金型業界のいまを届けるニュースサイト「金型しんぶんONLINE」

JUNE

28

新聞購読のお申込み

新会社設立で「meviy」の開発速度向上 吉田光伸氏(DTダイナミクス会長)【この人に聞く】

ミスミ(東京都文京区、03・5805・7050)は2022年9月、システム開発を手掛けるコアコンセプト・テクノロジー(東京都豊島区、以下CCT)との合弁会社「DTダイナミクス」を設立した。ミスミが提供するオンライン機械部品調達サービス「meviy(メビー)」の開発スピードを向上させ、グローバル展開の加速を狙う。DTダイナミクスの吉田光伸会長に今後の展開を聞いた。

グローバル展開を加速、世界中の「顧客の声」に対応

DTダイナミクス 会長 吉田 光伸(よしだ・みつのぶ) 氏
1973年生まれ、福井県出身。金沢大学法学部卒業、2008年ミスミ入社、18年ID企業体社長、20年常務執行役員(現任)、22年DTダイナミクス会長。

「DTダイナミクス」設立の理由は。

「meviy」の開発スピードを上げ、グローバル展開を加速させるためだ。「meviy」は機械部品の3Dデータをアップロードするだけで即時見積もり、最短1日での出荷を実現するオンライン機械部品調達サービス。これまで「VoC(顧客の声)」を重要視し、サービスを拡充させてきたが、グローバル展開を進めるに当たり、世界中の「VoC」に対応するには現状の体制だけでは限界があった。合弁会社の設立によって、ITエンジニアを確保し、開発体制を強化する。

なぜ、CCTなのか。

CCTは3Dデータの形状認識の技術などに強みを持ち、「meviy」開発当初から一部の機能で共同開発を進めてきた。同じ会社になることで、より一体となって開発に取り組むことができる。

また、もう一つの理由が、同社が提供するIT人材調達プラットフォーム「Ohgi(オウギ)」だ。約10万人(2023年1月時点)のITエンジニアデータベースで、必要なIT人材にアプローチすることができる。このシステムの利用が可能になることで、採用と調達で自在に人材を集め、よりスピーディーにシステムを開発できるようになると考えている。

「meviy」の現状は。

現在、ユーザー数は9万を超え、データアップロード数は1000万件を超えようとしている。機能も年々強化しており、昨年は長納期対応サービスや幾何公差設定機能などを追加したほか、丸物部品への対応も可能になった。また、グローバル展開については、21年12月に欧州、22年10月に北米での事業を開始した。今年度中に中国、アジアと一気に進めていくつもりだ。

DTダイナミクスでは今後どんな事業を展開していくか。

「meviy」の開発が主で、同サービスのグローバル展開を支えていくというのが一丁目一番地。当面の目標はグローバルナンバーワンのサービスへの成長だ。また、将来的には製造業全体に時間価値を提供していくことを目指したい。

具体的には。

「meviy」で開発した自動形状認識や、自動見積、3Dビューワーなどの技術はいろんな分野、領域で活用できると考えている。これらの技術を展開し、あらゆる産業の自動化に貢献していきたいと考えている。

金型新聞 2023年2月10日

関連記事

迫る金型の技術革新
岐阜大学 三田村一広特任教授に聞く

 「CASE」(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)に代表されるように、「百年に一度の変革期」と言われる自動車業界。金型にとってもその影響は大きく、舵取り次第では将来の成長を左右しかねない。特に、金型へのインパ…

ギガでアルミのニーズ高まる 木村鋳造所 木村崇専務インタビュー

薄肉の低圧鋳造技術を強みとするドイツのグルネバルド社と提携し、砂型鋳造で、アルミの試作部品を手掛ける木村鋳造所。同社の木村崇専務は「アルミの大型試作部品は急増している」と話す。試作はいずれ量産に移行するため、金型の動向を…

社名変更し、再出発 黒田克典氏(プロテリアル 特殊鋼事業部 工具鋼部長)【この人に聞く】

プロテリアル(東京都江東区)は今年、日立金属から社名を変更し、新たな歴史に向けて再出発した。4月には金属材料と機能部材の2事業本部から特殊鋼、電線、自動車部品など9事業部に移行し、組織体制を強化。意思決定の迅速化など組織…

明星金属工業 上田幸司社長に聞く CO2削減に取り組む理由【特集:カーボンニュートラルに向けたはじめの一歩】

自動車のプレス金型を手掛ける明星金属工業は、工場のエア効率化や照明のLED化などにより16年間でCO2排出量を18・5%削減した。カーボンニュートラルへの取り組みを推進する上田幸司社長は「CO2削減に取り組むことで無駄な…

J-MAX 新工場建設や船活用でCO2削減【特集:カーボンニュートラルに向けたはじめの一歩】

自動車の大型プレス用金型及び部品を製造するJ‐MAX。特に、ハイテン材・超ハイテン材用の金型で高い技術を有し強みを発揮している。「2030年度までに、CO2排出量を2013年度比半減、50年度にはカーボンニュートラル実現…

トピックス

関連サイト