金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

FEBRUARY

15

新聞購読のお申込み

がんばれ!日本の金型産業特集
東洋ガラス機械  五味淵 忠 社長

プラ容器金型の技術集団
技術_R
独自の表面処理で特殊形状の金型も

東洋ガラス機械は東洋製罐グループの東洋ガラスの子会社で、ガラスびん用金型やプラスチックボトル用金型などを手掛けるメーカーだ。金型のほか、成形機械などの製造・販売もしており、「包装容器において、幅広い提案ができる技術力が強み」と五味淵忠社長は話す。
技術力とは、「顧客のあらゆる要求に対して応えられる」ことだ。プラスチック金型事業部長の足立伸雄氏は「ペットボトルの形状が複雑になってきているが、当社はどんな形状の金型でも製造できる」と強調する。それを実現するひとつが表面処理の内製化だ。凹凸が多い複雑な形状は離型性が悪く、サンドブラストなどで表面処理を施す必要があり、包装容器の金型には高い面品位が求められるため独自の技術やノウハウが必要となる。内製する高い表面処理技術を活かし、デザイン性の高い特殊な形状の金型製造に力を入れ、少量の成形品も製造するなど高付加価値化を図っている。
また、加工技術の機械化・自動化を進めている。ガラス金型事業部長の松尾秀則氏は「熟練工が減っているので、従来手作業で行っていた磨きなどをしなくていいように機械加工を行ない、製品のバラつきを無くしている」と話す。今春には、1チャッキングで全加工ができるAPC搭載の複合加工機を導入した。自動化を図り、生産性を向上することで、納期やコストに対して柔軟に対応ができる。技術や納期などあらゆる要求に応え、常に顧客の立場に立った金型づくりを目指している。

人_R
多能工化し、考え行動する人材を

「多能工化し、自分で考えて行動できる人材を育成している」と話す五味淵社長。そうするのは、時代の流れからだ。五味淵社長は「同じものを作り続ける時代は終わり、今は多品種少ロット生産といわれるように、多種多様な製品づくりが求められている」。こうした製品づくりを実現するには、様々な機械を扱え、幅広い作業ができる人材が必要となる。ただ、多能工化をするには、「難しい時代になっているのも事実だ」という。多様化しすぎて、常に違う仕事を行い、ひとつひとつの工程を覚えきれずに別のステップに進み、なかなか技術やノウハウが身につかない。そうした問題があるからこそ、「基礎知識の充実」と「OJT」に力を入れる。「基礎知識の充実」では、例えば機械加工担当者に、位置決めの仕方はもちろん、その重要性など基礎的な知識から徹底して伝える。また、実務の中でノウハウや技術を習得させるために、ベテラン従業員とペアを組ませるなど「OJT」を積極的に取り入れ、根気強く育成を行う。
そのほか、会社全体が一つの方向性を持って仕事に取り組めるようにと、品質管理や環境活動などにも力を入れている。作業現場の掲示板に活動の目標や進捗状況を掲示し、従業員一人一人が常に取り組むべきことを意識させ、自分で考えて行動のできる人材を育成する。
こうした取り組みによって、多能工で自ら考え行動できる人材を育て、あらゆる要望に対して応えられる高いレベルの技術集団を目指していく。

五味淵忠社長_R
会社メモ

代表者=代表取締役社長 五味淵忠氏
創立=1959年
所在地=神奈川県横浜市旭区川井本町76
TEL=045・953・8831
FAX=045・953・5137
URL=http://www.tgmm.co.jp/
資本金=1億円
従業員数=139人
事業内容=ガラス容器、プラスチック容器などの意匠設計、金型設計、金型製造販売。びん、プラスチック容器などの製造用機械の設計、製造販売など。
主な設備=NC旋盤25台、立型マシニングセンタ13台、高速マシニングセンタ11台、表面処理装置7台、複合旋盤6台、プラノミラー3台、NC放電加工機3台、NC横フライス2台、NC彫刻機2台、NC立フライス、ワイヤーカット各1台など。

金型新聞 平成26年(2014年)10月20日号

関連記事

次世代車で変わる型作り
冨山 隆アライアンス・グローバルダイレクターに聞く

 厳しくなる世界各国の燃費規制に対応するため電気自動車(EV)を始めとする、次世代自動車の浸透スピードは加速している。加えて、自動運転も次世代技術として注目を集めている。こうした自動車の変化は金型にどう影響するのか。電動…

インターモールド2022総集編 -金型展-

インターモールド2022総集編 -金型展-

多様な成形品、技術を披露 エンドミルの製造工法やモーター関連の成形品も 金型展2022では、最新技術を駆使して作った金型や成形品が披露された。現在のトレンドとなっている持続可能な社会や電気自動車に関連する成形品など、様々…

進化する超硬加工ー特集ー

進化する超硬加工ー特集ー

切削は高速、研削は高効率  超硬合金を金型材料として使う動きが広がりつつある。これまでは長寿命化などのメリットはあるが、加工しづらいことがボトルネックとなり、一部の金型でしか利用されていなかった。しかし近年、切削加工がで…

TCTJapan2023 最新のAM関連技術が一堂 2月1~3日に東京ビッグサイト

最新の3Dプリンティングやアディティブマニファクチャリング(AM)関連技術が一堂に会する「TCTJapan2023」が2月1日~3日の3日間、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。主催はJTBコミュニケーションデ…

オテック 用途に応じ金型に付加価値【金型応援隊】

硬質クロムめっきなどを手掛けるオテックは、オリジナルのめっき開発に注力している。自社製品の「テフ・ロック」はクロムめっきとPTFE樹脂を複合させためっき。「摩耗しにくく、優れた離型性が長持続するため、樹脂成型やゴム成型の…

トピックス

関連サイト