新天地を求めて、世界に進出していった日本の金型メーカーは、何を考え、どんな苦労や課題を乗り越えて、取り組みを進めてきたのか。また、さらなる成長に向け、どんな青写真を描いているのか。中国、タイ、メキシコ、アメリカ、欧州そ…
笹山勝社長に聞く SAIMS247が目指すこと【ササヤマ challenge!Next50】
新中期経営計画「SAIMS247」。その狙い、そして目的は。笹山勝社長に聞いた。
「短納期」を強みに、海外での競争に打ち勝つ

1968年生まれ、鳥取県出身。92年石川島システムテクノロジー(現IHIエスキューブ)に入社し物流システムのソフトウェア開発に携わる。97年ササヤマ入社。2002年開発課課長、06年取締役営業部長、07年専務取締役、11年代表取締役。
SAIMS247の3カ年の目標は金型の製作期間半減。その真の狙いは金型の競争力の再強化です。当社が得意とするのは塑性変形の予測が難しいウルトラハイテン材用のプレス金型。経験とノウハウが必要で今なお世界をリードしている。工期を半分にしてそのリードをさらに広げようと考えています。
その目的は海外での競争に打ち勝つためです。経験やノウハウが要るとはいえ韓国や中国、東南アジアの金型メーカーも力をつけている。豊富な資金力や最新技術により短期間でその差を縮められることもあり得る。そうなる前に「短納期」という強みを生かし数歩前を走ろうと思っています。
背景にあるのは自動車業界の大きな変化です。脱炭素化の動きが世界で広がりEV化が加速。自動車や部品メーカーを取り巻く世界地図がどんどん変わっている。そうした中でこれまでと同じことを続けていては競争から振り落とされるかもしれない。新しいチャレンジが必要です。
当社は創業期に生活家電、そして電子レンジ、テレビ、自動車部品と約10年のスパンで手掛ける金型を変化してきました。まさに時代のニーズの変化とともに。自らを変えるのはリスクが伴い、エネルギーや勇気が要ります。しかしこれまでの変化が無ければ当社の今もありませんでした。
そして今、まさにその10年の節目を迎えていると感じています。次に取り組むテーマは海外市場での海外金型メーカーとの競争。それに勝てる力をSAIMS247で身につけて自動車業界の変化のうねりの中で打ち勝っていきたい。
当社は前期で設立50年を迎えました。しかし現状に甘んじ変化への挑戦をやめたら次の50年も存続しているか分からない。会社と社員の未来を切り開くため、次の50年に向けてチャレンジしていきます。


会社概要
- 創業:1969年(設立:1972年)
- 代表者:笹山勝社長
- 従業員数:67人
- 本社:鳥取市河原町布袋530-1
- 電話:0858-85-3380
- Sasayama USA Corp.:米国テネシー州マーフリーズボロ市
- 事業内容:自動車のシートやドア、ボディ骨格、足回り部品などの精密プレス金型設計製作
- 得意な金型:大型順送金型、トランスファー金型
- 売上高:11億2200万円(2022年7月期)
金型新聞 2023年4月10日
関連記事
特殊鋼材料の販売や金型のメンテナンスを手掛ける商社の南海モルディ(22年9月に南海鋼材から社名変更)は、オリジナル製品「予熱くん」や「肉盛りくん」を開発、販売し好評を得ている。 「予熱くん」は、製造前の金型予熱、焼き嵌め…
モノの本質を学ぶ場 金型は最適な教育ツール 企業との接点が重要 〜次世代人材の教育〜 1963年生まれ、中国・黒竜江省出身。工学部・機械工学科教授、研究テーマ:プロセス・トライボロジー、型工学、冷間鍛造・板鍛造。92年…
金型の価値が変わる これからの価値とは、生産技術支えるプロデュース力 高度な技能や経験、専門知識がなくても金型が作れる環境になってきました。なぜなら、これまで職人技と言われた金型加工は工作機械や切削工具などの発達によっ…
自動車部品向けプレス金型メーカーの進恵技研は今年4月、本社工場に隣接する西工場に新棟を設立し、第7工場として稼働を開始した。門形マシニングセンタ(MC)5台や、40tクレーンなどを設備し、より大物加工に対応できる体制を構…