金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

SEPTEMBER

11

新聞購読のお申込み

三豊機工 予圧状態可視化に挑戦

鍛造ダイスの寿命安定化へ

三豊機工(愛知県春日井市、0568・81・4111)は、鹿児島県工業技術センターの協力を得て、鍛造金型の予圧状態を高精度に可視化する技術開発に取り組んでいる。7月16日から東京ビッグサイトで開催される「MF‐TOKYO」で紹介する。

鍛造金型は、鍛造ダイスを補強リングに圧入することで、使用寿命を延ばす方法を採用している。圧入する鍛造ダイスの外径よりも補強リングの内径を小さくし、篏合面をオーバーラップさせて圧入する。成型時に鍛造ダイスの外に向かう成形応力と、補強リングの内向きの圧縮応力(予圧)が相殺されることで鍛造ダイスの破損を防ぐ仕組みだ。ところが、通常の1/10~1/15のショット数で鍛造ダイスが破損する場合がある。原因は予圧不足の可能性が疑われるのだが、予圧状態を知る術が無かったため、不可避なものとして見過ごされてきた。

今回、結果から原因(未知のパラメータ)を推定する逆解析手法を用いることで、予圧状態を高精度に、低コストで、簡単に可視化する技術の開発に目途を付けることができた。汎用性もあり、様々な場面に活用できる。

鍛造ダイスを補強リングに圧入することで発生する補強リングの微妙な樽状の膨らみに着目。補強リングの樽状の外径プロファイル実測値と解析の樽状プロファイルを比較し、逆解析による解析パラメータの最適化を行い、実測値に一致したところで終了。予圧状態を高精度に可視化できたことになる。

さらに、寿命データを集積し、使用可能寿命の上下限を規定する寿命データベースを作成。新たに製作した金型の寿命が良品範囲内にあるか否かを自動判定する良否判定システムも開発中。この予圧確認ツールの開発に成功すれば、圧入率の最適化を図ることができる。

これにより、金型ユーザーは、鍛造金型の早期破損を防ぐことが可能となり、コスト削減、非加工時間の短縮を実現することができる。

金型しんぶん2025年7月10日号

関連記事

大昭和精機 回転中工具の高精度測定・補正

機械加工の課題の一つに機内工具測定が挙げられる。特に精密加工分野においては、工具の摩耗状態や刃先の動的振れ量を精確に測定する必要がある。本稿では、撮像式機内工具測定器「Dyna ZERO Vision」の機能説明のほか、…

ゲスタンプ 多様なホットスタンプ技術を披露

レーザー工程削減する新技術 スペインに本社を置く自動車部品サプライヤーのゲスタンプは、パシフィコ横浜で5月に開催された「人とくるまのテクノロジー展2026」で多様なホットスタンプ技術を披露した。 同社は、ホットスタンプの…

富士フイルムビジネスイノベーション 企業間情報共有サービス開発

試作→量産PDCA効率化 富士フイルムビジネスイノベーション(東京都港区、03・6271・5111)は、試作工程における企業間・部門間の情報共有を可能にするクラウドサービス「3DWorks(スリーディーワークス)」を開発…

日本成型産業 金型保管向け倉庫型レンタルスペース

負担解消、現場の生産性向上に プラスチック成形関係の機器販売などを手掛ける日本成型産業(千代田区内神田、03・5577・4137)は、この7月から「金型ロッカー」のサービスを開始した。長期間使用の予定がなく、廃棄できない…

長瀬産業 金型冷却水管の洗浄液、メンテ効率良く短時間に

化学品や電子材料など国内有数の化学専門商社の長瀬産業(大阪市西区、06・6535・2410)はアルミダイカストやプラスチック金型などのメンテナンスに最適なシリカスケール除去液「N‐SR004B」(特許出願済み)を開発した…

トピックス

AD

「安かろう悪かろう」を覆す「Autodesk® Fusion®」の実力 応用技術(株)がウ...

応用技術株式会社(大阪市北区、06・6373・0440)は7月8日、ウェビナーイベント「Fusion DAY」を開催した。 応用技術はオートデスク代理店の最上位資格である「... 続きを読む

関連サイト