日本金型工業会中部支部は2月4日、ウェブ方式で「金型関連技術発表・特別講演会」を開催する。「金型産業におけるデジタル化/DXとは」や「欧米の金型産業の現状と今後及びWithコロナ」をテーマにした特別講演のほか、3社の機…
日本金型工業会 持続可能な産業に向けた新事業を立ち上げ
「金型産業戦略会議」設置
日本金型工業会(小出悟会長)は「日本の金型産業を持続可能な産業にする事業」を立ち上げた。利益を生み出し成長できる業界にするには、何が必要かなどを分析・検討し、施策を展開する。そのためにまず、「金型産業戦略会議」を設置。小出会長が市場規模の維持拡大やインフラ強化など7つの検討議題を提案した。具体的な施策は、2023年度内に詰めるが、まずは金型産業が製造業をけん引するパートナーであることを業界内外に訴えるべく、「下請け」の呼称の廃止を呼びかける

「下請け」呼称の廃止を
日本金型工業会は20年に「令和時代の金型産業ビジョン」を策定した。そこでは、単にものを作るための「工場」ではなく、顧客に付加価値を提案し、利益を生み出すための「企業」となるべきだと指摘した。
今回の新事業は同ビジョンを実現していくための続編の位置づけ。同ビジョンを受け、小出会長は「利益を生み出し続ける業界でなければ個社の発展もあり得ない」とし、「日本の金型産業を持続可能な産業にする」というスローガンを提示した。
昨秋には、新事業の旗振り役となる「金型産業戦略会議」を設置。小出会長のほか、学術顧問の横田悦二郎氏を始め、岩渕学相談役(共和工業)、山中雅仁社長(ヤマナカゴーキン)、山田徹志社長(日章)、米谷強社長(米谷製作所)、中里栄専務理事の7人が委員として参加する。
発足会議に先立ち、小出会長が7つの検討項目を提案。①市場規模1兆4000億円維持に向けたボリュームをどう考えるべきか②金型業界のインフラの協調と共存③金型業界の人材の育成と獲得④業界全体の意識・モラルの向上(同業他社による不毛な価格競争など)⑤新技術の開発⑥公世界との関係⑦これらを継続して実現するための事務局の強化の7つだ。
詳細はこれから詰めていくが、23年度はこれらに基づき、情報収集や分析・検討し、施策につなげていく。24年には中間報告や横田氏によるレポートを作成する。
金型新聞 2023年2月10日
関連記事
人材の定着を促進 岐阜県内の工業高校生を対象にした第3回工業高校生金型コンテストが12月8日、岐阜県立国際たくみアカデミー(岐阜県美濃加茂市)で開かれ、県内10校、関係者も含め約90人が参加した。 可児工業と高山工業が…
第10回定時総会 業界ワンボイスで、協調・協力 日本金型工業会(小出悟会長、小出製作所社長)は6月9日、オンラインで第10回定時総会を開いた。総会後の報告会で事業報告や決算報告、事業計画や予算案など全ての議案が承認された…
産官学で連携、日本で普及へ 3次元積層造形(AM)の技術研究や日本での普及を目指すAM研究会(中野貴由委員長・大阪大学教授)は8月29日、大阪大学吹田キャンパス(大阪府吹田市)でキックオフミーティングを開催した。会員をは…
大分県で操業する自動車部品メーカーの技術者が金型の保全技術を学ぶ「金型保全技術者育成講座」。熟練のノウハウを持つ金型のプロが実践さながらの保全技術を指導する。大分県ではいまも県内で金型保全を補完できる環境が整っていない。…