金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

OCTOBER

03

新聞購読のお申込み

ルアーのプラスチックモデル作った金型メーカー社長【ひと】

マツキ 社長 鈴木 崇嗣さん(41)

昨年、初の自社商品としてルアーのプラスチックモデル「ルアープラモ」を発売した。クラウドファンディングサイトで目標金額の500%超を達成し、現在は全国のホビーショップや釣具店などで販売されている。

きっかけは3年前。受注生産型のビジネスの将来性に不安を感じていた中、社内で自社商品の開発について話したところ、釣り好きの社員から「ルアーを作りましょう」と返ってきた。

ただ、単純にルアーを作っても面白みに欠ける。そこで思いついたのが、プラスチックモデルにすることだった。

40年以上に渡ってプラスチックモデルの金型を手掛けてきたノウハウを生かし、スタンドを付けて飾れるようにしたり、釣り針も本物のような造形を再現したり、組み立てる楽しさを追求。実際に使うこともでき、SNSなどで釣果を報告している人もいるという。

幼少時の夢は「おもちゃ屋さん」。一度は一般企業に就職したが、創業者の父親に誘われ、マツキに入社。一から金型づくりを学び、2011年に社長に就任した。「ものが作れるというのは大きな利点。この強みを生かせば、新しい需要を開拓できるはず」。

すでに「ルアープラモ」の第2弾や別の商品なども企画している。「大事なのはどれだけ楽しくやるか。今後も他ではできないユニークなものを作っていきたい」。

金型新聞 2022年6月9日

関連記事

ALPHA LASER ENGINEERING 市川修社長インタビュー

研削力高いセラミック砥石 ALPHA LASER ENGINEERINGは昨年11月、独自ブランドの金型用セラミック砥石を発売した。優れた研削能力や耐熱性が特長で、広がる金型リユースの需要に応えていくという。市川社長に開…

~ひと~
武林製作所 技術部 山中 慎也さん(39)

指先でミクロンとらえる磨きの達人  指先はミクロンの誤差をとらえる。神経を研ぎ澄まし、砥石に力を加え、鏡面に仕上げていく。その技能で「なにわの名工若葉賞」にも選ばれた。金型磨きの達人だ。  整備士として勤めていた車の販売…

差別化できる設備投資、従来とは違う戦い方で次世代につないでいく 中村稔氏(日新精機社長)【鳥瞰蟻瞰】

当社は創業から50年間、冷間圧造金型一本で事業を続けてきました。しかし、10年後も同じように事業を続けていられるかというと、そうは考えていません。今ある仕事は相当減っていると思います。感覚的な予測になりますが、だいたい3…

日本金型工業会・山中雅仁会長に聞く 「稼ぐ力」高める4つの軸とは?

取引適正化の活動継続 今年の通常総会で、日本金型工業会が山中体制になって2年目を迎える。就任以来「稼ぐ力」の強化を訴えてきた山中会長はこのほど、稼ぐ力を鍛えるために4つの軸を設定した。「価格決定力」、「市場拡大の施策の推…

日本発条がササヤマと資本提携する理由【ササヤマ challenge!Next50】

自動車のシートなどを手掛ける日本発条は2015年、ササヤマと資本提携した。日本発条にとって技術連携のパートナーであるササヤマはどんな存在なのか。魅力、期待すること、今後取り組みたいことは。シート生産部の岡井広行氏と安田雅…

トピックス

AD

FARO スキャンしたらすぐに結果まで:工数低減を実現

金型のメンテナンス、修復、複製に3次元測定アームを活用 製品を製造するために欠かせない金型ですが、そのメンテナンスには多くの課題が存在します。金型は使用するうちに摩耗し、時... 続きを読む

関連サイト