成形効率や品質向上を提案 非鉄金属や銅などを扱う専門商社の白銅(東京都千代田区、03-6212-2811)が金型向け銅合金の拡販に注力している。昨年からマテリオン社(米)の銅合金「モールドマックスHH」を国内で唯一在庫…
新明和工業 成膜&研磨で金型を長寿命化
最短2時間で研磨
多結晶ダイヤモンドのコーティング装置を手掛ける新明和工業(兵庫県宝塚市、0798・54・2156)は、コーティング後の研磨技術の開発にも注力している。これまで時間がかかっていた鏡面仕上げを最短2時間でできる。小型の超硬合金の金型への適用を想定する。成膜装置と研磨技術の両方を提供し、金型分野へ販路拡大を目指す。
同社が提供するダイヤモンドコーティング装置では、多結晶ダイヤモンドを金型に均一に成膜できる。ただコーティング後は表面が粗くなるため研磨して滑らかにする必要があるが、従来の研磨方法では鏡面になるまで3日ほどかかっていたという。そこで同社は薬液中で電気分解を利用して研磨する独自手法を開発(特許取得済)。最短2時間での鏡面仕上げを実現した。

メカトロ本部技術部の岡本浩一部長は「当社の研磨は曲面部分も磨きやすく、金型の細かい箇所も上手く磨ける」と話す。
ダイヤモンドコ―ティングは電池など小型部品を作るための超硬合金の金型への適用を想定する。研磨技術だけの提供はせず、装置購入時に希望がある場合はセットで供給する形だ。
金型にDLCコーティングを被膜する場合、超硬合金に限らず水素フリーのDLCコーティングを行うケースが多く、コーティング後も表面が滑らかなので研磨する必要がなかった。ダイヤモンドコーティングの場合、研磨は必要だが耐久性が15倍以上になるので金型の長寿命化や交換頻度の低減につながり、コスト削減や業務効率化を実現できる。
現在ダイヤモンドコ―ティングは大きな金型に対応できないため、今後はアルミ缶サイズなど大きめの金型にも対応させていく方針だ。研磨の精度向上や時間短縮などコスト低減にも力を入れる。「コーティングが対応可能な金型は限定されているが、当社にはテスト装置もあるので導入検討時にはぜひとも相談してほしい」。(岡本浩一部長)。
金型新聞Web限定
関連記事
ミスミグループ本社(東京都文京区、03-5805-7050)はこのほど、省スペース、耐屈曲タイプのカートリッジヒーターを発売した。柔軟性と耐屈曲性に優れたリード線構造を採用し、断線リスクを低減。車の電動化などに伴う金型の…
金型のユーザーニーズとして普遍的なものが短納期化。昨今は開発期間の短縮など金型生産に費やす時間が短くなっているほか、コスト削減のため工数削減(手戻り削減)が大きな課題となっている。そこで重要なのがCAEの有効活用だ。近年…
「CASE」(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表されるように、「百年に一度の変革期」と言われる自動車業界。金型にとってもその影響は大きく、舵取り次第では将来の成長を左右しかねない。特に、金型へのインパ…
機械座標、カメラ、タッチセンサで OKK(兵庫県伊丹市、072-782-5121)は、マシニングセンタ(MC)の機械座標とTOFカメラ、タッチセンサを用い、金型などワークの心出し(基準点の測定)を自動化できるシステム「3…


