金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

AUGUST

01

新聞購読のお申込み

耐久ショット、百万超に<日本エリコンバルザースが窒化処理の受託>

再めっき不要で長寿命

日本エリコンバルザース(神奈川県平塚市、0463・54・2136)は、再めっきをしなくても長寿命なプレスができる新たな表面窒化処理技術「PPD」の受託加工を開始した。大型の自動車用プレス金型に対応するため、静岡工場に大型炉も導入した。

 
様々な素材の鋳物に適応

 自動車のプレス金型の表面処理は硬質クロムめっきが一般的。しかし寿命には限度があり、10万~20万ショットで再めっきが必要だった。
「PPD」は一回の処理で数百万ショットまでの耐久性が得られ、再めっきの必要がなく、コストダウンにもつながる。「5年間で75万ショットをプレスする金型で、10万ショットごとに再めっきする場合に比べ、6割以上のコスト削減ができる」(福井茂雄セールスディレクター)という。
 球状黒鉛鋳鉄、ねずみ鋳鉄、工具鋼など様々な鋳物に適用可能で、砥石での再作業などもでき、メンテナンス性も高い。
 環境性能でも優位性を持つ。欧州ではリーチ規制(環境規制)で2017年以降、金型の再めっきができなくなるという。「既に欧州では代替えとしても広がっており、日本でも浸透させていきたい」(福井氏)としている。

金型新聞 平成26年(2014年)4月16日号

関連記事

電極線製品をリニューアル
沖電線

真円度4分の1  沖電線(川崎市中原区、044-766-3171)はこのほど、電極線製品を全面リニューアルした。電極線全製品の真円度を現行品の4分の1の0・25μmまで抑えたほか、パッケージも一新。5月から国内販売を開始…

大型設備導入で生産体制強化 永井製作所が目指す新規開拓【金型の底力】

弱電部品やライフサイエンス部品、自動車部品など幅広い業種のプレス用金型を手掛ける永井製作所。ここ数年、積極的な設備投資を進め、生産体制の強化に取り組んでいる。昨年には事業再構築補助金を活用し、約1億円をかけてマシニングセ…

芝浦機械 工作機械カンパニー
工作機械技術部第一開発課 シニアエキスパート 天野 啓氏
〜鳥瞰蟻瞰〜

目指すは「恒・高精度化」 それを見極められる人の育成が、より重要に  超精密金型の世界で目指すべきは「加工工程の『恒・高精度化』」だと考えています。どこで成形しても高い水準で同じ品質が得られること。つまり、高いレベルでの…

自動車のプレス金型 3D図面の規格共通化へ

金型づくりを効率化、業界の3D浸透目指す 自動車メーカーや金型メーカー、部品加工メーカーでつくる「自動車金型づくり効率化推進会議」は、自動車ボディ部品のプレス金型の3次元設計図面の規格を年内にも共通化する。加工属性の色分…

【国内金型メーカーアンケート】「足元の業況と未来を拓く次の一手」<br>6割がリーマン超え

【国内金型メーカーアンケート】「足元の業況と未来を拓く次の一手」
6割がリーマン超え

課題はさらなる顧客開拓  金型新聞はこのほど、国内の金型メーカー112社に「足元の業況と未来を拓く次の一手」についてアンケート調査を実施した。その結果、60%を超す会社が、自動車業界の好調などを背景に、好調だったリーマン…

トピックス

関連サイト