世界的な設備投資需要が低迷 ミスミグループ本社(東京都千代田区)の2024年3月期決算は、売上高が前年同期比1・5%減の3676億4900万円となった。製造業を中心にグローバルで設備投資需要が低迷し、減収。今期の売上高は…
ミスミとパンチ資本提携
相互供給や海外開拓で協業
ミスミグループ本社(ミスミG)とパンチ工業は10月7日、資本業務提携したと発表した。ミスミGがパンチ工業の第三者割当を引き受けるなど相互に株式を持ち合う。両社の強みを生かし、国内で商品を相互供給するほか、海外の市場開拓も共同で行う。
ミスミGは12億6900万円を投じ、パンチ工業の第三者割当を引き受ける。これにより、パンチ工業の株式300万株取得し、10%超を所有する第2位の株主になる。一方、パンチ工業も同額程度のミスミGの株式を市場から買い付ける。
ミスミGは近年、オンラインによる部品調達「メビー」などデジタル技術を強化するほか、金型にとどまらずFA部品でも世界中にマーケットを広げている。2024年3月期決算では海外売上高が1965億円と海外比率が5割を超えている。
その一方、パンチ工業の24年3月期の売上高は383億円。精密加工技術を武器に、金型部品以外でも3D計測サービスや、航空宇宙関連など事業の多角化を進めている。
こうした、ミスミGのデジタル技術や海外ネットワーク、パンチ工業の精密加工技術などの強みを補完しあうことで、金型部品だけにとどまらず、金属加工分野全般で、さらなる成長ができると判断した。
今後について、両社とも「具体的な施策はこれから詰める」としているが、まずは国内で相互に商品供給をすることでシナジーを図る。将来的には、成長が期待できる海外市場で、互いのネットワークを活用するなどして、市場開拓も共同で行う。
金型新聞 2024年11月10日
関連記事
病院や鹿屋市に寄贈 プラスチックやダイカストの金型を手掛けるワールド工業(兵庫県宝塚市、0797・76・6473)はこのほど、本社のある宝塚市の宝塚第一病院などにフェイスシールドやアイシールドを寄贈した。 新型コロナ…
鈴木(長野県須坂市)はこのほど、長野県が発行するグリーンボンドに投資したと発表した。投資額は明らかにしていないが、社内での省エネへの取り組みだけでなく、投資を通じ環境負荷低減に貢献する。 グリーンボンドは地方自治体らが、…
ムトー精工はこのほど、岐阜県各務原市の本社工場の近くに新工場向けの用地を落札したと発表した。増加する電動車向けの受注増加に対応する。工場の着工や規模などは今後詰める。 岐阜県各務原市が進めている工業団地の用地2万2724…
車載・電子部品に対応 プレス金型やプレス加工を手掛ける伊藤製作所(三重県四日市市、059・364・7111)はプレス工場を増設し、新たに受注した車載・電子部品に対応する順送プレス加工ラインを新設。プレス加工から洗浄、検査…