金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

01

新聞購読のお申込み

フジ 金属AMで純タン造形、造形部位に積層可能

金型の耐久性向上

鋳造金型メーカーのフジ(埼玉県川口市、 048・224・7161)はこのほど、金属積層造形(金属AM)で純タングステンの造形に成功した。金属粉末を溶融しながら積層するDED(ダイレクト・エナジー・デポジション)方式で、溶損が激しい部位にタングステンを積層できる。金型補修に利用することで、金型の耐久性が向上。必要な部位にピンポイントで積層できるため、補修の材料費削減やリードタイム短縮も期待できる。

溶損部位にタングステンを積層造形したサンプル

同社は、金属AMと5軸加工が複合したDMG森精機の「LASERTEC 65 DED hybrid」を活用し、タングステンの造形を行った。同造形機は、DED方式を採用している。金型で多く使われるPBF方式(パウダーベッド・フュージョン)と比較し、造形速度が早く、5軸の動きで自在に造形できるため、金型補修用途に適している。また、加工機能を備えているため、造形後に段取り替えも不要。金型補修がワンチャックで完結できる。

同社は2022年に同造形機を導入後、最初はSKD61粉末材などを活用し、金属AMでの製造実績を重ねていった。「タングステンの造形は難しいと言われていたため、ハードルが高かった。しかし、タングステンによる造形を求める顧客は多く、取り組みたいと考えていた」(吉田夏樹AM技術部部長)。

タングステンは融点が3,000度を超え、金属AMによる造形は課題が多かった。「造形後の割れや巣穴が発生しやすく、造形条件の設定がシビアだった。凝固速度も非常に速く、母材ごと割れてしまうケースもあった。何度もトライを重ね、ようやく成功に至った」(吉田部長)。

今後について吉田部長は「DED方式でのタングステン造形は他社事例が非常に少なく、大きな差別化要素となる。顧客からのニーズも多いので、これから販路を広げ、金型業界の革新と社会貢献をしていきたい」と話した。

金型しんぶん 2025年6月10日号 

関連記事

牧野フライス製作所 立形5軸と形彫の新型

大物金型向けを強化  牧野フライス製作所は中・大物金型向けの製品の品ぞろえを拡充する。2月24日、大型の5軸制御立形マシニングセンタ(MC)と、大型NC放電加工機を同時に発売した。インパネやバックパネルなど自動車の意匠性…

TMW、平和電機、TECMO WORKS 電力3割減のホットランナを開発

3社が共同開発 プラスチック金型メーカーのTMW(愛知県稲城市、立松宏樹社長)はこのほど、ヒーターメーカーらと共同で、消費電力を従来比で3割削減できるホットランナシステムを開発した。マニホールドの断熱や、カートリッジヒー…

自動で5軸の干渉回避
C&Gシステムズ

キャムツールの新版  C&Gシステムズは4月、効率的な干渉回避を自動で算出するなど、同時5軸加工に対応する機能を盛り込んだ「CAM‐TOOL(キャムツール)」の新版「V15・1」を発売した。  今回追加した「同…

【金型テクノラボ】安田工業 LabonosとMold Lock 高精度RPシステム

3Dプリンターの手軽さと切削加工機の具現化精度を兼ね備える3D造形ソリューション「Labonos(ラボノス)」。9月10日号で、その特徴を生かし試作樹脂型を自動造形することで試作品製作の様々な課題を解決する方法を紹介した…

三菱電機 ワイヤ放電13年ぶり刷新

AIで誰でも高品位加工 三菱電機は13年ぶりに、全面刷新したワイヤ放電加工機「MGシリーズ」を発売した。独自のAI(人工知能)を搭載し、技能者でなくても高品位な加工ができる機能を盛り込んだ。遠隔監視によるメンテナンスの簡…

トピックス

関連サイト