金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JANUARY

16

新聞購読のお申込み

三菱電機 誰でも簡単に高品位加工【特集:放電加工〜最新技術はこう使え〜】

ワイヤ放電加工機「MGシリーズ」、加工条件設定にAI活用

ワーク形状によって微妙な加工条件の設定が必要になるため、技能者によって加工レベルに差が出るワイヤ放電加工。三菱電機が13年ぶりに刷新したワイヤ放電加工機「MGシリーズ」はAI技術を活用し、「誰でも簡単に高品位加工」ができる機能を実装した。

その一つが同社のAI技術「Maisart(マイサート)」を活用したノズル離れ制御。加工段差があったり、板厚が異なったりすると、その都度加工条件を微妙に調整する必要がある。マイサートノズル離れ制御ではノズルからのワークの距離をAIが自動で判定し、自動でその距離に最適な速度や条件で加工できるようにした。加工精度が5μm以下、面粗さRa0・35μmクラスでの加工でも調整を不要とした。

AI技術活用で小さなR部の加工も調整不要

対象材種はスチール以外にも銅、アルミ、超硬のワークに対応したほか、0・2㎜、0・25㎜のワイヤ線径でも加工できるように刷新した。

コーナR部の加工にもAIを採用。「マイサートコーナ制御」では、小さなコーナRに対して常に最適な放電条件で加工できる。この機能により、線径0・2㎜のワイヤ線でもR0・15の小さなR部の加工においても、細かな設定が不要になるという。「ワークによっては、これまで油仕様しかできなかった加工も水仕様に置き換えが可能になる」(アプリケーションPF共通開発プロジェクトグループの近久晃一郎氏)。

段差や厚みの異なるワークでもAIで、常に最適条件で加工できる

また、これらの技術を使いやすくする「1Pushテクノロジー」機能を搭載。同社の既存機種で作成したNCプログラムであれば、自動でMGシリーズに必要なプログラムを自動生成し、過去のNCプログラムを流用できる。

今後の開発について「ニーズが強い自動化や省人化には機械が安定的に稼働することが前提。今回の刷新で安定した加工が可能になったので、今後は自動化や省人化につながる機能を強化していきたい」(近久氏)。

金型しんぶん2025年12月10日号

関連記事

山岡製作所 精密プレス加工を柱に、ミクロンレベルの要求に対応

プレス・プラスチック用金型、量産、生産設備などを手掛ける山岡製作所。1938年に創業して以来、精密プレス加工を柱にさまざまな技術を培い、競争力を高めてきた。自動車や半導体・電子部品、医療関連などミクロンレベルの加工要求に…

新春金型メーカー座談会
〜女性の活躍を考える〜

 製造業において、人手不足は深刻な問題となっている。困難な採用環境、熟練者の高齢化などに加え、働き方改革関連法の完全施行もあり、金型メーカー各社も対応に苦慮している。特に人手不足への対応は、生産性の向上はもとより、女性の…

豊洋エンジニアリング T・D・Cモールドに社名変更

プラスチック射出成形用金型メーカーの豊洋エンジニアリング(福岡県遠賀町、093-293-0114)は4月1日、「T・D・Cモールド」に社名を変更した。創業から30期目を迎えるのを機に、精密金型や微細加工を得意とする企業の…

金型メーカーの新分野展開が加速する

事業再構築補助金を活用 金型メーカーの新分野展開、業態転換が加速している。コロナ禍や、自動車の電動化などによって事業環境が大きく変化する金型業界。多くの金型メーカーが2021年からスタートした「事業再構築補助金」を活用し…

ファインプラス 車載用部品の高度化に対応

 自動車の電動化などによって部品メーカーは大きな変化に迫られている。車載用のプラスチック部品もその一つ。コネクタの狭ピッチ化、耐熱性の高い樹脂の採用などによって、金型や成形技術は高度化している。コネクタをはじめとする車載…

トピックス

関連サイト