金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

MARCH

02

新聞購読のお申込み

三菱電機 誰でも簡単に高品位加工【特集:放電加工〜最新技術はこう使え〜】

ワイヤ放電加工機「MGシリーズ」、加工条件設定にAI活用

ワーク形状によって微妙な加工条件の設定が必要になるため、技能者によって加工レベルに差が出るワイヤ放電加工。三菱電機が13年ぶりに刷新したワイヤ放電加工機「MGシリーズ」はAI技術を活用し、「誰でも簡単に高品位加工」ができる機能を実装した。

その一つが同社のAI技術「Maisart(マイサート)」を活用したノズル離れ制御。加工段差があったり、板厚が異なったりすると、その都度加工条件を微妙に調整する必要がある。マイサートノズル離れ制御ではノズルからのワークの距離をAIが自動で判定し、自動でその距離に最適な速度や条件で加工できるようにした。加工精度が5μm以下、面粗さRa0・35μmクラスでの加工でも調整を不要とした。

AI技術活用で小さなR部の加工も調整不要

対象材種はスチール以外にも銅、アルミ、超硬のワークに対応したほか、0・2㎜、0・25㎜のワイヤ線径でも加工できるように刷新した。

コーナR部の加工にもAIを採用。「マイサートコーナ制御」では、小さなコーナRに対して常に最適な放電条件で加工できる。この機能により、線径0・2㎜のワイヤ線でもR0・15の小さなR部の加工においても、細かな設定が不要になるという。「ワークによっては、これまで油仕様しかできなかった加工も水仕様に置き換えが可能になる」(アプリケーションPF共通開発プロジェクトグループの近久晃一郎氏)。

段差や厚みの異なるワークでもAIで、常に最適条件で加工できる

また、これらの技術を使いやすくする「1Pushテクノロジー」機能を搭載。同社の既存機種で作成したNCプログラムであれば、自動でMGシリーズに必要なプログラムを自動生成し、過去のNCプログラムを流用できる。

今後の開発について「ニーズが強い自動化や省人化には機械が安定的に稼働することが前提。今回の刷新で安定した加工が可能になったので、今後は自動化や省人化につながる機能を強化していきたい」(近久氏)。

金型しんぶん2025年12月10日号

関連記事

関連異業種5社で連携し、ダイカスト金型部品を金属3Dで造形

ダイカストメ—カーのエーケーダイカスト工業所(埼玉県比企郡)、樹脂型メーカーのエービー(川崎市高津区)ら5社が連携し、ダイカスト金型向けの入れ子や部品を製作した。3Dプリンタによる冷却水管の造形だけでなく、離型剤を通すた…

金型メーカー座談会
経営者5人が語る、どうなる2015年

活路を創造、混沌に挑む  日本の金型業界にも少しずつ明るさが戻ってきた。とはいえ、受注水準はいまだリーマンショック前の8割程度だ。そんななか、日本金型工業会は「新金型産業ビジョン」を策定した。そこでは、金型業界の向かうべ…

愛知溶業 金型に優しい溶接修理【金型応援隊】

金型溶接補修を手掛ける愛知溶業は『金型に優しい溶接修理施工』をテーマに、溶接~機械加工の一気通貫体制で、品質向上と短納期化を図る。 創業は2005年と若い会社だ。市川修社長は「TIG溶接機2台を購入し、タウンページ片手に…

新規参入目立つ微細精密加工向け機械・工具 成長分野で需要拡大【特集:2022年金型加工技術5大ニュース】

金型づくりの世界では、自動化やAM、脱炭素向けなどの最新技術が数多く登場し続けている。その進化は止まることがなく、4年ぶりに開催されたJIMTOF2022でも多数の最新技術が披露され、注目を集めた。今年最後となる本特集で…

【特集:新春金型座談会】広がる世界市場をどう開拓する(Part1)

日本の金型業界にとって外需の取り込みは重要課題。海外の金型事情に明るい元牧野フライス製作所の山本英彦氏は「今ほど日本の金型技術が求められている時はない」と指摘する。しかし、金型メーカーにとって海外展開は簡単ではない。そこ…

トピックス

関連サイト