金型産業とDXの最前線」をテーマに型技術セミナーを開く。DXに取り組んでいる金型や自動車メーカーらの技術者を招き、最新…

ものづくり日本大賞 候補者の募集開始

8月31日まで 経済産業省は5月20日、ものづくりの第一線で活躍する人材を表彰する「第9回ものづくり日本大賞」の応募を開始した。締切りは8月31日。秋頃に審査し、それ以降に受賞者を決める。 ものづくり日本大賞は、日本の産…

岐阜で型技術ワークショップ 参加申し込み10月30日まで

岐阜で11月17~18日 金型技術の講演会、工場見学も 型技術協会(横浜市中区、045-224-6081)は11月17~18日、じゅうろくプラザ(岐阜市橋本町)で、「型技術ワークショップinぎふ」を開催する。参加費は同会…

日本金型工業会西部支部 ウェブセミナーを開催

M&A、中小企業生き残り戦略 日本金型工業会西部支部(山中雅仁支部長・ヤマナカゴーキン社長)は2月18日、オンラインセミナーを開き、「M&Aとは何か~中小企業の生き残り戦略としての活用法~」をテーマに、池…

大分県で金型のプロが技術指導、保全技能レベルの底上げを図る

大分県で操業する自動車部品メーカーの技術者が金型の保全技術を学ぶ「金型保全技術者育成講座」。熟練のノウハウを持つ金型のプロが実践さながらの保全技術を指導する。大分県ではいまも県内で金型保全を補完できる環境が整っていない。…

トピックス

AD

FARO スキャンしたらすぐに結果まで:工数低減を実現

金型のメンテナンス、修復、複製に3次元測定アームを活用 製品を製造するために欠かせない金型ですが、そのメンテナンスには多くの課題が存在します。金型は使用するうちに摩耗し、時... 続きを読む

関連サイト